矢継ぎ早にドライブを打ち込む「みまひな」の高速コンビネーションに会場がどよめいた。決勝では開始から怒濤(どとう)の8連続得点。相手の戦意をくじいてV2を決めると、涼しげにハイタッチをかわした。伊藤は「この1年で個々の力が上がった。さらにレベルアップした」と胸を張った。
昨年12月のグランドファイナルでは中国ペアを退けて初優勝。今大会前は2日間しか2人で練習できなかったが、最強コンビには関係なかった。石川、平野組を破った佐藤、橋本組もみまひなには準決勝で完敗。佐藤は「スキがない。本当に強い」と脱帽した。
互いに刺激し合い、高め合う。決勝で難易度が極めて高い「逆チキータ」と呼ばれるレシーブで得点を奪った早田は「目の前で美誠のレシーブを見て学んだ。昨年までの自分なら考えられない」。ペアとして理想的な姿で成長を続けている。
20日にはシングルス準決勝で直接対決。3冠を目指す伊藤が「決勝のつもりで臨む」と意気込めば、全日本で初めて4強入りした早田も「楽しかったと言ってもらえるような試合がしたい」。手の内を知り尽くしたパートナー同士が、真っ向勝負を繰り広げる。 (木村尚公)