本田雅和
東日本大震災の津波で職員の多数が亡くなった岩手県大槌町旧庁舎の解体が19日朝、本格的に始まった。
津波の脅威を後世に伝える震災遺構としての保存か、「見るのがつらい」という被災者の思いに沿った解体かで町を二分した議論は、住民訴訟にまで発展した。17日の盛岡地裁の判決で解体工事の差し止め請求は退けられ、平野公三町長は18日の着工を明言していたが、折からの強風で19日に延期されていた。
この日の工事では、津波で一部めくれあがった庁舎西側の外壁から、重機を使って取り壊し始めた。
2月中旬までに本体を解体したあと、基礎などの撤去作業に入り、3月上旬までに整地作業などを終える予定だという。工期は3月25日まで。(本田雅和)
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