魔法科高校の比企谷八幡   作:天音 八
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入学式なんてなかった

入学式に遅刻しまいと早めに出たが早く着いてしまった。これを機に俺は学校のベストプレイスを探していた

 

「なかなかいい場所を見つけたな」

 

ベストプレイスが見つかり携帯を確認する。画面には7:31と表示されていた

 

「入学式まで時間あるし本でも読むか」

 

俺はバッグから本を取り出し本を読み始めた

 

「…」ペラッ

「…」ペラッ

「…」ペラッ コクリ

 

コクリコクリと顔が揺れる

いかん昨日徹夜しすぎたか、少し寝るとしよう…

____________________________________________________________

 

夢を見た。長く永い夢だった。あまり夢の内容を覚えてはいないがあまりいい内容ではなかった気がする。うっすらと見えていたあの家族はなんだったのだろうか。男の人と女の人、それにその人らの子供だろうか女の子もいた。俺はその人たちを見たことあるのだろうか。夢は見たことあるものを映す時もある。だが覚えていないということは重要なことでは無いのだろう

 

「やばっ入学式!」

 

携帯の画面を見ると8:27分を表示されていた。あと3分で入学式が始まってしまう。バッグに本を入れ会場へと走り出した

 

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませー。何名ですか?」

「3人です」

「こちらへどうぞ」

 

店に入って来た女性3人を席へと案内する。え?入学式はどうしたのかだって?寝てたら終わってたな。いやー自己紹介は楽勝だったぜ……はいごめんなさいかみかみでした

おっと接客接客

 

「ご注文をどうぞ」

「マカロンとパイのセットを2つ、飲み物はどうする?」

「あたしココア!」

「わたしはミルクティーね」

「ココアとミルクティー、アップルティーの3つで」

「ミルクティーはロイヤルと2種類ありますが」

「あ、じゃあロイヤルで」

「かしこまりました」

 

注文を取り厨房へ向かう。ふっ接客には慣れてるからな、噛みはしないさ。この店は何かと女性に人気らしい。現に店の中には女性が多い。まあ安く甘いものが食えるからだと思うがな

 

「よし、いいできだ」

 

魔法で加熱することでパイやマカロンもすぐに焼ける。調理時間なんと5分だ。焼いてる時間に飲み物も作り終えてるしあとは運ぶだけだ

 

「お待たせいたしました。こちらレモンパイとマカロンのセットになります」

「凄!ねえこれやばくない!?」

「おいしそー♪」

「これ写真とってもいいですか?」

「ご自由にどうぞ。レモンパイは中が熱くなっておりますので気をつけてください」

 

一礼をし机に伝票を置き離れる

 

カランカランとベルが鳴り男女の団体がが入って来た

 

「ここ今人気のお店らしいよ」

「知らなかったなこの様な店があるとは」

「去年できたみたいですよ」

「お!かなり綺麗だなここ」

 

……聞いたことのある声が聞こえたのは気のせいだろうか。入り口の方を見ると見たことのある男女がいた

 

「ひ、比企谷!?」

「うるさいぞ西城(にしき)迷惑だろ」

西城(にしき)じゃねえ西城(さいじょう)だ!西城レオンハルトだ!」

「うるさいよレオ。なんで比企谷がこんなとこいんの?」

「いちゃ悪いか」

「いや、比企谷がこの様な所に来る様な奴には見えなかったからな」

 

お前が答えるのかよ司波

 

「お兄様お知り合いですか?」

「お兄様?」

「司波深雪。俺の妹だ。こいつは比企谷、クラスメイトだ」

 

クラスメイトって、喋ったことないのにメイトとかコミュ力高すぎぃ

 

「妹の司波深雪です。よろしくお願いしますね比企谷さん」

「あ、ああ比企谷八幡だよろしく?」

「なんで疑問形なんですか?」

「察してくれ」

 

司波御一行を店の奥へ案内する。しっかしこいつらルックス良すぎだろ

 

「なんか店の奥に自然に連れてこられたんだけど」

「そんなことはどうでもいい」

「いや、よくないから」

「いいんだよ、でお前らここ初めてか?」

「そうだな、初めて来るな」

「だったら注文はタダだ。好きなものを選べ」

「「は?」」

「「え?」」

「ちょっと比企谷どう言うこと!?」

「てかなんでお前がそんなこと言うんだよ!」

「なんでって、ここ、俺の店だから」

「「は?」」

「「え?」」

「「はあーー!?」」

「「ええ!!」」

「……」

 

うるさいなこいつら他の客に迷惑だろ。てか司波妹も驚くのな

 

「うるさいぞお前、他の客に迷惑だろ」

「いやいやいや比企谷の店ってどう言うことだ!?」

「比企谷、説明を頼む」

「お前だけすごく落ち着いてんな」

「わかったよ。ここは俺が中学3年生から始めた店だ。高校に行くには金がかかるからな、店を始めたってわけだ」

「わー凄い大雑把」

「始めたってご両親と、ということですか?」

「そのまんまだ、俺が始めた。あと親いないから」

「あ、えっと、ごめんなさい…」

 

目に見えて暗くなる柴田。やばいなんかこっちに罪悪感があるんだが…

 

「気にするな、別に死んだってわけじゃない。最初っからいなかったんだ」

 

そう、俺に親は最初っからいなかった。いや居はしたな、俺が捨てられたからだ。両親は俺に妹ができたから妹ばかりに愛情を注ぎ俺にはなにもしなかった。そして7歳の頃家を出た。千葉から東京へ歩いて移動しこの商店街で拾われ育てられた。だからここの商店街の人たちは俺によくしてくれて高校でのお金は自分で稼ぎたいといったらこの店を貸してくれた

 

「そ、それでも中学生で自分のお店を持つってむりでしょ!」

 

柴田が暗くなったからか千葉が話題を変えてきた

 

「ここの商店街にはよくしてもらったからな、高校の学費は自分で払うといったら貸してくれた」

「それでもタダってどういうことだよ!」

「最初をタダにすると常連になってくれるんだよ」

「そんな理由で!?」

 

なんだよこれでも常連増えて黒字なんだから別にいいだろ

 

八幡「何か食べにきたんだろ、とりあえず頼め」

美月「本当に無料なんですか?」

八幡「ああ、だから好きなもの選んでいいぞ」

エリカ「じゃああたし1番高いの!」

八幡「好きなものとは言ったがそれを選ぶのか」

エリカ「好きなものでいいんでしょ?ならいいじゃない」

レオ「じゃあ俺もそれだ」

八幡「へいへい、お前らはどうする?」

達也「俺はバニラとフレンチトーストを」

深雪「私はこのベリータルトで」

美月「わたしは……何かオススメってありますか?」

八幡「特にはないな。女性層にはマカロンとかが人気だが」

美月「ではマカロンでお願いします」

八幡「飲み物はどうする?」

達也「コーヒーをもらおう」

エリカ「あたしミルクティーね」

レオ「俺レモンティーな」

エリカ「あんたがレモンティー?似合わなすぎでしょ」

レオ「ほっとけ一度飲んでみたいんだよ」

深雪「私は紅茶で」

美月「わたしも紅茶で」

八幡「コーヒーはブラックとMAXがあるが、ミルクティーはロイヤルの2種類あるぞ」

達也「ブラックだ」

エリカ「そうねー。ミルクティーでいいわ」

八幡「かしこまり」

 

注文を受けたり厨房へと向かう

 

ギュイーンガッシャーンドンドンバキッパリーンダンダン!!

 

「ちょっと!?なにか作ってる様な音には聞こえないんだけど!?」

「もしかして1番高い奴ってとんでもなくやばいものだったりして!」

「怖いこと言わないでよ!」

「確かに料理をしている音には聞こえないな」

 

むっ失礼なただのラジカセですよ、包丁が落ちてラジカセに当たって音が鳴っただけなんですよ……ウソジャナイヨハチマンウソツカナイ

 

注文の品を作り終わり注文を運んだ

 

八幡「できたぞ」

エリカ「速くない!?」

八幡「速い、安い、美味いがうちのモットーだ」

美月「それはラーメン屋なのでは?」

八幡「気にしたら負けだ。タルトにマカロン、フレンチトーストだ」

八幡「で司波がコーヒーで妹と柴田が紅茶、西城がレモンで千葉がミルクティーだったな」

エリカ「あたしたちのは?」

八幡「持ってくるから待ってろ」

八幡「持ってきた、ぞ」

レオ・エリカ「「デカ!!」」

 

俺が作ったパフェの高さなーんと50センチの巨大パフェだ、鉢からだ。全長は70くらいか?このパフェにはメロンやアイス、いちごにチョコなど色々あるぞ。15種類くらい乗せてんな

 

美月「すごい大きいですね」

八幡「この店で1番でかいからパフェだからな」

達也「これいくらなんだ?」

八幡「500円」

エリカ「500円!?けた間違えてない!?」

八幡「間違えてねーよ、50円は安すぎだろ」

レオ「そっちじゃねーよ!5000円ぐらいするだろこれ!」

八幡「材料費は150円だ」

レオ「安すぎだろ!」

八幡「だからいったろ、安い、速い、美味いがモットーだって」

八幡「とりあえず食えよ」

レオ「見た目は美味そうなんだよな」

エリカ「うん、見た目はね」

八幡「失礼な、柴田をみろ凄い幸せそうな顔してるだろ」

エリカ「うわ!美月すごい笑顔だ!」

美月「このマカロンすごく美味しいですよ」

深雪「お兄様このタルトすごく美味しいです!」

達也「これは、美味いな。プロにも勝てるレベルだ」

レオ「達也がそこまで言うんなら美味いんだろうな」

エリカ「よし、たべよう」

 

パクっと2人は同時にパフェを食べた。それにしても柴田の顔がやばい、めっちゃ幸せそうな顔をしている

 

「うま!なんだこれ!?」

「すごい!なにこれ!」

 

バクバクとパフェを食べる2人。すげぇもう半分までなくなったぞ。あ、食べ終わった

 

「あー食った食ったもう食えねー」

「お前ら速すぎだ、もう少し味わって食えよ」

「仕方ないじゃん美味しかったんだから!」

「比企谷さん!タルトとフレンチトーストレシピを教えてもらってもいいですか!」

 

俺の手を握りレシピを聞こうとする司波妹。ふぇぇなんでこのこ初対面の人にこんなことができるのぉ

 

「深雪。それは失礼だろう、比企谷も商売でやっているんだ」

「別に構わないが条件がある」

「条件ですか?」

「手を離してくれ、恥ずい」

「あ、ごめんなさい」

「すまないな比企谷」

「気にするな、困るわけでもないからな」

 

やっと解放された。あー恥ずかしかった、それにしてもなんで女子の手ってあんなにやわらかいのだろうか

 

その後司波たちと雑談をし時間を潰した

 

「いやーほんとに美味しかったー」

「これなら常連になるのもわかる気がするな」

「比企谷さんレシピありがとうございました」

「比企谷また明日な」

「今日はありがとうございました。マカロン美味しかったです」

「おう、気をつけて帰れよ」

「また明日な」

 

司波たちを見送り立て札をclosedに変える

 

「今日は騒がしい一日だったな」

 

あいつら明日から絡んで来そうだな、平穏に過ごす俺の3年間が……

 

 




どうも八というものです。今回主人公たちが出て来ましたね。八幡がお店を開いている理由もわかりましたが店以外ではコミュ障という難解な性格となっていますね。あと会話台詞がわかるように会話が多いところには台本形式にしました

八幡の詳細についてですが初めて魔法を使った時に書こうと思っています





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