魔法科高校の比企谷八幡 作:天音 八
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部活動
それは……なんだ?中学の時部活なんて入って居ないしどう言うものかすら知らない。ま、知ってたとしても店があるしやらないけどな
この時期になると部活動勧誘があり新入生を勧誘しようとしているらしい。これは昼休み中条先輩に偶然あって聞いた。そして風紀委員はやり過ぎた人を取り締まるため見回りをするらしい、ほんと風紀委員入らないで良かったわ
そして俺は桜の木陰に座っている。理由は簡単、部活動の人が門でスタンバッてるからだ、なのでいなくなるまで休んでいる
「ふぅ、やっぱりマッカンは最高だな」
独り言を呟く。これはツイッターに呟いてもいいレベル
「ほのか急いで」
「ま、待ってよ」
何やら女子生徒がこちらへ来ている模様。その声に聞き覚えがあったのは気のせいだ
「待ってほのかって比企谷さん?」
「どうしたの雫?」
どうやら気のせいじゃなかったらしい。こちらへ走って来ていたのは北山と光井だったか?」
「うん合ってる」
「……声に出てたか?」
「はいバッチリと」
声に出てのか、合っててよかった
「んでどうしt……だいたい察した」
誰かから逃げていたこと、そして隠れられそうな桜の木があるここに来たことから勧誘から逃げて来たことがわかる
「大方勧誘から逃げて来たって所だろ」
「やっぱりわかっちゃうか」
そう言って俺が腰掛けている桜の木に腰をかける2人。え?他にも木あるよね?なんでわざわざ俺の近くに座ったの?俺のこと好きなの?…はいごめんなさいそんな訳ないですよね
「それでこんな所で座ってていいのか?」
「休憩かな、ずっと逃げ回ってたから」
「比企谷さんも休憩ですか?」
「門からいなくなり待ちだ、早くどいてくんねぇかな」
も一口マッカンを飲む。あ^〜マッカンは最高なんじゃ〜
「……それ美味しいの?」
「あ?美味いぞ、千葉のソウルドリンク、マッカンだ。飲んでみるか?」
「うん」
「雫!?流石にそれは!」
未開封のマッカンを北山に渡す
「ほのかどうしたの?」
「な、なんでもない!」
顔を赤くしてそっぽ向く光井、俺何か怒らせるような事したか?
北山はそんな事気にせずマッカンを飲む
「あ、美味しい」
「本当か!」
「うん凄く甘いけど私は好きかな」
マジか!こんな所でマッカン好きに出会えるとは! 今日宝くじ買ったら絶対当たるぞ、買わないけど
「北山今度うち来た時最高のもてなしをしてやる。マッカン好きが見つかった礼だ」
「ケーキでお願い。ほのかもいい?」
「ああ、いつでもいいよう材料は揃えておいてやる」
「近いうちにまた行かせてもらうね「いたぞー!新入生だ!」見つかった!」
「雫逃げるよ!」
「わかった、比企谷さんは?」
「大丈夫だ」
「そう、気をつけてね」
2人はそう言って走って言った、大勢の部員を連れて
「……気をつけてな」
部員は全て2人の方へ行った、まあ二科より一科を選ぶわな、ま俺に気づいていないと思うが
「さて一眠りするか」
春の日差しが心地よく俺の意識はすぐに眠りに落ちた
「ふわぁ」
腕を上にあげ気の抜ける声が出る。椅子で寝ていたせいで肩が痛い……あれ、椅子?
「ここ、どこだ?」
「あ、起きた?」
声がした方を見ると七草会長がいた。会長は仕事をしていたようで机には数枚の書類があった
「おはよう…って時間じゃありませんね、どうして俺はここに?」
「それならね」
ガチャリとドアノブが回る音が聞こえた、誰かが入って来たようだ
「お、起きたか比企谷」
「渡辺先輩?」
「まさかあんな所で寝ているとは思わなかったぞ」
「渡辺先輩が連れて来たんですか?」
「ええそうよ。摩利が連れて来た時は驚いたわ」
どうやら俺をここに運んだのは渡辺先輩らしい
「どうやって運んだんですか?まさかおんぶじゃありませんよね」
「そのまさかだ。心配するな誰にも見られていないと断言してやろう」
oh……おんぶされてここに来たのか、この歳でおんぶとか恥ずかしすぎんだろ
「なんだ照れているのか?」
「そりゃ照れますよ、見られていなかったとしても初めてのおんぶが先輩、それも女の人だったら恥ずかしいですよ」
「……初めて?」
「気にしないでください。ただ親がいないだけですから」
俺が記憶している限りは一度もない。それがこの歳になってされるのは恥ずかしい、起きていないのが幸いだ。だからと言って恥ずかしくないわけじゃないが
「口が滑っただけですから気にしないでいいですよ、あとどうして俺を運んだんですか?」
「あ、ああ、あそこにいたら部活勧誘に連れて行かれてたかもしれないからな」
「一応人避けの魔法を使っていたんですが、やっぱり共通してバレるんですね」
「共通?」
仕事が終わったのか会長もこちらへ来て話に混ざって来た
「はい、ある程度力の強い人には効かないようです。俺が寝る前に北山と光井って奴が来たんですが2人にも効いていないようでした。渡辺先輩にも効かなかったことから一定の魔力値を超えると魔法が効かないようです」
渡辺先輩はだいたい予想できてたが北山と光井までも効かないとは、流石は一科生ということか
「ある程度ってことは比企谷君が魔力値を設定してるの?」
「はい、1人になりたい時は使う時がありますから」
「だったら最高値に調整すればいいのでは?そしたら私に見つからずあの場でやり過ごせたと思うのだが」
「それでもよかったんですが寝てしまいましたからね、春の日差しには勝てませんでした」
「出来るのね…」
そりゃあ、ねぇ、自分の魔力値は把握してるしそれより少ないくらいに設定すればいいが一々CADを通さないといけないから面倒くさい
時計を見ると5時になっていた、寝たのが4時くらいだったからだいたい40分寝てたのか
「時間もいい感じなので俺は帰りますね」
「気をつけて帰れよ、まだ勧誘してくる奴がいるかもしれないからな」
「正当防衛なら魔法を使ってもいいんですよね」
「正当防衛ならいいがやりすぎるなよ?」
「大丈夫ですよ硬直魔法を使うだけですから」
「そうかならいい」
風鬼委員長のお許しも出たことだしこれで心置きなく正当防衛出来るな、ま勧誘してくればの話になるが
「それでは失礼します」
一礼をし生徒会室を出る。さて早く帰って店開けるか
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「ねえ摩利」
「どうした真由美?」
「彼、比企谷君のことだけどどう思う?」
「幾つか気になるところがあるな」
「やっぱり摩利もなのね、彼、どうして二科生なのかしら」
「魔法の調整、一度登録された魔法を再度調整するのはかなりと言っていいほど難しい、それを出来ると比企谷は断言した」
「一科生でも出来るか難しいのに比企谷は出来る、本当は一科生なんじゃないか?」
「入試の総合結果を見る限りじゃ二科生なんだろうけど」
「得意分野じゃなかったとかか?」
「それもあるかも知れないけどなにか違うと思うの」
「そう言われるとそう思うんだが…ああーわからなくなってきたぞ!」
「考えるだけ無駄かもね」
「そうかも知れないな」
《人避け》
規定以上の魔力がないと視認・接近が出来なくなる魔法。自分で魔力値を調整できるがCADを通さないと調整できない。規定以上の魔力があると未使用時と変わらない