今回は話題の2,5次元でも大人気刀剣乱舞の映画のお話です!
ほぼ刀剣乱舞は初心者だけれど、楽しめるかな?
カエルくん(以下カエル)
「うちでは刀剣乱舞は花丸をちょっと見ただけで、あまり詳しくはないからそこは心配だね」
主
「公開初日の14時くらいの回にいったけれど、劇場は女性ばっかりだったね。男性は2人しかいなかったよ。
これが刀剣乱舞を支えるファン層なんだろうなぁ」
カエル「近年女性向けコンテンツは注目度を増す一方だし、ちょっと引いた目線だとバイオレンスで特徴的なゲーム作品を多く生み出してきたニトロプラスが本腰を入れているコンテンツでもあるから、その面でも注目しているんだよね」
主「とはいっても、ゲームや漫画、アニメに手を出せているわけではないけれど……ここで一度しっかりと鑑賞して、舞台にはなかなかいけない分、映画を楽しんでいきたい。
これからさらに注目度をましていくと思うからね」
カエル「では、記事のスタートです!」
感想
では、いつものようにTwitterの短評からスタートです!
これは思わぬ掘り出し物です!
カエル「見る前は”結局ファン向けだろうし、そこまで期待はしないほうがいいのかなぁ”なんて思っていたけれど、ところがどっこい、これはなかなか見所の多い作品だったのでは無いでしょうか!?」
主「ノリとしては完全に特撮ものと同じで、刀剣乱舞を一切知らなくても特撮が好きな人だったら何の違和感もなく鑑賞することができるんじゃ無いかな?
自分は戦隊モノなどの特撮はあまり通ってこなかったので詳しく無いけれど、何となくノリが『GARO』に似ているなぁ……なんて思っていたら、脚本が特撮やGAROも手がけた小林靖子で、またお前か! と妙に納得してしまったり。
昨年公開のアニメ映画だけれど『GARO 薄墨桜』なども好きなんだよねぇ。ファンタジー要素もある歴史物の特撮作品ということもあるだろうけれど、そのノリが感じられた」
カエル「刀剣乱舞をほとんど知らないくて、花丸をちょっとだけつまみ食いしていたような人間でもお話自体はついていけたもんね」
主「自分は”特撮もの”と”歴史もの”として鑑賞していたかなぁ。
信長の野望なんかも好きだからさ、誰もが妄想する”もしもあの時……”というifストーリーが展開されている。それに、戦国の中でも1番と言っていい大事件である本能寺の変を扱っているから万人ウケしやすいかもしれないね」
初見にもわかりやすく凝らされた工夫
今回、初見でもわかりやすかった理由ってどこにあるの?
基本的にはシンプルに物語を魅せたところにあると思う
カエル「確かに、戦国要素でも織田信長と豊臣秀吉、明智光秀の本能寺の変の超重要人物以外は、ほとんどおざなりで終わったよね。一応森蘭丸や堀秀政なども出てはいるけれど、出番としてはモブキャラに名前があった程度で」
主「出そうと思えば秀吉と対峙していた毛利やら何やらも出せるけれど、そこいら辺は一切出さなかったのが見やすかった。多分、歴史をほとんど知らないような……特に歴史オタは男性が多いと言われているけれど、この映画のターゲットゾーンである女性にもわかりやすくて受けれ入れられやすいでしょう。
それは刀剣乱舞要素もそうだ」
カエル「最初に大塚明夫さんのいい声のナレーションを入れて説明してくれているし、キャラクター紹介まで入れてくれていたせりつくせりだったね」
主「自分が刀剣乱舞のアニメを途中で止まってしまったのは……まあ、積極的に視聴をやめた訳ではなくて、忙しくて見れなくなってしまったんだけれど……その理由の1つとしてあるのが、キャラクター数が多すぎて覚えるのが大変なのと、基本的な設定についていけなかった。
太刀、大太刀、脇差、槍などのゲーム上の特徴を合わせて説明されるけれど、初見には情報量が多すぎる思いもあったんだよね。
だけれど、本作は最初からキャラクターを7人に絞っているし、さらにその特徴を見た目から差別化されている」
カエル「少し見ただけでも、三日月宗近が重要な役だというのはわかるもんね。それに、特撮ではあるし、突飛な設定だけれど基本的には戦国時代などの時代劇のような作りだから、SFなどのように世界観に入り込めないという心配もないし」
主「今作は徹底的に特撮として楽しめるように配慮されているし、余計なことをせずにアクションや物語などで魅せることに工夫されていた。
いい歳した男性が短パンを履いていたりするのは、正直コスプレ感もあるけれど、それが違和感として致命的な欠点とならずに見ることができたんだよね。
元々の衣装が和風ということもあるのだろうけれどさ。
気になっている方はアクションを見にいくつもりでどうぞ!
動ける人もたくさんいるから、動きでも魅了されます。
どうしても女性向けのコンテンツだから男性には行きづらいということがあるかもしれませんが、むしろ作品内容は男性の方が熱くなれる作品だと思います!」
役者について
そして、何よりも語らなければいけないのはここです!
今作は役者が本当に素晴らしい1
カエル「もちろん、有名俳優の山本耕史の織田信長と、八嶋智人の豊臣秀吉も魅力たっぷりだったけれど、まずは語らなければいけないのは主人公格である三日月宗近を演じた鈴木拡樹でしょう!」
主「自分は普段舞台を見に行かないのではじめましてだけれど、ここまで素晴らしい俳優がいることを知って感激ものです!
この役って難しいと思うんだよ。明らかにコスプレでもあるし、アクションもあるけれど、女性を魅了するかっこいいポイントも作らないといけない。だけれど、役としては枯れたところもあって、底が見えないところが魅力でもある。
その三日月宗近の魅力をこの上なく発揮していた!」
カエル「まずさ、声がとてもいいんだよね。低くて通る声を聞いているだけでも、酔い痴れてしまうようなところがあって!」
主「さらに言わせてもらえば、小林靖子の脚本の力もあるだろうけれど、言葉の節回しがとてもいい。
これは他のキャストも同じようだけれど、彼は別格だった。
まるで狂言師のようだった。
何というか、彼は”謡っている”んだよね。
例えば『男は辛いよ』の寅さんの売り口上だったり、あとは野村萬斎の演技もそうだけれど、抑揚の付け方やリズム感が舞台独特のものがあって、一気に引き込まれる。
その声とリズム感から紡がれる言葉たちに『ああ、時代劇を見ている!』という気分にもなったし、近年の邦画が忘れてしまったものを見た思いすらあった。昔の時代劇黄金期では歌舞伎役者などの舞台役者が多く活躍していた、という話を聞いたけれど、それを思い出した。
また物腰や体の使い方も優雅で品があって、これほどの役者を知らずにいたのか! と驚愕するほど。
近年の2,5次元舞台では多く活躍されているそうだけれど、それも納得です、本当にずっと見ていたいとすら思った」
カエル「もちろん他の俳優さんも良かったけれど、もうこの人の印象しか残らないほどだよね……それだけおいしい役ということもあるだろうけれどさ」
主「それから、先に述べたように山本耕史の織田信長の存在感もさすがは大河俳優だけあって見事なもの。
でも自分は八嶋智人の豊臣秀吉の方が印象に残ったかなぁ……
秀吉の人誑しな魅力に加えて、笑いながら陰謀深慮を繰り広げ人を切る決断をする部分、さらに欲に忠実な姿なども楽しませてもらった。
役者を楽しむ作品としても見事!
ぜひぜひ鑑賞して欲しいね」
以下ネタバレあり
作品考察
刀剣乱舞だからこそできる物語
では、ここからはネタバレありで語っていきましょう!
刀剣乱舞だからこそできる物語でもあったな
カエル「今作は”刀剣と持ち主の絆”がピックアップされており、それが重要な意味を持ちます!」
主「秀吉も多くの武具をはじめとした天下の逸品を収集したけれど、戦国時代は武力と陰謀の時代でもあるが、同時に文化が花開いた時代でもある。多くの逸品が大名の元を行き交い。それは大名の力を示す1つのパラメーターにもなっていったわけだ。
特に秀吉は信長を超えたいという思いが強かったこともあるのだろう、自分が百姓出身という生まれの弱さを覆すために、箔を求めて色々なものを収集した。その結果、暴走したこともあって滅亡することにもなるんだけれど……
戦国に限らず、武士の歴史は同時に刀などの武具の歴史であるとも言える。
このあたりは漫画の『へうげもの』が詳しいのかな」
カエル「その武具を擬人化して、その持ち主であった武将たちとの絆を中心に作られているのが本作だよね」
主「この視点は他の作品ではできないだろう。もちろん、多くのifを扱った時代劇があり、その中にはSF設定を取り入れた作品もある。今作もファンタジーであり、同時にタイムパラドックスなどのSF要素を取り入れているけれど、その大元になるのが”刀の記憶”になる。
この刀剣乱舞だからこそできる物語の作り方の魅力に引き込まれたね」
歴史を作るものとは
今作は歴史を守る刀剣男子たちと、歴史を変える時間遡行軍の戦いが注目のポイントです
歴史とは何か? ということにも言及しているよね
カエル「近年では……超有名なところだと聖徳太子は存在しなかった論など、多くの歴史的な事実とされていたことが、研究の結果覆されることが出ています。
織田信長も部下などに厳しく人でなしという印象も強いけれど、実際は裏切った部下をなんども許したりするなど、大名としての厳しさを持ちつつも根は優しい人だったのではないか? という声もあります」
主「徹底的な効率主義者だったから、裏切っても使える部下はまた使い始めただけかもしれないけれどね。
それに、最近石田三成や、あるいは赤穂浪士で敵役となってしまう吉良上野介なども、実は領地の民を思う名君だったという再評価が進んでいる。
このあたりは後の政治を握る相手によって悪く描かれたり、庶民が面白おかしく脚色したことによって悪役にされてしまったのもが、現代に続いてしまっている面もあるわけだね」
カエル「どこまでが正しいのか、当然のことながら過去の記録を辿るしかないから、その記録が誤りだったり恣意的な改ざんがされていると、後の世では判断ができないよね……」
主「そう考えると、今作の描いた歴史もエンタメとして面白いよね。しかもさ、最近よくある”本能寺の変の真の首謀者は羽柴秀吉説”とは違う描き方をした。今作の歴史の描き方は詳しい人が見れば苦笑するものかもしれないけれど、でも理屈は通っているしifのストーリーとしてはとても楽しめるものだった」
カエル「そして同時に、歴史を守るということの難しさも感じてしまって……」
主「その辺りが人間ドラマとしてもうまかったよねぇ。
特に終盤の展開に関しては手に汗を握るものだったし、満足度も高いね」
まとめ
では、この記事のまとめです!
- 初見さんでも楽しめる、特撮作品のような作品!
- 特に鈴木拡樹をはじめとした役者の魅力が発揮されている!
- 刀剣乱舞だからこそできる物語が見事!
これは掘り出し物です!
カエル「ちょっとだけ大手レビューサイトの評価が高すぎるようにも思うけれど、でもファンの方が見たらもっと盛り上がるだろうし、それも理解はできるかなぁ」
主「自分も刀剣乱舞のゲームを始めようかな、と思ったよ。時間が潰れちゃうから多分ては出さないけれど、入門編としての魅力もあった。
多くの人にオススメしたい作品です!」
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