謹賀新年。イタリア語ではAugurio buon annoだそうです。
余談ですが、annoは「アンノ」と発音します。
ano(アーノ)だと「肛門」という意味になってしまうそうです。



2005年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

2004年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

2003年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

2002年 1月 2月(欠番) 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

2001年 7月 8月 9月 10月 11月 12月


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1月30日

Fateの番組内で必ず1度は流れる「HELLSING OVA」のCM。これを見るたびに胸が苦しくなるんですよ、発売日が待ち遠しくて待ち遠しくて。早く2月10日(あるいは9日)になってくれ……!

え、Fate?
とりあえず戦闘シーンには期待しない方がいいのかもしれないと思いました。
あと、イリヤが今にも語尾に「~っス」とつけそうで内心ビクビクしてました。…タイガー道場のときなら違和感なさげかも。

次回はタイガーVSセイバーがあるので俄然期待。UBW編が盛り込まれそうなところにも期待。




1月28日

しとらさんから英語版ジョジョ2巻を受け取りました。
期待していた個所の翻訳は、やっぱり読んでて面白いです。ありがとー。

それから、仏語・伊語版オレンジロードと、仏語版ジョジョ第3部&第4部を何冊か見せてもらいました。仏語版ジョジョがものすごく日本語に忠実な訳だったことにビックリ。「『オラオラ』の数まで同じ(笑)」とうしとらさん。

それから、仏語版ジョジョ(J'ai lu社)には表紙カバーがついてました。それを見てもしやと思い確認したところ、自分の持っている仏語版CCさくらと仏語版ラブひな(いずれもPIKA EDITION社)にも、やはり表紙カバーがありました。英語版マンガは(少なくとも今までに買った分は)すべてカバーがありませんし、イタリア語版ジョジョもカバーなしでした。簡単に「国によって違う」とは片づけられない差異ですが、興味深いポイントです。

うしとらさん帰宅後、うしとらさんから借りた「逆境ナイン」DVDを見ました。
笑いどころがくるたびにゲラゲラ笑ってる自分がいました。一度だけでも映画館に見に行っとくべきだったとちょっと後悔。1度通して見た後に島本和彦のコメンタリ音声でもう1度再生。最初から最後までほとんどずっとアクセル全開のバトルトークなので聞いてて疲れてきます(笑)。面白いけど。コメンタリ収録中のスタジオ内は、きっと真冬でも冷房が必要なくらい熱かったに違いありません(あえて「熱かった」で)。




1月27日(Part 2)

1年ぶりに、イタリア語版ジョジョの続きを手に入れることができました。いままでいろいろあって(主に財布の都合で)買いたくても買えない時期が長かっただけに、手に入れた喜びもひとしおですよ。

今回購入分は、ベイビー・フェイス戦終盤からドッピオVSリゾット戦の決着直前まで。ずっと知りたかったギアッチョの「根掘り葉掘り」や「ヴェネツィア」のネタもようやく読むことができました。しかし大変だったのはここから。これまで愛用していたアモーレイタリア語辞典にすら載っていない単語や表現がでてくるでてくる。Googleで探し当てたイタリア語のオンライン辞典イタリア語類義語辞典を活用して(さらに調べた結果を翻訳エンジンにぶちこんだりもして)ようやく意味の大部分を把握することができた次第。かなり疲れた…。イタリア語は学校などでちゃんと習った経験がないのでなおさら。


では前置きはこの辺にして、今回購入した分の中からイタリア語版ジョジョの台詞のごく一部をご紹介しましょう。いちおう日本語訳も書いてみましたが、訳の正確さは保証できませんので、あまりまるまる信用しきらずに見ていただけると助かります。

まずはギアッチョの「根掘り葉掘り」から。

Brutta faccenda.. Credo che per trovarli...
(やな任務だぜ…。やつらを見つけるには…、)

...dovrò indagare un po'... ma sarà come cercare un ago in un pagliaio...
(もうちょいよく調べなきゃいけねーな…。しかしそんなもん、麦わらの山から1本の針を探し出すようなもの…。)

Tsk... Un ago in un pagliaio...
(チッ!麦わらの山に針1本って…。)

Che modo di dire idiota...
(すっげー馬鹿な言い回しだ…。)

Non ha assolutamente senso...
(全っ然わけがわからねー…。)

Chi è l'idiota che va a lavorare con l'ago su un pagliaio...
(どこのどいつだ、麦わらの山の上で針を使って仕事するなんて馬鹿は…。)

...e poi LO PERDE? E soprattutto, perchè diavolo dovrebbe mettersi A CERCARLO?!
(しかも針を『なくす』だぁ?その上なんで針を『探さなきゃ』いけねーんだ!?)

NON POTREBBE ANDARE A PRENDERNE UN ALTRO, QUEL BRUTTO IDIOTA?!
(もう1本もらいに行けねーのかーーーッ、馬鹿かそいつはーーーッ!?)

QUANTO CAZZO COSTERÀ UN AGO DEL CAVOLO?! È UNA PERDITA DI TEMPO INUTILE CERCARLO IN PAGLIAIO!
(たかが針1本いくらするっつーんだよ~~~ッ!?麦わらの中を探すなんて時間の無駄じゃねーかァーーーッ!)

E DOVE MINKIA L'È ANDATO A TROVARE QUESTA MERDA DI UN PAGLIAIO, AL GIORNO D'OGGI?!
(どこにいんだよッ、いまどきそんなクソを麦わらから探すなんてカス野郎はッ!)

COSA STRAKAZZO DOVEVA CUCIRE SOPRA UN PAGLIAIO, QUEL KOGLIONE INTEGRALE?! QUESTE COSE MI MANDANO IN BESTIA!
(麦わらの上で縫い物してたってどんなクソ野郎だよッ、どんなクソ馬鹿野郎だよッ!超イラつくぜーーーッ!)

なるほど…、イタリア語版でも「よく考えるとヘンな表現」という点では一理ある。
そんなことでいちいち豪快にキレるのはどうかと思うけど(笑)。

つづいて「ヴェネツィア」ネタをどうぞ。

C'è una cosa che non capisco...
(わからねーことがある…。)

La mania di TRADURRE i nomi della città...
(都市名の訳し方…。)

È una cosa assolutamente IDIOTA...
(ものすげー馬鹿げてるぜ…。)

Vorrei sapere per quale motivo VENEZIA è conosciuta in tutto il mondo come VENICE! È una città ITALIANA, non INGLESE!
(どういう理由か知りてえが、ヴェネツィアは世界中でヴェニスとして知られているんだよォ~~~!イタリアの都市なのによーッ、イギリスの都市じゃねーのによーッ!)

Anche i film... "The Merchant of Venice", "To Die in Venice"...
(映画でも、「ヴェニスの商人」「ヴェニスに死す」…。)

Perchè non dicono "To Die in Venezia", maledizione?!
(なんで「ヴェネツィアに死す」って言わねーんだよ、チクショオーーー! )

Chi ha inventato questa scemenza?!
(誰がこんなこと考えたんだァ~~~!?)

Mi fa girare i koglioni!
(超ムカつくぜぇ~~~!)

QUESTA È UNA PRESA PER IL CULO, PUNTO E BASTA!
(なめてんのかァーーーッ、いい加減にしろッ!)

Devono chiamarla col suo nome ITALIANO! Brutti bastardi, mi mandano in bestia! MI PRENDONO PER SCEMO?!
(イタリア語の名前で呼べ!クソ野郎ッ!ムカつくんだよッ!コケにしてんのか!?)

IMBECILLI!
(ボケがッ!)

既にお気づきかもしれませんが、日本語版にあった「パリ」のネタがイタリア語版では削除されています。理由はほどなくわかりました。イタリア語でも「パリ」とは呼ばないからです。イタリアではParigi(パリージ)と呼ぶそうです

それから「ヴェニスに死す」の部分が"To Die in Vinice"となっていますが、映画のタイトルとしては"Death in Venice"が正解


以上、ギアッチョの名台詞をご紹介しましたが、ここまでの台詞の中には人に対してみだりにつかっちゃいけない言葉が山のようにあります。上記日本語訳の中でこそ誤魔化してますが、直訳するとそれこそ「ウンコ」とか「チンコ」「キンタマ」になるような単語ばっかり。"cazzo"とか"coglione"あたりがそれにあたるなんてことはここでは言いませんが(言ってる言ってる)、イタリア人と話をするときにはくれぐれもこういった言葉は使わないように。偶然ですが、上の文でアルファベットの"K"が使われている単語("tsk"を除く)はすべてタブーワードです。これらの単語を辞書で調べるときには、そのまま調べずに、"K"を"C"または"CH"に変換すれば意味を知ることができるでしょう。

参考リンク:「イタリア語 スラング」の検索結果


次はうしとらさんからのリクエストで、キング・クリムゾンの能力に関する説明の台詞を。どれにしようか迷ったのですが、たとえを多く使っているということで、ボス自身の口からの説明をとりあげました。

PECCATO!
(残念だが!)

Peccato, Bucciarati... sappi che KING CRIMSON...
(残念だがブチャラティ…、思い知れ、『キング・クリムゾン』はッ!)

...conosce GIÀ...
(『既に』知っている…)

...i tuoi movimenti...
(おまえの動きを…)

Ovvio, no?
(わかっただろう?)

Posso LEGGERLI PRIMA che si verifichino nel futuro...
(わたしは未来に起こることを『事前に読める』…)

UNO dei poteri di King Crimson consiste nel cancellare il tempo...
(キング・クリムゾンの能力は時間を消し去ること…)

...e nessuno su questa terra SI RICORDA di ciò che ho cancellato!
(この地上にいる者はだれ一人としてわたしが時間を消し去ったことを『覚えて』いないッ!)

Come le nuvole che non si rendono conto di disperdersi nel cielo...
(雲が空に霧散したことに気づかないように…)

...e come la fiamma, che nel momento in cui si spegne non sa di essere stata tale...
(炎が、消える瞬間に消えたことを知らないように…)

...solo il RISULTATO FINALE rimane!
(『最後の結果』だけが残る!)

Nel mondo del TEMPO CANCELLATO i movimenti non hanno ALCUN SIGNIFICATO!
(『消えた時間』の世界では、動きは『全く無意味』なのだッ!)

...E io sono L'UNICO che può RISPONDERE a tali movimenti!
(そしてわたしこそがこの動きに『対応』できる『唯一の存在』!)

POSSO OSSERVARE OGNI TUO SINGOLO GESTO! Questo è il potere di KING CRIMSON!
(おまえの動作のひとつひとつが全て見えるッ!これが『キング・クリムゾン』の能力だッ!)


Ogni essere umano, nell'arco della sua vita...
(人間はみな、人生の曲線で…)

...ha alti e bassi, successi e fallimenti...
(浮き沈みを、成功と失敗を経験するものだ…)

però...
(だが…)

...con gli OCCHI DEL FUTURO...
(『未来の目』で…)

...si riescono a prevedere i trabocchetti, e se si sta bene attenti a non mettere il piede in fallo...
(落とし穴を予測することができ、誤って足を踏み入れないよう注意していられれば…)

...da quel momento l'esistenza diventa una sequela interminabile di SUCCESSI!
(その結果、成功が終わることなく続く人生となる!)

...non credi?
(そう思わないか?)

"cancellare il tempo"=「時間を消し去る」
"cancellare"という言葉は英語の"cancel"と見た目も意味もほぼ同じなので覚えやすいかと思います。英語にもラテン語から生まれた言葉が数多く流入しているので、ラテン語から直接派生した言語であるイタリア語・フランス語・スペイン語などの中には英語とよく似た単語も少なくありません。そういった単語はたいてい起源となる言葉が同じなので意味もほとんど同じであることが多いのですが、時間とともに全然違う意味に変わってしまった単語もあるので過信は禁物。


再び「翻訳しづらい日本語」シリーズ。
敵スタンドによって真実を伝えることができなくなったナランチャが、敵スタンドの能力を字で書いて仲間に知らせようとするものの失敗してわけのわからないことを書いてしまう…という場面。

日本語:

 水は武器なんだッ! オレの舌はスタンドなんだッ!

水着はビキニなんだ! オレの下はスタンド!だ。

イタリア語:

  (水があいつの本質なんだ!)     (あいつがオレの舌を操ってるんだ!)
L'acqua è il suo elemento!     Lui controlla la mia bocca!

L'ACQUA È IL SUO LAMENTO!   L'UNICO TRALLALLÀ MI ABBOCCA!
  (水はあいつのうめき声なんだ!)  (そいつだけがふんふふーんオレにかみつくんだ!)

すごい。本来の意味(真実の方)を大きく変えることなく、よく似た綴りで全然違う文を作るというかなり難度の高い技を見事に成功させてます。文章のわけわからなさはイタリア語のほうが上のようです(笑)。


(2月7日追記)



Thi ho throvhato! Shei phrophrio dove penshavo!
(見つけたぞ!そこにいるな!)

この台詞、本来は"Ti ho trovato! Sei proprio dove pensavo!"であるべきなのですが、随所に"H"が入れられていることにより、ナランチャがうまく喋れていないことがわかります。イタリア語版ではこの時点で「ナランチャの舌に変化が起こった→ナランチャが自分の舌に何かをした」と推測することが可能なのです。


次はナランチャの決め台詞。
スクアーロを蜂の巣にしたときのあれです。


Vola vola vola vola vola vola vola vola!

Vola vola vola!

Vola via...
(飛んで行きな)

予想通りの訳でした。"vola"は"volare(飛ぶ)"の命令法2人称単数の形。
ついでに、この命令法の形をいろいろ活用させてみましょう。


Vola via.
(飛んで行きな)

Voli via.
(飛んで行ってください)

Voliamo via.
(飛んで行こう)

Volate via.
(おまえら飛んで行きな or あなたたち飛んで行ってください)

こんなの覚えても絶対役に立たないな。動詞を変えれば何かの役に立つかもしれませんが。


現在、第5部はジョルノVSブチャラティ戦後半から、ドッピオVSリゾット戦の決着直前までを持っています。隅から隅まで読んだわけではありませんので、探せばほかにも「翻訳しにくそうな表現」とかイタリア語で読んでみたくなるような台詞が出てくるかもしれません。というわけで今後も気が向いたらセリフを追加していく可能性があります


以前のネタ:
ジョジョ第5部の「無駄無駄」はイタリア語版では……?
「ブッ殺すって思った時は!」




1月27日(Part 1)

しとらさんから、あした英語版ジョジョ第2巻を受け取る予定になっているのですが、その前にアップしたいと思っていた英語版ジョジョ1巻のレビューがやっとできあがりました。今回はかなり長いです。すみません。


英語版「ジョジョの奇妙な冒険」第1巻 レビュー

英語版タイトル: JOJO'S BIZARRE ADVENTURE 1
作: Hirohiko Araki(荒木飛呂彦)
英語版出版: VIZ Media
北米での推奨年齢: T+(16歳以上推奨)
脚色: Fred Burke
翻訳: Alexis Kirsch


0.はじめに

まず大事なことをお知らせしなければなりません。
英語版ジョジョは第3部から始まります。
第3部がいちばん人気が高いからというのが理由であると思われます。第1部・第2部も面白いと思うんだけど、今風なマンガの方が好きなファンには受け入れられにくいのかな?それとも第3部以降のスタンド編とはカラーが違うから外されたのでしょうか。

ただ、第3部のストーリーにはジョースター家とディオとの因縁も関わってくるので、1・2部の話を完全にカットしてしまうわけにもいかなかったのでしょう。第3部第1話の前に"Prologue"として第1部のストーリーを簡単に紹介しています。
第2部の紹介がなかったのが気になりましたが、もしかすると英語版2巻で紹介されるのかもしれません。


1.外観

表紙は、日本版単行本の13巻のものと同じ。
裏表紙に承太郎のイラストがありますが、これは日本版単行本12巻のもの。


2.印刷

表紙のカラーイラストが若干ぼやけていますが、ぱっと見ではわからないレベルです。
本文の印刷では特に言及すべき欠点が見当たりません。P31で黒地に書かれた白い文字が少しかすれているぐらい。スクリーントーンの細かい点ひとつひとつに至るまでちゃんと再現されているのは素晴らしいと思います。


3.翻訳

a.目次

Prologue(第1部のあらすじ・ジョースター家の家系図)
Chapter 1: A Man Possessed(悪霊にとりつかれた男の巻)
Chapter 2: The Magician of Fire(炎の魔術師の巻)
Chapter 3: The Evil Spirit's Identity(悪霊 その正体!の巻)
Chapter 4: The Man with the Star(星のアザをもつ男の巻)
Chapter 5: The Terrible Invader(戦慄の侵入者の巻)
Chapter 6: Who Shall Judge?!(裁くのは誰だ!?の巻)
Chapter 7: Dio's Curse(DIOの呪縛の巻)
Chapter 8: The Stand Warriors(幽波紋の戦士たちの巻)
Chapter 9: The Thing on the Plane(機中にひそむ魔の巻)
Chapter 10: Insect Attack!(奇虫襲撃!の巻)
Preview(次巻予告)

b.本編

次に、本編の訳を見ていきましょう。
一部の英文には私が拙いながらも直訳に近い日本語を付記しています(カッコ内に書かれたイタリック体表記の日本語がそれです)。英訳の際にどのようなアレンジが施されているかを知るための参考にしていただければと思います。


P31
(原文)我われは…この箱に見覚えがある… このブ厚い鉄の箱を知っている 百年ぶりに大気を吸ったこの棺桶を!
But THIS thick box of steel is a COFFIN- about to breathe air for the first time in a hundred years!(訳:だがこのブ厚い鉄の箱は棺桶-百年ぶりに大気を吸おうとしている棺桶なのだ!)

原文は読者が第1部を知っていることを前提としているため、第3部から始まっている英語版では変更せざるを得ませんね。


P50
承太郎:
やめろ
力は強そうだが 追い出せと目の前で言われて
すなおに そんなブ男におい出されてやる おれだと思うのか?
いやなことだな… 逆に もっと意地をはって なにがなんでも出たくなくなったぜ
BACK OFF.
You look like a strong guy, but...
...I'm NOT the kind who does what people WANT.
Your opposition only makes this cell seem more inviting.(お前がはむかったところでこの牢獄がもっと居心地よく思えるだけだぜ)


最後の文が特に欧米っぽい表現ですね。
命令文"Back off."は「引っ込んでろ」というニュアンスを伴うややきつい表現。相手の心を傷つけたくないときは使わないように。


P64
ジョセフ:
承太郎! 悪霊と思っていたのは おまえの生命エネルギーが作り出す パワーある像(ヴィジョン)なのじゃ!
そばに現れ立つというところから その像(ヴィジョン)を名づけて……
『幽波紋(スタンド)』!!
Indeed, Jotaro, what you have called an "evil spirit" is but a powerful VISION- created by your own life energy!
And since it stands next to you, it is called...
...A STAND!


日本語だと(最初の方だけですが)「幽波紋」という漢字が使われています。こういう「漢字にルビがふってある」パターンの場合、たいていはルビの部分だけ翻訳されているような気がします。

漢字にルビといえば、「波紋疾走(オーバードライヴ)」もそのひとつですね。こちらは"HAMON OVERDRIVE(ハモン・オーバードライブ)"と表記されていました。余談ですが、"Hamon"についてはプロローグで"the eastern martial art...which channels solar energy through the human body(東洋に存在する、人体を通して太陽エネルギーを流す体術)"(P7より一部抜粋)と説明されています。


P72
承太郎:
ウットーしいんだよ このアマ!
@#$%, get off me!

P78
承太郎:
そんな突拍子もない話をいきなり「はいそーですか」と信じろというのか?
You expect me to believe a @#$% story like that?

伏せ字出ました。この本では"crap"あたりまでちゃんと表記されている(次の引用文を参照)ことを考えると、伏字の部分はそれ以上によろしくない表現であると考えていいでしょう。やはり"F"で始まるあの単語でしょうか。


P160
ホリィ:
(原文)あたしの名のホリィ(HOLY)っていうのはネ 日本語で『聖なる』って意味なの……
だから 聖子さーんってお友だちは呼ぶのよ フフ! これからパパ! 日本ではあたしのこと 聖子って呼ばなきゃ返事しないわよ
My friends here think my name is "Holy," so...(日本のお友だちは私の名前を「Holy」と思ってるから)
...they call me "Seiko," for "holy child"! From now on, Papa, call me SEIKO in Japan or I won't answer.(私のことを「聖なる子」って意味の聖子って呼ぶのよ! これからはパパ、日本ではあたしのこと聖子って呼ばなきゃ返事しないわよ。)


ホリィさんの名前は"Holly"になっています。英米人の名前としてはHollyの方が一般性が高いので、これはこれでいいんじゃないでしょうか。"Holly"と"holy"は発音が微妙に異なるので注意。

ついでですから、英語版での主な登場人物名表記を挙げておきましょう。

ジョセフ・ジョースター:Joseph Joestar(※)
モハメド・アヴドゥル:Mohammed Avdol
スージーQ:Suzie Q
スター・プラチナ:Star Platinum
ポルナレフ:Polnareff
シルバー・チャリオッツ:Silver Chariot
ディオ(ダリオ)・ブランドー:Dio(Dario) Brando

ポルナレフとシルバー・チャリオッツの名前はPreview(次巻予告)に出ていました。ポルナレフのフルネームは次巻で明らかになるでしょう。(1月29日追記)細かいことですが、英語版で"Silver Chariots"となっていない点に注目。

(※)1月28日追記
気づいてた方もいらっしゃると思いますが、日本語版第2部ラストにでてくるジョセフの墓には"JOSEF"と刻まれてるんですね。イギリス人やアメリカ人の名前としては"Joseph"の方が一般的なので、英語に翻訳する際に訳者がこっそり直したか作者が直させたのでしょう(英語版で第2部は描かれてませんが)。このことを書こうかどうか迷って、昨日このレビューをアップしたときには結局書かなかったのですが、それをうしとらさんに話したら「書けよ!」ってつっこまれてしまいました(笑)。

P211
花京院:
ここはわたしの静なるスタンド『法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)』こそ ヤツを始末するのにふさわしい
This situation calls for a QUIET, DISCREET stand- like my HIEROPHANT GREEN.

"call for sth"は「~が必要だ」「~を要求する」といった意味。"discreet"は「慎重な」という形容詞。

最後に、承太郎のきめ台詞を全部抜粋しました。
ふきだしやコマが次に移るごとに改行・段落変更を行なっていますので、どのふきだしにどのセリフが入っているかを照らし合わせながらご覧ください。

P130-136
承太郎:
……
…… この空条承太郎は……
いわゆる不良のレッテルをはられている…
ケンカの相手を必要以上にブチのめし いまだ病院から出てこれねえヤツもいる…
イバルだけで能なしなんで気合を入れてやった教師は もう2度と学校へ来ねえ
料金以下のマズイめしを食わせるレストランには代金を払わねーなんてのはしょっちゅうよ
...
No one ever said...
...JOTARO KUJO was a nice guy.
I beat the crap out of more people than I have to. Some are still in the hospital.
There's plenty of teachers that got on my bad side and never came back to class.(おれをムカつかせてそれっきり2度と学校へ来なくなった教師なんざごまんといる。)
And, hey- I make it a policy not to pay the check if I didn't like the meal.(それから、気に入らねーめしには代金を払わねーのがおれの主義よ。)


だが こんなおれにも
はき気のする「悪」はわかる!!
But even a guy like me...
...can spot EVIL when he sees it!


「悪」とは てめー自身のためだけに
弱者を利用し ふみつけるやつのことだ!!
EVIL means to use the weak for your own gain...
...and then STOMP on them when it's over!


ましてや女をーっ!
きさまがやったのはそれだ! あ~~~~~ん おめーの「スタンド」は 被害者自身にも法律にも見えねえしわからねえ…
AND THAT'S WHAT YOU'VE DONE!(きさまがやったのはそれだ!)
To a woman and a doctor, even! And your STAND gets to hide from the victim... the law... the consequences!(ましてや女や医者に対してな!おめーの「スタンド」は被害者や法から逃れて知らん顔できるだろうが…、)


だから
But NOT...(そうはいかねえ、)

おれが裁く!
...while I'm here!(おれがいる限り!)

花京院:
それはちがうな
My, my! I had no idea!(おやおや、それは知らなかった。)

「悪」? 「悪」とは敗者のこと… 「正義」とは勝者のこと……
生き残った者のことだ 過程は問題じゃあない
敗けたやつが『悪』なのだ
Such a quaint notion. Noble even. But dead wrong.(なんとも古風な考えだ。崇高ですらある。だが大間違いだ。)
The side which SURVIVES is good- and how they do it is beside the point.
The loser is the EVIL one.


とどめくらえ エメラルドスプラッシュ!
IT'S OVER! EMERALD SPLASH!

承太郎:
なに… 敗者が『悪』
The LOSER is the evil one?

それじゃあー
Good thing you told me.(いいことを聞いたぜ。)

やっぱりィ
Then let me show you...(じゃあ思い知らせてやる、)

てめーのことじゃねーかァ―――ッ
...JUST HOW EVIL YOU ARE!(てめーが悪ってことをなァ―――ッ)

花京院:
なにィ~~~ バカな エメラルドスプラッシュをはじき飛ばしたッ!
What?! But that's impossible! He can't be deflecting my Emerald Splash!

承太郎:
オララララオラ 裁くのは
I'LL TEACH YOU JUSTICE...(きさまに正義を教えてやる)

おれの『スタンド』だッー!!
...WITH MY STAND!(おれの『スタンド』で!!)

順に見ていきましょう。

「イバルだけで~」から「~代金を払わねーなんてのはしょっちゅうよ」までの訳は、もう少し承太郎の行動理念が多少なりとも道義に基づいたものであることをきちんと表現してほしかったところ。英語版のセリフの方がより不良らしいとも言えるかもしれませんが…。

"hide from ...the consequences"を「知らん顔」としたのは、意訳というかいい訳が思いつかなかったというか(汗)。"consequence"は、何らかの行為・出来事によってもたらされる、往々にして悪い意味での「結果」を指す言葉です。この場合は「スタンドによってもたらされた被害」といった意味合いがあると解釈できるでしょう。

口語英語でよく見られる表現に、直前の文を受けての「(Not+)時・条件を表す句・節」単体の表現があります。"Not if..."とか"Not when...""Not as long as..."あるいは"Unless...""If...""As long as..."などを使うことによって、直前に述べられた内容に対し「それが常に/必ずその通りになるとは限らないよ」という主張を暗に伝えることができます。

「それはちがうな」から「正義とは勝者のこと」までのセリフは全く違う言葉に置き換えられています。「悪とは敗者のこと」という表現が「同じコマで同じ人物から発せられたセリフにおいて2度重複する」という事態を避けるための処置だと思われます。

"He can't be deflecting my Emerald Splash!"には、花京院の驚きと焦りがよく表れています。 "can't+動詞の原形"で「~のはずがない」という意味になることがあるのはご存じでしょうが、動詞の原形を現在進行形(be ~ing)にすることで「いま目の前で起こっていることを否定したい」という意味合いがでてきます。

最後のきめ台詞。表面上は意味が変わっているように見えますが、実質上言っていることは同じなので翻訳としては問題なしと私は考えています。このコマで「オラオラ」を省いた理由は、ここで言葉としてのセリフ(「裁くのは…」のこと)が存在することを考えると、英語で"ORA ORA ORA ORA!"を頭にくっつけた場合にどうしてもセリフ全体としてのバランスが悪くなってしまうからだと思われます。"ORA!"を英語として発音すると「オゥるァ!」みたいになり、"ORA ORA..."と連発しても回転が悪くスピード感が生まれません。「オラオラ」以外にセリフがない場合は、普通に、

"ORA ORA ORA ORA ORA ORA... ORRAAAH !"
(P203)

となっていました。というか、ほかにやりようがないですね(笑)。スティーリー・ダンや「女教皇」を倒すときのオラオラ数十連発が今から楽しみです。


ほかにも、日本語版と比較すると面白い発見ができるような箇所がいくつかありますので、興味を持った方は手にとってみてはいかがでしょう。

d.その他

効果音などを表す絵文字(ゴゴゴゴ、ズキューンなど)は、この本では日本語のものがそのまま残されており、日本語の字のすぐそばにそれに対応する英語表記が小さく書き添えられています。

最近の翻訳マンガでは効果音がまるまる英語に置き換えられていることが多いのですが(DEATH NOTEなど)、絵文字を英語化する方法は、

1.日本語の絵文字を消して英語のものを上書きする(もちろん使うのは複製原稿でしょう)
2.絵文字の部分だけを別に作成し、日本語版から英語版に交換する(データ原稿の場合)

のふたつが考えられます。ジョジョ第3部が始まった頃はデータ原稿なんて概念すらなかった時期でしょうから、ふきだしのための写植文字を除いてすべての絵と文字は紙の上にかかれているはずです。そうなると絵文字を英語化する方法としては1.しか考えられないわけですが、出版社はその方法もとらず日本語の文字をそのまま残すことを選びました。おそらくは、原稿にペンやホワイトを加えて多かれ少なかれ絵を改変するよりも、オリジナルを最大限尊重するという立場を取ったのでしょう。


4.総評

英語のエキスパートではないと断言できる程度の人間としての考えですが、全体的には概ね台詞本来の意味を大きく崩すことなく英語としても自然な翻訳になっているのではないかと感じました。

この本を英会話の手本にすべきかどうかと尋ねられたなら、答は間違いなく"No!"です。承太郎の台詞の大部分は攻撃的かつ反抗的、ほかの登場人物も挑発や怒り・侮蔑などの気持ちがこもった言葉を多用するので、他人に対しての使用を勧められる台詞がかなり少ないのです。ただ、敵意・悪意を表すための表現とそれらの意味合いを把握するということは、言葉の学習や対人コミュニケーションの改善・悪化防止の上で地味ながらもかなり重要な役割を果たすと私は思います。。マンガ読者の立場で考えても、台詞にこめられた感情をより正しくより多く理解できれば、作品をより正しく味わうことができるはずです。

次巻では、感情表現の豊かな人物ポルナレフが新たに登場します。さらに「肉の芽がなくなって『にくめない』やつになった」や承太郎の「やれやれだぜ」など、翻訳の出来が楽しみな台詞もあります。今後も英語版ジョジョにひきつづき注目していきたいです。

結論: ケンカのための表現集としては優秀(?) 名台詞の翻訳にも期待。




1月26日

日とりあげた「シグルイ海外版」の翻訳は、どんな感じになるんでしょうね。
原作シグルイの文体は台詞も語りも現代口語からかけ離れているので、言葉の古めかしさと重々しさがどこまで再現されるのか(もしくはされないのか)が翻訳の良し悪しを量るポイントになるのではないかと。「曖昧」とか「むーざーん むーざーん」の歌や「戯れなれば 当て身にて」などといったフレーズの訳も気になるところです。


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レイドスター新たなる翼の1巻が届いたので、早速軽く見てみました。気合入れてみれば半分以上聴き取れるんですが、気を抜いたり、会話スピードがちょっとでも上がったとたん聴き取り精度がガタ落ちに(笑)。

おねしぺっ!さんの日記で「あやまれ!」のシーンの聴き取りをやっていたのを見かけたので、今日までその答をあえて見ずに自分も挑戦してみました。

結果:半分も聴き取れずorz
そらが思いっきり涙声になってるので、アニメのキャラが普通に台詞を言うときの丁寧な喋り方でようやく聴き取れる程度の能力の持ち主にはまだ太刀打ちし切れませんでした。要修行。




1月25日

にぽにだっしゅ3巻と、リリカルなのはA's1巻が到着。
DVD2本分の値段なんて考えない考えない……。

ぱにぽにだっしゅ3巻のジャケット。実物を見てわかったけど、ベッキーは既に黄ピーマンをかじってほくそ笑んでるのね。かじった直後に「ニィ~~~ッ」とゆっくり笑みを浮かべるところも見てみたい。
そいでもって、DVDボックスのてっぺんに誇らしげに輝く「一条祭」がまぶしすぎる(笑)。

なのはA'sはサントラだけ堪能。杖ボイスに大悶絶。DVD1巻収録分に入ってるすべてのボイスが聞けます。悶えるなと言う方が無理。Panzergeist!!




1月24日

吐き気をもよおす『邪悪』とはッ!
Mi fa venire da VOMITARE! Una meschinità RIVOLTANTE!

なにも知らぬ無知なる者を利用することだ……!!自分の利益のためだけに利用することだ…
Usa la gente inconsapevole... ignara e innocente per i suoi SPORCHI COMODI...

父親が なにも知らぬ『娘』を!!てめーだけの都合でッ!
ANCHE TUA FIGLIA, CHE NON HAI MAI VISTO E NON SA NIENTE DI TE! TUTTO PER I TUOI SPORCHI COMODI!

ゆるさねえッ!あんたは今 再びッ!オレの心を『裏切った』ッ!
NON TE LA PERDONERÒ MAI! Tu hai TRADITO i miei sentimenti ANCORA UNA VOLTA!



イタリア語版ジョジョ"LE BIZZARRE AVVENTURE DI JOJO"+α(何か)、到着。




1月23日

ー。アニメFate第3話。

戦闘シーンがしょぼい。
速度が人間レベルなのは相変わらず、剣(と槍)のぶつかりあう衝撃というか、一撃の重みが足りない。風王結界の演出が弱い、ゲイ・ボルクの見せ方が上手くない、凛の投げた宝石が炸裂しない、などなど。

もっとがんばれ。




1月22日

すれてました。
本当にやばいのは、雪がやんだ後だということを。

雪がガッチガチに固まって、なんでもないただの歩道が瞬く間にデンジャーゾーンに。
駅前までとはいえ今日はさすがに外に出ないわけにはいかなかったのでやむなく外出したのですが、ほんと怖かったというか神経使いました。何とか転ばずに帰宅できましたけど。明朝あたりまでは危険かもしれないので、皆さんお気をつけて。


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・マンの松井の2ゴールすげえええええええ。
今夜フジテレビあたりのスポーツニュースで絶対流れると思うので、見てない人は必見。




1月21日

トップに書き記したる「シグルイ翻訳出版」の報を、此処にても記したく候。
「シグルイ」第一巻、仏蘭西にて二月九日発売
「シグルイ」伊太利亜にて出版予定

SUGEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!
雪やまNEEEEEEEE!!!!!

雪だるまの1つや2つ楽勝で作れそうなくらい降ってます。
これじゃ外に出たいって気になれません。
いつもの土日みたいにおとなしく家にいよう。


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しとらさんのために―しかしある意味では結果的にうしとらさんを苦しめることになるのですが(笑)―、「きまぐれオレンジロード あの日にかえりたい」フランス版について調べてみました。そして見つけたのがこちらのレビューなのですが(販売元はこちら)、

Goodies:
Roman: il s'agit du second roman de la série.
cartes collector: 2 cartes collector dans un style crayonné. Très beau choix d'image d'ailleurs.
Livret: 18 pages remplies d'informations sur l'univers de KOR et un extrait de l'interview du réalisateur.

つまり、「小説」と「イラストカード」と「ブックレット」がついてくると。
カードとブックレットはよくある特典ですけど、小説ってのはなかなかないかと思います。
高田明美のインタビューなどが収録されたボーナスDVDもついているボックス仕様。

どうも海外で販売されるアニメDVDの特典は、例えるならアキバで発売されるゲームの店舗特典並の豪華さである気がします。それでいて日本版より安いという…。

参考:北米版エウレカセブンVol.1 コレクターズボックス
Collector’s Box Includes: DVD Vol.1, T-Shirt, Manga Vol. 1 with exclusive cover, and original CD soundtrack
アメリカ版では限定版にTシャツがつくのは割と普通らしいです。




1月19日

にぽにだっしゅDVD第3巻のジャケットイラスト


料理の鉄人キタ――――!!!
(BGM:「バックドラフト」オリジナルサウンドトラックより"Show Me Your Firetruck(新たなる闘い)")

さあベッキーよ!
その右手に持ったパプリカを勢いよくかじり、大いにほくそ笑むがいい!!


来週購入したいDVD。
・ぱにぽにだっしゅ3巻(初回版)
・リリカルなのはA’s1巻(初回版)
・カレイドスター レイラ・ハミルトン物語
そんなに買う金ないわ。
この中でひとつだけ切るとしたらカレイドかなぁ。通常版を買うつもりなので、ひと月ほど我慢すれば。つらいけど。




1月18日

ャンピオンREDの早売りとかコミックキラリティーなる雑誌(マンガ版なのは目当て)や水樹奈々のシングル(なのはA's挿入歌目当て)をゲット。

シグルイ。
決着着いてNEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!!!!!!
過去のシーンを持ってきてひっぱるひっぱる。だからといって話がだれているわけでは決してなく。虎眼が紙面上に居るときの緊迫感は激震級。体調悪いときに読むと吐きそうなくらい。
今月号を読む限りでは、さすがに来月には決着するであろうと思われます。巻頭カラーにもなるみたいですし。


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DEATH NOTE(英語版)3巻を読了。
文字数が多すぎて電車1往復(約90分)では読み切れませんでした。でもやっぱりこの巻は面白い。




1月17日

日前に、うしとらさんと海外のマンガについていろいろメールでやりとりしつつ、自分でも各国(特に米仏独伊)でどういったマンガが翻訳出版されているか調べてみました。そうすると、作品によっては国ごとに出版の状況がけっこうまちまちであることがわかりました。

大手週刊誌で特に人気が高い作品は各国で広く翻訳されているのですが、連載雑誌あるいは作品自体の人気が中堅からマイナーに位置するような作品は、翻訳出版が非常に進んでいる国と進んでいない国との差が激しいように思われます。

たとえばジョジョ。
アメリカでは昨年終わりごろに第3部から始まるという変則形で出版され始めましたが、イタリアでは第1部から始まって既にストーンオーシャンが完結しているどころかスティールボールランまで刊行が決定しています。フランスでは第4部が完結。ドイツでは翻訳されていない模様です。

あずまんが大王は、アメリカでは既に完結しています。フランス版は3巻が間もなく発売。ドイツ版は今年の6月に1巻発売予定。イタリアは未刊行。

意外とどの国でもまんべんなく発刊されているのがヘルシング。日本での最新刊7巻は米独で発売を確認。フランス・イタリアでも6巻まで発刊されています。

英語版ジャンプマンガの出版に力を入れているVIZから未発売でありながら仏独伊ではかなり出版されているジャンプ作品。その名は「BLACK CAT」。

現在1ヶ国のみで発刊が確認されているタイトルで印象に残ったものはこんなかんじです。
・"Manga Bomber"(イタリア版「吼えろペン」)
・"Erdbeeren & Marshmallows"(ドイツ版「苺ましまろ」)
・"Outlaw Star"(ドイツ版「アウトロースター」)
・"Iron Wok Jan!"(英語版「鉄鍋のジャン」)
・"Bow Wow Wata"(英語版「ガウガウわー太」)
・"Gun Blaze West"(ドイツ版「Gun Blaze West」)

ごめんなさい、もう力つきました。
もっと言うなら、Anime News Network内にこんな素敵なマンガデータベースがあるのを発見したので、それほど必死で探す必要もなくなったといいますか。すべての情報がそこにあるわけではありませんが、日本語版タイトル(ローマ字)も多少リストアップされているようなので興味のある方はいろいろ探してみてはいかがでしょうか。

お、ヘルシングってポーランド版もあるのか。すごい人気だなー。




1月16日

Fate第2回(アニメの方)。
あいかわらず作画は高レベルで保たれるっぽいです。一方で動画はというと、人間が到底辿り着けない境地にいるはずのサーヴァント同士の戦いが人間レベルを超えていないと思えてしまうようなものでした。アキバの店々でデモ上映していたアニメ版のプロローグDVDを見て感じた不安が的中といったところ。ただそれは動画の質が悪いせいではなく、コンテの問題であるような気がしました。

キャストの演技は文句なしといっていい出来。特に、微妙なさじ加減で作られた慎二のキャラクターを声だけで完璧に表現しきっていたのは見事。セイバーのふたつしかない(それでいて最重要な)セリフもとても丁寧に演じられていました。

あいかわらずゲーム未プレイの人がついていけてるのかどうか不安な内容ですが、そういう人たちをもグッとひきつけるようなシナリオとアクション動画が今後作られることに期待しておきます。


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ァンディスク(Fate/hollow)にて、ようやく恐怖のカレイドルビーを体験。いやー惜しかったカレイドステッキ(マジカルルビー)。もうちょっとゲームの発売が早ければリリカルなのはの先を越せたのに。変身シーンで脳内に「エクスプロズィオーン!」の声(+重い金属音)が響き渡ったのは自分だけではないと信じたい。




1月9日

イニシャルGさんでここ数日たてつづけにシグルイネタの絵が。
出来ておる喃。

ちに待った、アニメ版Fate(リンク先重いです)の第1話を見ました。
以下、ゲーム版ネタバレありの感想なので一部反転~。

最初に出てきたのは10年前の冬木市。炎の影のせいで顔が隠れていましたが、セイバーと英雄王が戦ってました。かけ声だけでしたが英雄王の声が少し聞けました。しかしキャストは不明。自分には某勇者王の声に聞こえたんですが、巷では関智一説が優勢な模様。

OP。ゲーム版のアレンジですが、自分はこっちの方が断然好み。曲名は「disillusion」。ゲーム版の「THIS ILLUSION」と音はほとんど変わらないのに意味はほぼ正反対。

桜。かわいらしさの中に黒さが見え隠れしている気がするのは先入観ゆえなのでしょうきっと。

夜の路上で新感覚(ブルマが)癒し系(ロリなとこが)魔法少女イリヤたんキター!

衛宮邸での藤ねえ、学校での一成のみならず、美綴先輩や陸上部三人娘、果てはファンディスクでグラフォック初お披露目なネコさん(飲み屋のねーちゃん)に至るまで、日常パートのキャラが揃い踏み。これは嬉しいサービス。しかしネコさんほか一部チョイ役のキャストがEDでリストアップされてなかったのは残念。誰かが二役でやってたってことなんだろうか。

ED。絵は悪くないけど、セイバーのスカートの翻りが不自然。長い布や髪が風になびくアニメーションは大変でしょうが、それが不可能でないことはTV版AIRの本編が証明しているので、使い回しのED映像ぐらいは何とかしてほしかった。

全体的に、魔術師などの舞台設定を織り交ぜつつ士郎をとりまく日常を描く、いわゆる「土台固め」に1話使い切った感じですね。原作ファンとしては好感を持てますが、原作未プレイの人にとっては盛り上がりに欠ける内容かも。そんな1話の中で最も輝いていたのがタイガーこと藤村先生。コケたときのタイガー尻はこの回いちばんの見どころでした(笑)。この調子でタイガー道場もやってくれないかなー次回予告あたりで

予告を見るかぎり、次回はゲーム体験版ラストにあたる部分まで話が進むようですね。ここからアクションシーンも多くなってくると思われます。原作Fate最大の魅力のひとつはヘタなアニメを易々と凌駕する「動くCG」。アニメでしか成し得ない手法でアクションシーンを魅せてこそ、アニメ版Fateは原作に並ぶためのスタートラインに立てるのではないかと思っています。




1月5日

新年休み明けて早々大ポカをやらかしてしまいました。
何かは言いません。恥ずかしいので。
ある意味で最悪のスタートを切ったといえるでしょう。

末年始のあれこれ。

大晦日。
友人が来るまでひたすら小掃除。テレビはほぼ男祭りばっかり見てました。予想のさらに上をゆく曙戦のヘボさに呆然。吉田×小川戦の方がまだましだった。
あと印象に残ったのは倖田來未のエロ衣装@レコ大ぐらい。「少年よ」@紅白は後日見ました。歌とヒビキさんに震えました。

友人2人が来てからは、毎年恒例ひたすら麻雀&アニメ鑑賞大会。
見たアニメは、苺ましまろ2話まで、劇場版Zガンダム、神無月の巫女9~12話、リリカルなのは6~13話、舞HiME20話まで、AIR5~12話まで、プリキュア数話。
神無月の巫女が特に好評。舞HiMEは後半のバトルロワイヤルな展開がやっぱり唐突。リリカルなのはを「色気がない」の一言で斬った友人Kは死ぬべきだと思った
麻雀は、おかげさまで誰が大負けするでもない平和な結末を迎えられました。神様に感謝。


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様に感謝といえば、27日に放映されたNHKのアキバ特番で、アニメ版で全国のアニオタを震え上がらせた楓@SHUFFLE!が(ボイス目覚ましという形で)登場したのにはビビった。そしてその直後に(信者以外の)オタですら思っている「(キャラクターが)同じ顔にしか見えない」というぶっちゃけすぎなコメントをかましたナレーターに爆笑。

全体的には、アキバの一日を今のアキバを構成する人間の代表格の視点に立って追いかけるという割とストイックな番組構成でした。そういえば、ひぐらしをまだ全然触ってないなー。そろそろ読みたいという気もするんですが。


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リスマスに聴きそびれた「Edgeworth Boxの毒ラジ」のmp3版をようやく聴くことができました。
リアルタイムで聞きそびれたのは、リリカルなのはA's最終話を前に全裸待機していたからです。全裸だけ嘘です。

身を削って放たれた数々のトークの中でもひときわ抜きん出ていたのが「クリエイター幻想」コーナーでの大槍葦人ネタ(時間にして2時間5分あたりから)。
曰く、
「大槍先生は白詰草話の津名川さんだ」
「実際すごいモテて妙齢の女性からお誘いもあるし適度な付き合いもしてるけど、本当に愛してるのは自宅の超高層マンションに住まわせている(すっごい線が細くて肋骨とかちょっと浮いてる感じの)美少女ひとり」
「自分のをモデルに絵をかいてるからあんなにビッグランス
「女の子を口説くときに信号の三色でどれが好きかを言ってもらって、赤ならフェラーリ、黄色ならカウンタック、青ならポルシェで迎えに来る
etc. etc.

もう心の中で拍手喝采。そりゃあリアルな噂なんか全否定しますわ。大槍さんが短パン・サンダルとかはくわけねーよ!アイドルがトイレ行かないのといっしょだよ!

あと、「奈須きのこは志貴」説にもこっそりと賛同。死ぬときはこの人の直死の魔眼で殺されてえ。
ラジオ内で言うところの江戸古典落語関係についてはノーコメントで(笑)。


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後になりましたが、今年初のウチらしいネタをいっときましょうか。


フランス語版「ネギま!」1巻2巻発売中!


昨年10月に既に第1巻が発売されていたんですね。内心待ちに待って待ちくたびれた末にすっかり忘れてしまってたんですが、発売されて何よりです。
上記リンクにある各サムネイルをクリックすると新規ウインドウでサンプル画像を見ることができます。出版社はPIKA EDITION。昔パリに行ったときに買った同社の翻訳マンガ「ラブひな」「CCさくら」の出来がいい感じだったので、今度も期待せずにはいられません。






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