カメラ制御とグループ制御
今回は、いわゆるカメラの動きを、
カメラ制御とグループ制御を使って表現していきたいと思います。
「目標Xってなに」
「ここから真横へ移動したいんだけど」
「まっすぐ行きたいだけなのに、なんでひっくり返ってるの」
うまくいかない原因は、
すべてをカメラ制御でやろうとしたことでした。
カメラの動きとは、回転と移動が同時に行われるものではないか。
それを同時に処理しようとするから、今どうなっているのか自分でもわからなくなっていると。
分けちゃおう。
ポイントは、「役割分担」です。
①回転はカメラ制御に
②移動はグループ制御に
それぞれに動きの役割を分担させます。
まずは、カメラ制御から。
カメラ効果の中に目標中心回転というものがあります。
横に動く水平回転と、縦に動く垂直回転。
基本的には、カメラ制御で扱うのはこの二つです。
次にグループ制御です。
XY移動で、横と縦の移動を担当します。
ここではXY移動としましたが、奥行きを使う場合はZ移動をさせます。
X移動による横の動きと、Y移動による縦の動き。
この二つを組み合わせて、カメラの動きを出していきます。
シーンにて、このようなものをキャラ3人分作りました。
3人分横に並べて、それぞれが正面に来るようにグループ制御でX移動させています。
移動はイージングの11番です。
そこへ、カメラ制御をつけ、目標中心回転の水平回転を-20にしました。
各オブジェクトをカメラ制御の対象にするのを忘れずに。
先ほどの動きに角度がついて、カメラらしい動きになりました。
いきなり難しい動きをするのではなく、簡単な直線的移動でもって
「ここをいじるとこういう動きになるのか」がポイントです。
・応用
水平回転とX移動の組み合わせ。
垂直回転とY移動の組み合わせ。
水平回転に垂直回転、XYZ移動にさらにオブジェクト自体の移動と回転
すべて使ってみました。
こちらは、一つの動きを複数の視点で見たときの動きです。
カット毎にカメラ制御とグループ制御で視点を変えています。
アクセントとして、フレームバッファで拡大したカットを挟んでいます。
いかがだったでしょうか。
カメラ制御とグループ制御にそれぞれ役割分担させることで、
どこの数値がどんな動きをするのか分かるようになりました。
カメラ制御の使い方のひとつとして、機会があれば試してみてください。
こちらの過去記事も参考にしてみてください。
枠と座標
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