お次は「広島焼き風めし」

味わいのあるイラスト
お次もチラシでインパクトを放っていた「広島名物お好み焼き風豚玉めし」(広島県 山陽本線 広島駅/900円)。こちらも初登場、輸送コーナーでの販売であった。掛け紙にはお好み焼きを焼いている大将のイラスト。「大将自慢の広島の味」と気合の入ったフォントと文言がいい。こちらの調整先は岡山県の会社。「たこ焼き御飯」と同様、隣県の会社が作っている。

広島焼き風の玉子焼き
掛け紙をとると、いきなり一面、薄焼き卵のみという仰天の表情。青のり、紅生姜がのっており。「オタフクソース」印のマスタード入りマヨネーズが別添えされている。いわば和風のオムライスか。青のりとソースの香りが食欲を刺激する。

玉子焼きをめくると、豚肉、茹でキャベツ、そしてソース味のチャーハンが
薄焼き卵をそっとめくると、豚肉とキャベツが現れた! それらが乗るのはなんと「チャーハン」。濃厚ソース、オイスターソースで味付けされたテカテカのご飯。ざっくりと箸を入れ、豪快に頬張る。広島焼き風の具をチャーハンとともに食べる。意外と美味い。というかかなり美味い。ジャンクな味わいだが、決してしつこくなく、大人の味わいである。別添えのマヨネーズをかけたら、ちょっと酸味がキツく感じたので、ちょっとずつかけることをおすすめしたい。

からしマヨネーズは少しづつつけよう
余談だが、掛け紙に貼られていた「食品表示」の一番下に「※レンジ加熱目安 500W 1分30秒」と書いてあった。ということは「レンチン」前提で作られた駅弁なのか……。謎は深まるばかりである。
お行儀の良い駅弁が揃うなかで、輝きを放つジャンクな2品。駅弁文化の多様性と奥深さを感じる逸品だ。
取材・文・撮影/駅弁記者(参加=12年連続17年目)