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蹴落とし社会というのは、上手に他人を出し抜いた者が成功するという社会です。
あなたは、この蹴落とし社会が嫌だ、不愉快だ、生き辛い
という思いを抱いているかも知れません。
私も、心の中では、そう思っております。
しかしながら、現実として、そのような社会構造になっている以上、
自分もその嫌な生き方をしなければ、ずっと損をし続けるということになります。
バーゲンセールに行って、競争が嫌だと突っ立っていれば、
結局、余り物のクズしか手に入れることができません。
この世の中は、出し抜くか、出し抜かれるかです。
どっちかを選ぶとしたら、当然、出し抜くほうでしょう。
他人を出し抜くのが上手な人がいます。
この人々に共通して言えるのが「ずる賢い」ということです。
ずる賢い人のほうが、他人を出し抜けるのです。
つまり、人生において損をしないためには、
「ずるい生き方」をすることです。
具体的に、ずるい生き方とは、どういうことでしょうか。
第一に、ホンネを言わないこと。
ずる賢い人は、決してホンネを言いません。
ホンネを言ってトクすることは、ほとんど無いと言って良いからです。
ホンネを言っているフリをすることはあっても、
本当のホンネを口にすることは無いのです。
相手がホンネを言おうと誘導して来ることがあります。
それでも、決して、乗ってはなりません。
酒の場でも、決して、酔ってはなりません。
ホンネを引き出されてしまうからです。
酒の場では、飲んでいるフリをして、飲まないことです。
第二に、意見を言わないこと。
これはホンネを言わないことの類型ですが、
一度意見を言ってしまいますと、後で不都合になることが多いのです。
ベテランの政治家は、なかなか自分の意見を言いませんね。
新米の政治家は、簡単に自分の意見を言ってしまって、
後で恥をかくことがよくあります。
第三に、基本的に人を信じないこと。
この世の中は蹴落とし社会です。
他人をあざむこう、出し抜こうという人々であふれています。
人の話は、必ずと言ってよいほど、何らかの仕掛けがしてあります。
ですから、人の話は丸々信じない。
人の話を聞いたら、その話のどこに仕掛けがしてあるかを探るようにしてください。
私の話も、どこかに仕掛けがしてあるかも知れませんよ。
第四に、言ってみること。
電器屋で買い物をする時、みなさんは値切ってますか。
私は、五千円以上の買い物ならば、必ず値切るようにしています。
できれば、商品は事前にネットで最安値を調べるようにします。
その最安値価格を突きつけるのです。
向こうは、なかなか応じない場合もあるでしょう。
利益がほとんど出ないからです。
その時に、絶対に折れないこと。
「じゃあ、よそで買え。」と店員に言われるまで、ねばること。
彼らは安くできない理由を色々と言うでしょう。
そうしたら、こう言ってみてください。
「安値への挑戦です」
普段から、安値を売りにしている店ならば、ほとんど折れます。
何でも言ってみることです。
第五に、ひそかに学ぶこと。
学校で、あんまり勉強しているように見えないのに、成績のよい子がいます。
休み時間、本を読んでいるような子でもないし、
授業中も、さほど熱心には見えない。
けれども、なぜか成績がよい。
こういう子は、家に帰ると、一生懸命に勉強しているのです。
他人を出し抜くには、人前で勉強してはなりません。
勉強していることを気づかれてもいけません。
ひそかに勉強することです。
ビジネスマンでも、経営学や英会話など、
勉強しておいてほうが良いことがあるでしょう。
こういうものは、できるだけ、ひそかに勉強すること。
会社帰りに同僚から、一杯誘われても、
「ちょっと寄るところがある」と言って断る。
そして、英会話スクールに通うんです。
以上、ずるい生き方のコツを五点あげました。
本当は、もっとあげようとすると、あげられますが、
手の内をみせないのが、ずるい生き方です。
そういう意味で、これ以上、私の手の内をみせるわけには行きません。
あとはみなさん、ご自分で考えてみてください。