魔法科高校の比企谷八幡 作:天音 八
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八「い、いきなりだね……だす予定はあるよ?」
紗耶香「あ、出すんだ」
八「でも八幡と接点ないからなぁ」
紗耶香「なら出さなくない?」
八「あるよ?でも桐原君は恥ずかしい思いをすると思うよ」
紗耶香「え?」
八「それではどぞー」
「生徒会は技術スタッフとして一年E組の司波達也君と比企谷八幡君を推薦します」
「二科生が!?」
「だが風紀委員なんだろ?」
いいえ私は風紀委員ではありません
「CADの調整なんかできるのか?」
「達也さん達の実力も知らないのに」
北山が言った。貴女も知らないですよね?というかメンバーだったんですね
「納得できない者もいるみたいだが、司波達の技能を見てもらった方が一番だろう」
「具体的にはどうする?」
「実際にCADの調整をやらせて見ればいい、なんなら俺が実験台になるが」
「危険です!下手なチューニングでもされたら怪我だけではすみません!」
その通りだ、いいぞ名も知らぬ先輩よもっと言ってやれ、そして俺をスタッフから外すのだ!
「では彼らを推薦したのは私ですからその役目は私がやります」
「いえその役目俺にやらせてください」
あぁ始まってしまった……
現在司波が競技用のCADに桐原先輩のCADの設定をコピーしている。しかもキーボードオンリーで速い。俺もキーボードで調整する時はあるがあそこまで速くない、やだぁこの次俺となるとやだぁ
「比企谷次はお前の番だ」
「……いいですけど、誰のをするんですか?」
「次も俺だ」
「桐原先輩ですか、知ってる人で助かります」
「俺じゃない方がよかったか?」
「はい、むしろここからいなくなりたいぐらいです」
「比企谷、お前腐ってるな」
「いやこの目を見たらわかりますよね?」
むしろわからない人などいるのだろうか
「というかなんで俺もなんですか俺は司波と違い風紀委員でもありません」
「なら今からでも入ればいい」
「丁重にお断りします」
十文字先輩に即答して返す。理由?そこで渡辺先輩がカモン!てしてるからな
「とりあえずやるだけやります」
「終わりました」
「へぇ彼も完全マニュアル調整をするんだ」
ふっ名も知らぬ先輩よ、俺を甘く見るなよ?ぼっちは基本何でもできないといけないんだよ、誰も頼れないからな
「如何だ桐原」
「司波同様全く違和感ないですね」
「確かに腕はあるようだが同じ結果なら我々でもできますよ」
司波を認めたくない人達が難癖をつける。俺?俺はどうでもいい難癖なぞなれてる
「そうか、それならやってみろ、2人がやったのは生データでの調整だ。お前らはそれが出来るんだな?少なくとも俺はできんな」
「俺も会頭に賛成です。桐原個人のCADは競技用の物よりハイスペックの機種です。使用者に違和感を覚えさせなかったのは高く評価するべきでしょう」
「会長、私は司波、比企谷のエンジニアチーム入りを支持します」
「範蔵君…」
「九校戦は当校の一身をかける戦いです。二科生の前例がないとかそういうことにこだわっている時間はありません」
いい感じになっている、なら俺はそれをぶち壊してやろう
「あの」
「どうした比企谷?」
「どうして俺がやるという前提になっているんですか?」
「「「「え?」」」」
いや何故にその反応?予想外なんだけど
「先程副会長が言ったように九校戦はここの一身をかける戦いです。エンジニアといえど目の濁った奴がいるのはどうでしょうか」
「『なんであんな奴がエンジニアなんてやってんだ?』『他の奴を潰してのし上がったんだろ、ほらあの目は絶対やってるって』『何あれゾンビ?一高はゾンビをエンジニアにしてるの?』とか言われますよ絶対。ソースは俺です。くそっ何故だ誰にも迷惑かけないよう班行動の時は50歩後ろで完全に気配を消していたというのに!」
去年の修学旅行、俺はどの班にも入らなかったため1人でうろつこうと先生に許可を取ろうとした。だがクラスの中に1人はいる正義感の強い奴のせいで台無しになった。俺はそいつのせいで単独行動ができなくなり、ということだ。くそっ片浜め後で今後アイスはガリガリ君ナポリタンしか食えない呪いかけてやる
「……ん、……がや君、比企谷君!」
「っは!どうしました?」
「目!目!はやく戻して!ものすごく濁ってるから!それとあーちゃんが怖がってるから!」
ふむどうやら思い出してるうちに目の濁りが増していたらしい。すみません中条先輩
「まさかここまでとは、一体何があったらこんな目になるんだ…」
「聞きたいですか?聞いたら後悔しますよ?」
「いや、遠慮する」
賢明な判断ですね
「それでこんな目の濁った奴を入れて一高の評判でも落としますか?」
「それは…」
おし黙る会長、よしもう一息で俺はメンバーから外れる!
「それは問題ないと思います」
出てきたのは北山だ。そして北山の手には小型の端末がある
「ここを見てください。このお店、眼鏡をかけた店員がかっこいいしお菓子も美味しいと評判なんです」
「名前、無銘っていうの?」
「店主曰く名前が決まっていないそうです」
んー?ちょっと聞いたことある名前だぞぉ?
「そしてこれが店員の写真です」
「えーっとこの人がどうかしたの?」
「このお店店員が1人しかいないんですよ、そして店員が比企谷さんです」
「え?」
「比企谷さんです」
「「「ええ!?」」」
声を出して驚く中条先輩、渡辺先輩、七草先輩。桐原先輩と十文字先輩は声は出さないものの驚いていた
「この通り眼鏡をかければ濁ってるなんてわかりません」
あの北山さんそれ逆にいえば眼鏡かけなければ濁ってるって言ってますからね?事実だけど
「ということは」
キランと目を光らせこちらをみる会長と風紀委員長
「し、司波がいれば問題はないとおもいますが」
「メンテナンスする人は何人いても困らないわよね」
「誰も俺から受けようなんて思いません。なのでいない方がいいかと」
「なら私と摩利が受けるわ。いいわよね摩利?」
「ああいいとも」
ああ退路が…
「比企谷諦めろ、どの道退路を作ろうとしてもすぐ潰されるぞ」
「……はい」
こうして俺と司波の九校戦メンバー入りが決まった。決まってしまった……
ああ、九校戦まで長い…