CONSULTANT 小児歯科 矯正歯科

小児歯科

小児歯科の重要性

お子様の健やかな成長のためには、毎日の食事から正しい栄養を摂取することが必要です。
しかし、むし歯になってしまうと食べ物をうまく咬むことができなくなり、食事が満足にできず、栄養バランスが偏ってしまう可能性があるのです。

また、正しい咬み合わせで食事ができないと顔の左右のバランスがくずれてしまうこともあります。
あまり知られていないかもしれませんが乳歯は歯質が弱く永久歯よりむし歯になりやすいです。
むし歯の進行も早いので早期発見、早期治療が大切です。

将来お子様の身体に悪影響を与えないためにも、お口のトラブルに気がついたら早めに相談しましょう。

★まずは上の前歯が生えてきたら検診にいらしてください

最初が肝心です。

世田谷区では1歳半と2歳半、そして3歳に歯科健診があります。
これまでは1歳半検診で初めて歯科医院へいらしてくれたお子さんが多かったのですが、残念ながら3歳ごろにはむし歯になってしまうお子さんがいました。
そこで2歳半時にも歯科健診を行うようになりました。
豪徳寺ウェル歯科でも前歯が生えたときから検診・ブラッシング指導・おやつ指導などをさせていただき、お子さんの歯を守っていくようにします。

★まずはご家族の意識改善を

お子さんの歯の健康を守るためには、歯磨きをしたり定期検診にお越しいただいたりするのはもちろん、生活習慣からきちんと見直す必要があります。
そのためには、ご家族の方の意識を変えていただく必要があります。

特に多いのは、「乳歯はいずれ永久歯に生え変わるから、虫歯になっても問題ない」という誤解です。
乳歯が虫歯になると、後から生えてくる永久歯が弱くなる、歯並びが悪くなるなど、様々なリスクが高まります。

また、小さい時に虫歯になってしまうような習慣や意識を持っている子供は、大人になってからもそれが変わらず、何度も虫歯を繰り返してしまうことになります。 小さい頃にお子さんに正しい歯の予防習慣を身につけてもらう。
そのためには、まずご家族の方が正しい知識を身につけ、意識を変えていただくことが重要なのです。

虫歯を作らないための方法

1.虫歯になりにくいおやつを食べる

虫歯菌は食べかすのなかの糖分を栄養源にして、歯を溶かす酸を出します。そのため、糖分を多く含むおやつは虫歯になりやすいのです。
あめ、チョコレート、キャラメル、グミなどは糖分が多いので、歯の健康をふまえるとあまりおすすめできません。
おせんべいや、さつまいもなど、糖分が少なくよく噛んで食べるおやつがおすすめです。

2.ダラダラ食べさせない

おやつの時間を決めずに、長時間にわたっておやつを食べさせていませんか?
ずっとだらだらと食べていると口腔内が酸性に傾き、虫歯になりやすい状態になります。
だらだらと食べないように、おやつは時間を決めて与えるようにしましょう。

3.食べたあとはブラッシング

食後はできるだけ早いタイミングでブラッシングする習慣をつけましょう。
食後30分以内がお勧めです。
ブラッシングできない場合は、口ゆすぎだけでも効果があります。

当院で行う歯の予防~歯の健康についてのご説明~

歯の健康維持に欠かせないお手入れの方法や、食事や生活習慣の見直しで必要なこと、現在の歯がどのような状態になってるのかなどを、ご家族の方に丁寧にご説明させていただきます。
まずはきちんと知り、お子さんの歯に対する意識を高めていきましょう。

お子さんの歯をむし歯から守るために当院が行っていること
  • 子供の虫歯の進行はとても早いです。その進行を常にチェックしていきます。
    (エックス線での確認をするため、小さいうちに虫歯を発見でき、最小限の治療ですみます)
  • 定期的にフッ素を塗ることで歯の質を強くしていきます。
    (特にはえたての歯は歯の質が弱いのです)
  • 歯の生え変わりが正しく出来ているかチェックが出来ます。
    (矯正の時期を逃すこともありません)
  • 歯医者で痛い思いをしませんから、一生歯医者にメンテナンスで通うことが出来るため、そのお子さんは一生自分の歯でかめる可能性がかなり高いと思います。
歯石除去、歯のお掃除

磨き残しによる汚れや、歯ブラシでは取れない汚れを、きれいに除去していきます。
予防処置は、治療と違って痛みはありませんのでご安心ください。

フッ素塗布

歯の質を強化するための成分です。
市販品も使って毎日ご自宅でも塗布するようにしましょう。

特に、歯磨き後に塗るだけのホームジェルタイプのフッ素がお勧めです。

さらに、4ヶ月に一度、定期検診でご来院される際には、濃度が高いフッ素を歯に塗ります。

フッ素の使用例
  • 歯科医院で定期的にフッ素を塗る。
  • 家でフッ素のジェルなどを使う。
  • 家でフッ素入りの歯磨き粉を使う。
  • フッ素入りの水で毎日うがいをする。

などがありますが、毎日のしっかりとしたブラッシングとフッ素の使用で虫歯のない子達がたくさんになることを願っています。

シーラント

奥歯の溝が深いところをあらかじめ埋めておくことで、虫歯を予防します。

シーラントはご自宅で行っていただくことはできません。
奥歯の虫歯予防をきちんとしておきたい方は、当院へご相談ください。

当院の歯磨き指導と、歯磨きに対するアドバイス

毎回染め出し液を使い、どこがきちんと磨けていて、どこが磨けていないのかを、お子さん本人とご家族の方に見ていただくようにしています。
まずはご自宅でのお手入れがどの程度行き届いているのかを知るところから始めましょう。

★特に磨き残しが多いポイント

歯と歯の間、歯を噛み合わせる面、歯と歯茎の境目……これらは、特に磨き残しが多く、それゆえに虫歯の発生率も高いところです。
歯ブラシだけでなくフロス(もしくは糸ようじや歯間ブラシ)も使うことで、磨き残しがないようにしましょう。

★子供の時の「歯みがき」は、とても嫌がる物です

でも、歯みがきを嫌がってしまっていてはむし歯は待ってくれません。
保護者の方と一緒に歯みがきを習慣づけて、健康な歯並び・美しい歯並びを心がけていきましょう!
そこで、今回歯を磨くときのポイントをいくつかご紹介致します。

1.家族みんなで楽しく歯みがき、健康な歯を保ちましょう。

保護者の方が、毎日2~4回、お子様と正確な歯みがきを一緒にすること 歯磨き粉を使って歯を磨くと、お子様の口の中は泡だらけになって、実際に磨けているのかどうかも分からなくなります。
歯を磨くときは、歯みがき粉は使わないようにしましょう。

2.歯ブラシには、フッ素入り歯磨き粉をつけて磨くことをおすすめします。

歯をみがくと血が出る場合もあります。
これは歯ぐきがはれて炎症を起こしている証拠です。
歯みがきの仕方が悪いと歯ぐきも赤くはれてしまいます。毎日2~4回、「正確に歯みがき」をすることによって歯ぐきは引き締まり、出血しなくなります。

歯の予防をしておくメリット

歯は、一度でも削ると弱くなってしまいます。

また、治療後に使用する詰め物などには寿命があり、いずれは外れて次はさらに歯を削って、さらに大きな穴を作ってしまうことになります。
こういったことにならないよう、最初にできるだけ歯の治療が必要ない状態を維持することが重要です。

また、歯に対する直接的な予防処置だけでなく、虫歯や歯並びを悪くする原因を知ることで、普段の生活を見直し、より健康な歯を維持しやすくなります。

矯正歯科

不正咬合の種類

出っ歯/上顎前突 受け口/下顎前突
上顎前突

上の歯列全体、もしくは上顎が大きく前に突き出ている状態。いわゆる「出っ歯」。
上顎の過成長、下顎の成長が不充分、生まれつき下顎が小さいことで起こる。

上下顎前突

下の歯列全体、もしくは下顎が大きく前に突き出ている状態。
いわゆる「受け口」。
食べ物がうまく噛めず、発音にも影響が出る。

上下顎前突 すきっ歯/空隙歯列/正中離開
上顎前突

上下の歯列がともに前に突き出ている状態。
唇が閉じにくく、転倒したときなどに前歯が折れたり唇が傷ついたりしやすい。

上下顎前突

歯と歯の間に隙間がある状態。
顎に対して歯が小さい場合や、先天的・後天的も含めて歯の本数が足りない場合に起こりやすい。
目立つだけでなく、食べ物が挟まりやすい。

叢生/乱ぐい歯/八重歯 過蓋咬合
叢生

歯がでこぼこにズレていたり、重なって生えていたりする状態。
顎が小さく歯がきれいに並ぶスペースが足りない、顎に対して歯が大きすぎといった場合に起こりやすい。
代表的なのが「八重歯」。

上顎前突

正面から下の歯が見えないくらいに上の歯列が下の歯列に深く被さっている状態。
深く噛みこんだ歯が歯ぐきを傷つけやすいうえに、物を噛みづらい。
場合によっては発音にも影響が出る。

交叉咬合 開 咬
交叉咬合(こうさこうごう)

左右いずれかの奥歯または前歯が横にズレている状態。
前歯の中心がズレていることが多い。放っておくと噛む機能が低下し、顔が歪むおそれがある。

開咬

奥歯を噛み合わせたときに上下の歯に隙間ができる状態。
前歯で物を噛み切ることができず、空気が漏れやすいため、発音に影響が出やすい。
指しゃぶりが原因となることがある。

歯並びの乱れは見過ごすことができません

矯正治療は決して安い治療ではありません。
そこまでして矯正する必要があるのかとお考えになる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、これまでご説明したように、身体の入り口であるお口、歯並びが全身に与える影響は小さいものではありません。
ほんのちょっとの噛み合わせの改善によって、全身のバランスが整えられ、顎関節症の改善など身体のトラブルが解消できたという例も少なくありません。
また、コンプレックスの解消によって、自分に自信が持てたという患者様の声もお聞きします。
少しでも気になっているようでしたら、お気軽に当院へご相談ください。

ムーシールド

下の歯が上の歯より前に出ている受け口(反対咬合)は今まで3歳児検診で指摘されても、「永久歯になれば改善されることもありますので、しばらく様子をみましょう。」ということがよくありましたが、データによると3歳で受け口の場合、自然に治るのは6.4%(100人に6人)くらいしかいないことがわかりました。

つまり100人の受け口を指摘された3歳児のうち94人ほどは自然には治らないということなのです。
そのため小児の反対咬合は特に早期の診断・早期の治療が必要です。

当院では、ムーシールドを使用し、受け口の早期改善をすすめております。

ムーシールドとは?

  • 就寝時に使用するマウスピース型の装置です。
  • 3歳から使用できる受け口治療装置です。
  • 効果は1年くらいで9割が改善するとされています。

何故、ムーシールドで受け口が治るのか?

小児期の受け口は、

  • 上唇の力が強く上顎の成長が悪い
  • 下唇の力が弱い
  • 舌が下の方にあるため唾を飲み込むたびに下顎を前に押す
  • 噛み合わせ面の不調和

というような特徴があります。

つまり、舌や唇、ほっぺたの力のつりあいの不調和から起こることが多いのです。

ムーシールドには

  • 早期初期矯正治療としての働き
  • 被蓋(咬み合わせ)の改善
  • 舌圧と口唇圧のバランスの改善
  • 舌を高位(高い位置)に保つ機能

などが1つの装置に盛り込まれています。

これらの機能により、「歯並びを整える」というのではなく、「子供の顎の成長を利用して、上下の歯の咬み合わせの関係を正常なものにしようとさせる」という目的で使用するものです。

しかしこの装置で将来にわたって100%咬み合わせ異常が改善されるわけではありません。
小学校に入学されたあたりから、再び装置を使った矯正に移行することも多いです。

そのような場合でも早くから矯正を始めておくと、無理なく矯正治療が進みますので、3歳頃から矯正治療をご相談されることをお勧めします。

受け口治療に関するQ&A

どうして反対咬合になるの?
口には多くの筋肉が整然と並び、機能しています。舌は代表的な筋肉の固まりです。
きれいな歯並びの人の舌は、嚥下(飲み込む)するとき、上顎を押さえつけるようにぴったりと収まります。
しかし反対咬合の人は上顎には着きません。嚥下の都度、舌は下顎を前方に押します。
したがって上顎が小さく、下顎は大きくなってしまうと考えられています。
すなわち口腔周囲の筋肉が正しく機能しないと、不正咬合になるということです。
どうやって治すの?
筋機能のアンバランスが不正咬合を造ります。
バランスを整え、調和を取り戻せば不正咬合は回復します。
反対咬合の原因の一つは舌が低い位置で機能していることです。
ですから治療目標はまず舌を挙上して上げる事です。
そのようにバランスを取り戻す器具が機能的顎矯正装置、ムーシールドです。
就寝中使用します。
取り外しできる装置ですから、うまく使えなかったり、諸条件によっては期待する効果が得られないこともあります。
主治医に十分相談の上、ムーシールドを使うことをお勧めします。
一度治したらもう大丈夫?
ムーシールド治療法は、大抵の場合、およそ1年間を目標に治療します。
一度治したら「もう大丈夫」という人が大半です。
しかし成長がスパートする頃、再治療を必要とする場合があります。
定期検診は重要です。
女子は15~16歳、男子は17~18歳まで成長します。
そのころまで定期検診を続けることが理想です。
反対咬合は遺伝する?
反対咬合は遺伝します。 顔形はご両親に似ます。
残念ながら反対咬合の家系があります。
しかし早めに対処することでかなり改善できると考えています。
いずれにせよ、遺伝のあるなしにかかわらず、早めの受診をお勧めします。
反対咬合って自然に治るでしょうか?
永久歯が生える時に自然に治ることがあります。 但し、かなり少数例です。
反対になっている下の前歯が5~6本。逆の噛み合わせが深い。
近親に反対咬合の人がいる。
これらの場合、自然に治る可能性は極めて低いと考えてよいでしょう。
永久歯が生えるまで様子見を勧められましたけど?
「・・・大丈夫ですか?」というご質問をよくいただきます。
自然に治る場合もあります。
しかしそれはかなり少数です。
ご相談できる歯医者に診てもらい、セカンドオピニオンを求めることをお勧めします。
私たちは大半の方に早期初期治療が必要と考えています。
反対咬合、治した方が良いの?
不正咬合であるから成長が遅れるということは基本的にありません。
しかしサ行、タ行の発音に特徴的な舌足らずの喋り方になる、食べ方がワニのようだというような特徴が現われます。
喋り方にも食べ方にも問題が現れます。
しかし私たちが治療を勧める第一の理由は審美的な理由です。
反対咬合特有の顔貌に劣等感を感じることがあります。
心の負担を軽くし、生活の質の向上が目標です。
早く治した方が良いの?
咬み合わせを逆のままにしておくと下顎骨が過成長しやすい状態が続きます。
下顎骨が取り返しのつかないほど大きくなってしまう前に逆の咬み合わせは治しておくべきです。
早ければ早いほどご本人の負担は軽くて済むと思います。
年齢が高くなると治療法の選択肢が狭くなります。
過成長し、大きくなってしまった「下顎骨を切断して縮める」という手術法も選択肢にあがってきます。
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