格安SIMは使う回線によって、ドコモ系、au系、ソフトバンク系の3つの種類に分かれます。
ドコモ系の格安SIMはドコモの回線を借りています。通信速度に違いがありますが、ドコモのスマホを使っている人と同じようにドコモのサービスエリアで使うことができます。au系の格安SIMはauの回線を借りていて、ソフトバンク系の格安SIMはソフトバンクの回線を借りています。
SIMフリーのiPhoneやSIMロックを解除したドコモ/au/ソフトバンクのiPhoneならドコモ系、au系、ソフトバンク系の全ての格安SIMで問題なく使えます。
大手キャリアが販売しているAndroidスマホの場合、そのキャリアに特化した対応バンド(電波/周波数)に設定されているため、ドコモのスマホはドコモ系の格安SIM、auのスマホはau系の格安SIM、ソフトバンクのスマホはソフトバンク系の格安SIMが無難です。
格安スマホはドコモ系とソフトバンク系の格安SIMで使えて、格安スマホがauのVoLTEにも対応していればau系の格安SIMでも使うことができます。
ここではドコモ系、au系、ソフトバンク系の格安SIMの一覧を掲載するとともに、使えるスマホやタブレットについて詳しく説明していきます。
ドコモ系、au系、ソフトバンク系の格安SIMと使えるスマホの目次
ドコモ系の格安SIMと使えるスマホ
ドコモ系の格安SIMはドコモの回線を使っています。
通信速度は違いますが、ドコモが使えた場所なら同じように使うことができます。ドコモの回線の強みは、電波の受信が良いことです。かなりの田舎や山間部などの場合、ドコモの回線が一番良い評価を得ています。
ドコモを使っていて格安SIMに乗り換えようと思っている場合や、初めてスマホを使う場合に、ドコモ系の格安SIMがオススメです。
ドコモ系の格安SIMの一覧
- 楽天モバイルのドコモ回線/スーパーホーダイ
- マイネオのドコモプラン
- DMMモバイル
- BIGLOBEモバイルのタイプD
- IIJmioのタイプD
- LINEモバイルのドコモ回線
- QTモバイルのDタイプ
- OCNモバイルONE
- LIBMO
- LinksMate
- エキサイトモバイル
- ニフモ
- イオンモバイルのドコモ回線
- DTI SIM
- U-mobileのS以外のプラン
- トーンモバイル
- Wonderlink
- b-mobile sのドコモ回線
- nuroモバイルのドコモ回線
- 0SIM
- インターリンクLTE SIM
- Tikiモバイル
- エックスモバイル
- スマモバのギガプレミアム以外のプラン
ドコモ系の格安SIMで使える端末
ドコモ系の格安SIMで使えるスマホ
- ドコモのiPhoneとAndroidスマホ
- Apple Storeで購入したiPhone
- SIMロックを解除したドコモ/au/ソフトバンクのiPhone
- 格安スマホ
ドコモ系の格安SIMである程度使えるスマホ
- SIMロックを解除したauのAndroidスマホ
- SIMロックを解除したソフトバンクのAndroidスマホ
auとソフトバンクのAndroidスマホは、それぞれのキャリアの対応バンドに最適化されています。対応バンドの違いからドコモ系の格安SIMで使うと電波が少し悪くなる可能性があります。
都市部などは問題ないと思いますが、郊外や山間部での利用は少し厳しいと思われます。
ドコモ系の格安SIMで使えるタブレット
- Apple Storeで購入したセルラー版のiPadシリーズ
- ドコモのiPadシリーズとAndroidタブレット
- SIMロックを解除したドコモ/au/ソフトバンクのiPadシリーズ
- SIMフリーのタブレット(WiFi版は使えません)
参考:ドコモのiPhone/スマホ/iPad/タブレットを格安SIMで使うための詳細+SIMロック解除の仕方
ドコモ系の格安SIMのテザリングについて
2015年4月以前に発売されたドコモのAndroidスマホの場合は、格安SIMでテザリングが使えないので注意してください。
それ以外の端末はテザリングが使えます。格安スマホ、2015年5月以降に発売されたドコモのAndroidスマホ、iPhone、セルラー版のiPadシリーズ、SIMフリーのLTE対応のタブレットでテザリングが使えます。
ドコモ系の格安SIMのSMSについて
ドコモ系の格安SIM(SMS対応のデータSIM/音声通話SIM)で使える端末なら基本的にほとんどの機種でSMSが使えます。
SMSが使えないのはiPadシリーズくらいです。
au系の格安SIMと使えるスマホ
au系の格安SIMはauの回線を使っています。
通信速度は違いますが、auが使えた場所なら同じように使うことができます。auの回線の強みは、au系の格安SIMでもVoLTEが使えるので音声通話の音質がとても良いこと、それとau系の格安SIMのUQ mobileの通信速度がau並みに超速いことです。
auを使っていて格安SIMに乗り換えようと思っている場合にオススメです。UQ mobileの通信速度はauと同じくらい超速く、BIGLOBEモバイルのタイプAの通信速度も結構速いので、通信速度を重視する場合にもオススメです。
au系の格安SIMの一覧
au系の格安SIMには、VoLTE用SIMとLTE用SIMの二種類があります(VoLTE用SIM = マルチSIMです)。基本的にはVoLTE用SIMを選びますが、2015年3月以前に発売されたauのスマホはVoLTE用SIMは使えないので、LTE用SIMを選びます。
- VoLTE用SIM(マルチSIM)を提供しているMVNO
- UQ mobile (おすすめ)
- BIGLOBEモバイルのタイプA (おすすめ)
- マイネオのauプラン
- IIJmioのタイプA
- 楽天モバイルのau回線
- イオンモバイルのau回線
- QTモバイルのAタイプ
VoLTE用とLTE用SIMの両方を提供しているMVNOは下記です。
UQ mobile:LTE対応SIMカード、VoLTE対応SIMカード、nanoSIM(専用)
マイネオのauプラン:microSIM/nanoSIM、auのVoLTE対応SIM
QTモバイルのAタイプ:microSIM/nanoSIM、VoLTE用の格安SIM
呼び名が少し違いますが、UQ mobileのLTE対応SIMカードとnanoSIM(専用)、マイネオとQTモバイルのmicroSIM/nanoSIM、これらはLTE用SIMです。UQ mobileのnanoSIM(専用)は、auのiPhone 5s / 6 / 6 Plusで使うための専用のSIMです。
VoLTE用SIMのサイズの指定は不要です。VoLTE用SIMはSIMカード1つだけで、標準SIM、マイクロSIM、ナノSIMに簡単に切り抜くことができます。VoLTE用SIMをマルチSIMと言ったりもします。
au系のVoLTE用SIMで使える端末
au系のVoLTE用SIMで使えるスマホ
- SIMロックを解除したauのiPhoneとAndroidスマホ
- auのiPhone 8 / 8 Plus / X / XR / XS / XS Max (SIMロックの解除なしで使える)
- SIMロックを解除したドコモとソフトバンクのiPhone
- Apple Storeで購入したiPhone (iPhone 6以上)
- auのVoLTEに対応した格安スマホ
au系のVoLTE用SIMで使えるタブレット
- Apple Storeで購入したセルラー版のiPadシリーズ
- SIMロックを解除したドコモ/au/ソフトバンクのiPadシリーズ
- SIMロックを解除したauのAndroidタブレット
- auのVoLTEに対応したSIMフリーのタブレット(WiFi版は使えません)
※ 音声通話機能に対応しているSIMフリーのタブレットやiPadでも、au系の格安SIMだと音声通話機能やSMSは使えません。SIMフリーのタブレットとiPadはSMSが使えません。
※ 2015年4月以降のauの端末はVoLTEに対応しています。
※ 2017年8月以降に発売されたauのiPadシリーズとAndroidタブレットの場合は、SIMロック解除なしに使えますが、面倒なことになる可能性が少しあるので、SIMロックを解除して使うことをおすすめします。
参考:auのiPhone/スマホ/iPad/タブレットを格安SIMで使うための詳細+SIMロック解除の仕方
au系のLTE用SIMで使える端末
LTE用SIMでもVoLTE用SIMでも使える端末の場合は、VoLTE用SIMを選びます。VoLTE用SIMが使えない場合にだけLTE用SIMを使います。
au系のLTE用SIMで使えるスマホ
- 2014年秋以前に発売されたauのiPhoneとAndroidスマホ (2012年以前の端末は捨てる)
- Apple Storeで購入したiPhone
- auのiPhone、またはSIMロックを解除したドコモ/au/ソフトバンクのiPhone
- 上記のiPhoneのうちiPhone 8以上のモデルはLTE用SIMでは使えません
2020年〜2021年を目処にCDMA2000が廃止になる予定なので、au系のLTE用SIMを使うと、2020年頃にスマホで音声通話とSMSが使えなくなるので気をつけてください。
au系のLTE用SIMで使えるタブレット
- Apple Storeで購入したセルラー版のiPadシリーズ
- SIMロックを解除したドコモ/au/ソフトバンクのiPadシリーズ
- 2015年4月以前に発売されたauのiPadシリーズとAndroidタブレット
- LTEバンドの1と18(or26)に対応したSIMフリーのタブレット
※ 音声通話機能に対応しているSIMフリーのタブレットでも、au系の格安SIMを使う場合は音声通話機能やSMSは使えません。ただし、iPad以外のVoLTEに対応していないauのタブレットは、CDMA2000に対応しているのでSMSの送受信ができます。
au系の格安SIMのテザリングについて
auのAndroidスマホ、auのVoLTEに対応した格安スマホの場合は、au系の格安SIMでもテザリングが使えます。
2018年10月31日からiPhoneやiPadでもテザリングが可能になった
以前はiOS端末の場合、一部のiPhoneと一部のau系の格安SIMでだけテザリングが使えましたが、2018年10月31日から全てのau系の格安SIM(VoLTE用SIM)で、iPhoneとiPadでもテザリングが使えるようになりました。
LTE用SIMだと、引き続きiPhoneやiPadでテザリングが使えないので注意してください。(auのiPhone 5s / 6 / 6 PlusはUQ mobileのnanoSIM専用を使う場合にだけテザリングが使えます)
au系の格安SIMでのSMSについて
ここが最も意味不明にぐちゃぐちゃになっているので気をつけてください。
SMSが使えるパターン
SIMロックを解除したauのスマホやタブレットは、VoLTE用SIMを使えばSMSが使えます。
auのVoLTEに対応していないauのスマホやタブレットは、LTE用SIMを使えばSMSが使えます。
auのVoLTEに対応しているSIMフリーのスマートフォンは、VoLTE用SIMを使えばSMSが使えます。
SMSが使えない端末
iPadシリーズはSMSが使えません。
SIMフリーのタブレットはau系の格安SIMではSMSが使えません。
ソフトバンク系の格安SIMと使えるスマホ
ソフトバンク系の格安SIMはソフトバンクの回線を使っています。
通信速度は違いますが、ソフトバンクが使えた場所なら同じように使うことができます。ソフトバンクの回線の強みは、コスパの良いLINEモバイルのソフトバンク回線があることです。
ソフトバンクを使っていて格安SIMに乗り換えようと思っている場合に、ソフトバンク系の格安SIMがオススメです。LINEモバイルのソフトバンク回線なら通信速度も結構速く、月額料金も安く、SNS系アプリならデータ消費なしに使えるので、コスパを重視する場合にもオススメです。
ソフトバンク系の格安SIMの一覧
ソフトバンク系の格安SIMの中には、なぜかソフトバンクのiPhoneのみ対象にしているところがあります。
- ソフトバンクのiPhoneに加えて多数の端末も対象にしている格安SIM
- LINEモバイルのソフトバンク回線 (おすすめ)
- ワイモバイル
- mineoのソフトバンクプラン
- nuroモバイルのソフトバンク回線
- スマモバのギガプレミアム (SMSなしのデータSIMのみ)
- ソフトバンクのiPhoneのみ対象にしている格安SIM
- b mobile Sのソフトバンク回線
- U-mobile S (SMSなしのデータSIMのみ)
- QTモバイルのSタイプ
ソフトバンクのiPhoneのみ対象にしているソフトバンク系の格安SIMでも、SIMフリーのスマホ等で使えるはずですが、なぜかAPNの設定も非公開にして動作対象外にしています。ソフトバンクのiPhoneのみ対象にしている格安SIMは基本的に無視します。
ソフトバンク系の格安SIMで使える端末
ソフトバンク系の格安SIMで使えるスマホ
- SIMロックを解除したソフトバンクのiPhoneとAndroidスマホ
- Apple Storeで購入したiPhone
- SIMロックを解除したドコモとauのiPhone
- 格安スマホ
ソフトバンク系の格安SIMで使えるタブレット
- Apple Storeで購入したセルラー版のiPadシリーズ
- SIMロックを解除したドコモ/au/ソフトバンクのiPadシリーズ
- SIMロックを解除したソフトバンクのAndroidタブレット
- SIMフリーのタブレット(WiFi版は使えません)
※ 2017年8月以降に発売されたソフトバンクの端末はSIMロック解除なしに使えますが、面倒なことになる可能性が少しあるので、SIMロックを解除して使うことをおすすめします。
※ ワイモバイルの場合は、ソフトバンクの端末はSIMロックの解除が必須です。
ソフトバンク系の格安SIMである程度使えるスマホ
- SIMロックを解除したドコモのAndroidスマホ
- SIMロックを解除したauのAndroidスマホ
ドコモとauのAndroidスマホは、それぞれのキャリアの対応バンドに最適化されています。対応バンドの違いからソフトバンク系の格安SIMで使うと電波が少し悪くなる可能性があります。
都市部などは問題ないと思いますが、郊外や山間部での利用は少し厳しいと思われます。
参考:ソフトバンクのiPhone/スマホ/iPad/タブレットを格安SIMで使うための詳細+SIMロック解除の仕方
ソフトバンク系の格安SIMでのテザリングについて
iPhoneとiPadならソフトバンク系の格安SIMでもテザリングが使えます。
ソフトバンクのAndroidスマホとタブレットのほとんどはテザリングが使えません。おそらく2018年5月以降に発売されたソフトバンクのAndroidスマホの場合にテザリングが使えるようになっています。
ほとんどのSIMフリーの格安スマホならテザリングが使えますが、HUAWEI Mate 10 Pro、Nexus 6P、Nexus 5xはソフトバンク系の格安SIMではテザリングが使えなくなっています。
ソフトバンク系の格安SIMのテザリングの可否はかなり複雑になっているので、mineoのソフトバンクプラン対応端末一覧から確認することをお勧めします。
ソフトバンク系の格安SIMのテザリング対応の確認 → mineo
※ ワイモバイルはiPhoneとiPadのテザリングができると思いますが、Androidスマホなどのテザリングの動作はわかりません・・。
ソフトバンク系の格安SIMでのSMSについて
ソフトバンク系の格安SIM(SMS対応のデータSIM/通話SIM)で使える端末なら基本的にほとんどの機種でSMSが使えます。SMSが使えないのはiPadシリーズくらいです。
ドコモ系、au系、ソフトバンク系の格安SIMのまとめ
ドコモ系の格安SIMがたくさんある理由は、ドコモの回線使用料(格安SIM会社がドコモに支払う料金)が一番安く、使えるスマホも多いためです。いろいろ考えるのが面倒な場合は、とりあえずドコモ系の格安SIMを使っておくのが無難です。
au系の格安SIMはドコモ系よりもかなり少ないです。これはauの回線使用料がドコモよりも高く、使えるスマホの機種が限られているためです。(今では使えるスマホの機種はある程度増えています)
加えて、au系の格安SIMにはUQ mobileという圧倒的に通信速度が速い格安SIMが存在しています。au系の格安SIMに参入したところで勝ち目がないので、今後もau系の格安SIMを提供する会社は増えそうにありません。
ソフトバンク系もドコモ系と比べて数が少ないです。これはソフトバンクの回線使用料がドコモよりかなり高いためです。基本的にはソフトバンクのiPhoneやAndroidスマホを使っている場合に選びます。安くて通信速度が速いLINEモバイルのソフトバンク回線を優先的に選ぶことをオススメします。
その他の格安SIMや格安スマホ関連のお役立ち情報
- 格安SIMの基本的なこと、格安SIMとは何?
- 格安SIM(格安スマホ)のメリットとデメリットの詳細
- 格安スマホとプランの選び方の詳細ガイド
- 格安SIMに最適な格安スマホの比較と評価(最新情報)
- 本当に必要な通信速度の話
- iPhoneで格安SIMを使うための完全ガイド
- スマホのセキュリティとウイルス/盗難/紛失対策
- MVNOの格安SIMとWiMAX 2+の通信速度の記録
- WiMAX 2+とポケットWiFiの比較と評価