Microbubble

旋回流を利用した機器

Ranque-Hilsch vortex tube(1933年)

旋回流の持つ特性の1つに遠心力による圧力勾配がある。強い旋回流を発生させることで旋回流の中心から放射方向に向かって圧力を急激に増大させることができます。
この放射方向の圧力差を利用して空気を断熱圧縮および膨張し暖気と冷気に分離する機器としてvortex tube(1933年)があります。

この装置の特徴としては
  1. フロン等、冷媒を使わないクーラー
  2. 駆動部がなくメンテナンスフリー
  3. コンパクトで取付簡単
であることが挙げられます。

大成氏考案マイクロバブル発生器(1995年)

大成氏によって考案された旋回型マイクロバブル発生器(1995年)も、液体の旋回流中心部に気体を注入し遠心分離を利用して微細気泡を放出する装置です。

Tangirala(1987年)

燃焼器においては旋回流が強い乱流を生成することを利用して窒素酸化物の生成が少ないバーナが開発されている(例えば、Tangirala(1987年))です。

このような先人の知識を利用すると共に流体力学的な視点からマイクロバブルの発生を分析することで、様々な機器に組み込むことができる設計可能なマイクロバブル発生装置を開発しました。
微細気泡を生成するために利用する流体力学的現象としては、渦崩壊とコアンダ効果です。亜臨界の旋回流ジェットがコアンダ効果によりノズル前面に付着することにより渦崩壊し、その際の強いせん断と圧力変動により気柱が微粒化され微細気泡が生成します。

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