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静岡県、自動運転の実証実験へ 袋井市、名古屋大と連携

(2018/5/22 07:58)

 静岡県は本年度、袋井市や名古屋大と連携し、袋井市の小笠山総合運動公園周辺で電気自動車(EV)を使った自動運転の実証実験を行う。28日にプロジェクトの発足式を県庁で開く。川勝平太知事は21日の定例記者会見で「最先端技術を活用して(公共交通機関の運転手不足など)各市町が抱える課題の解決につなげたい」と述べた。
 実証実験は同公園最寄り駅のJR愛野駅と公園間の公道約1キロ区間で行う予定。この区間では現在、バスなどの公共交通機関が運行されていないため、将来的にこの区間で自動運転を実用化することを目指すという。
 同公園内のエコパスタジアムは2019年ラグビーワールドカップの会場となるが、県は時間的な制約などから、W杯での自動運転の活用は想定していないとしている。
 プロジェクトに参加するのはほかに、袋井市に事業所を構えるEV会社「タジマEV」(東京都)、地図作製会社「ダイナミックマップ基盤」(同)、静岡理工科大。
 実証実験は、県が所有する県管理道路の3次元座標データを基にして作製した地図を活用するのが特徴。県地域交通課の担当者は「実証実験を通じ、(バスなどの)運転手不足の解消と関連産業の育成につながれば」と話した。

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