北山雫の幼馴染(エンジニア兼婚約者)な劣等生   作:魂魄木綿季
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北山雫の幼馴染(エンジニア兼婚約者)な劣等生 入学編3

8時50分 第1高校 講堂

達也が講堂に向かうと既にほとんどの席は生徒が座っていた

 

達也「雫達は・・・あそこか」

二階席最前列に座っている自分の家族と親友と見つける

その後達也は最後列に向かい一番端の席に座る

直後に雫が気づいたのかこちらに席を移動しようとするが達也が目で静止を

促されたためやめる

 

達也「(雫達に悪い印象が付くのはさけたいしな)」

達也はそこから周りを見渡す

席に座る順には’’席指定もなく’’そして’’分けろとのルールもない’’

それでも中央の通路を境に前半分を【一科生】後ろ半分に【二科生】が座っている

 

達也「(最も差別意識を持っているのは′′差別を受けているものである′′か)」

ばかばかしいと言わんばかりにため息をつくと声をかけられる

 

?「となりいい?達也君」

 

達也「エリカか。別にかまわないよ」

 

エリカ「ありがと。ほら、いいって美月。」

 

美月「ありがとうございます。」

エリカの後ろから眼鏡をかけた女子にお礼を言われる

 

達也「気にしないでくれ、一緒に座る人も居なかったからな」

 

?「おっ!ならオレもいいか?」

見るからに活気そうな男子が声をかけてくる

 

達也「いいかと言われてもな。それは俺じゃなくてエリカ達に聞くべきだと思うが?」

 

?「おお、それもそうだな隣いいか?」

 

美月「私はかまわないですけどエリカちゃんは?」

 

エリカ「私もいいけど、せめて自己紹介してからにしてくれない?」

礼儀も知らないの?と言わんばかりにため息混じりに了承するエリカ

 

?「おぉ悪かったな!俺は『西城レオンハルト』だ!よろしくな!!」

 

エリカ「えぇ。私は『千葉エリカ』よろしく、西城くん」

 

美月「私は『柴田美月』といいます。よろしくお願いしますね西城君」

 

達也「俺は『北山達也』だ。よろしくな西城」

 

レオ「おう!よろしくな3人とも!おと俺の呼び方はレオで頼むぜ!!」

 

達也「それなら俺は達也で頼む。義妹と分けるために基本下の名前で呼ばれてるからな」

 

エリカ「分かったわレオ。なら私はエリカでいいわよ」

 

美月「私のことは美月でお願いしますね。レオ君」

 

レオ「了解だぜ!あと、美月さん。敬語なしでもいいぜ?」

 

美月「ど、努力はしますね。」

 

講堂内にベルの音が響き 第1高校入学式が始まる

 

 

 

 

入学式が終わった後、達也達は自分達のIDを確認に息個人のIDを受け取っていた

 

レオ「達也は何組だ?」

 

達也「E組のようだな。レオは?」

 

レオ「オレもEだぜ。改めてよろしく!」

 

エリカ「私達もE組みたい。よろしくね2人共!」

 

美月「よろしくおねがいしますね。」

 

達也「あぁ。よろしく」

 

エリカ「所でみんなこのあと用事ってある?」

 

達也「義妹と待ち合わせて帰る以外はとくにはないが?」

 

レオ「オレもないぜ」

 

美月「とくにないですよ」

 

全員に用事がないことを聞いてエリカがヨシッと言い

エリカ「みんなで食べに行かない?親睦深めもあわせてさ」

 

レオ「おぉ!ナイスアイデアだぜ!」

 

エリカ「でしょ!てなわけで達也君も雫には「アノ店」で待ってるってメールしといて♪」

 

こうなるととまらないな。と達也は諦める

達也「分かったよ。」

 

 

その頃雫達は

雫「ほのか。帰ろう」

 

ほのか「そうだね!帰ろっか」

2人共クラスの確認とIDを受け取り帰ろうかと思っていた頃

 

深雪「北山さん。少し時間をもらえませんか?」

先ほどの入学式で新入生総代を務めた『司波深雪』がいつの間にか佇んでいた

 

雫「かまいませんよ。と言うわけでほのか先に・・・?

ほのかに先に帰るように言おうと思っていたら携帯端末にメールが届いていた

 

雫「あの、司波さん」

メールを確認してもいいか目で聞く

 

深雪「ええ。どうぞ」

了承を得てメールを確認すると「知り合った二科生の人達と一緒に出掛ける」と

書いてあった。

これだけでは少し違和感があるのだがメールの最後に

「エリカに捕まった」と書いてあったので納得した

 

ほのか「雫。」

どうやら同じ文面のメールがほのかにも届いていたようだ

 

雫「多分いつもの店だと思うから先に行ってて、ほのか」

 

ほのか「うん。先に行くね」

 

 

ほのかの背中が見えなくなってから雫は深雪に向きなおす

雫「それで?」

 

深雪「とりあえず屋上に行きましょう。ここでは不味い話ですので」

 

 

第一高校 屋上

雫「それで何の用?四葉深雪さん」

先ほどの廊下での時とは違い。声に敵意が含まれる

雫は達也が追放された「本当の理由」を知ってはいるがそれでも

達也を追放した四葉家を許したわけではない

 

深雪「まずは謝罪いたします。貴方達を我が家の問題に巻き込んでしまい。

   本当に申し訳ありませんでした」

深雪は雫に向かって頭を深々と下げた

 

雫「そ、その。とりあえず頭を上げて?」

雫は驚いていた。まさか謝罪を受けるとは思っていなかった

 

深雪が顔を上げたところで雫は話しかける

雫「その言い方。もしかして貴女は「本当の理由」知っているの?」

 

深雪「はい。ですがその言い方は正確ではありませんね」

 

雫「どうゆうこと?」

先ほどの敵意は影も形もなかった

 

深雪「四葉、いえ「北山達也」を一族から追放したのは私の母親ではありますが

   追放を「お願いしたのは私」なんです」

 

雫「え?」

 

深雪「貴女も達也さんが四葉内部でどんな扱いを受けていたのか」

 

雫「・・・」

それは知っている。達也自身にも父親である潮にも聞いていたから

 

深雪「私と共に生まれたことで生まれた瞬間から「魔法力の差」があり。

   まともに行使できるのは「2種類の魔法のみ」その達也さんに四葉の対応は

   あまりにも卑劣でした。達也さんを完全なる「物」として見てました」

深雪の手がわずかに震える

 

雫「もしかして、それで達也を?」

 

深雪「はい。四葉内に居ては達也さんには少なくともいい人生歩めないと

   思いましたので」

 

雫「ねぇ」

 

深雪「なんでしょうか?」

 

雫「私は雫でいいから貴女は深雪って呼ばせてくれない?勿論敬語も無し」

 

深雪「え?」

 

雫「私は不器用だからこれ以外の手打ちの方法は見つからないから」

 

深雪「そ・・・その。よろしく!雫」

綺麗な目から僅かに涙を流しながら深雪は雫の申し出を受けることにする

 

雫「よろしく。」

 

 

 

 

放課後 エリカ御用達のカフェ「アイネブリーゼ」

女子人は紅茶とケーキを男子人はコーヒーとサンドイッチを食べていた

ほのか「雫、遅いですね」

食べていた手を止めてほのかはつぶやく

 

達也「・・・そうだな。」

 

そんなことを考えていると雫が来た

雫「ごめん。遅くなった」

 

達也「気にしなくていいよ。雫・・・!」

達也は驚いた。そう雫の後ろに居た人物その人に

 

深雪「皆さん始めまして。司波深雪です」

 

美月「あれ?もしかして新入生総代の司波深雪さんですか!?」

美月が驚いたように問いかける

 

深雪「はい。そうです」

 

 

その後達也達がそれぞれの自己紹介を終えて楽しく(?)談話をする

達也「(どうゆうつもりだ?雫)」

 

雫「(家に帰ったら話す)」

 

達也「(・・・’’絶対’’だぞ?)」

 

雫「(分かった。ほのかが寝たら部屋に行くから待ってて)」

2人がひそひそ話をしているのに食いつく女子が1人。

 

エリカ「2人って仲いいね!どんな関係!?」

 

達也「ただの幼馴染d・・・「婚約者」・・・雫!?なぜ話した!?」

ただの幼馴染と答えようとしたら雫に本当のことを言われてしまう

 

雫「事実だし。隠す理由もないから。」

 

達也「いやだg・・・「雫と達也君って婚約者なの!?」・・・。」

またしても言葉は途中で切られる今度は「思春期女子(エリカ)」によって

 

深雪「雫の婚約者って達也さんだったの!?」

 

達也「(今日はそう簡単には帰れそうにないな)」

心の中でゲンナリする達也だった

 

その後エリカに質問攻めを受けたのは言うまでもない

 

 

 

 

午後22時40分 北山家 達也の部屋

部屋の中には達也が椅子に座って自分のベッドに座る雫の話を聞いていた

達也「・・・」

 

雫「・・・と言うわけらしいよ」

雫は説明を終えた

 

達也「・・・」

 

雫「達也?」

 

達也「つまり俺はただの勘違いで’’血の繋がった妹’’を憎んでたわけか」

ハハッと自分の長年の勘違いに対し失笑する

 

雫「達也。明日の帰りにすることは分かっているよね?」

 

達也「あぁ。分かっているありがとう雫」

 

雫「どう致しまして」

すこし表情にやさしさを含んだ笑顔を達也に向ける

 

達也「それじゃあお休み。雫」

 

雫「うん。お休み達也」

 

 

雫がいなくなり静かになった部屋で達也は自分のベッドに入る

達也「(雫がお膳立てしてくれたんだ。過去とは明日で決別だ)」

 

 

 

 

【千葉エリカ】

剣道の名門。千葉家の娘である

雫の家との関わりも少しありそのときに達也と知り合った

剣術の腕は家の中でも5本の指に入るほど

基本人当たりは良いが渡辺摩利は

兄『千葉修次』をとったとしてみているため仲は良くない

とはいってもある程度の信頼と尊敬は抱いている

 

 

【柴田美月】

[霊子放射光過敏症]をさけるために眼鏡をしている

かなりオットリしている時々すごく派手に自分の世界に入ることがある

年頃なので恋バナには関心的

 

 

【西城レオンハルト】

元気がよく体も頑丈である。その頑丈さは大型2輪と衝突しても

骨折ですむレベルである

初めて会った達也たちに「レオで頼む」などと

かなり社交的ではあるが勉強は「暗記で済ませる」タイプなので

勉学は苦手である






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