高知県須崎市の観光大使を自称するカワウソのキャラクター「ちぃたん☆」に苦情が相次いでいる。

 SNSに過激パフォーマンスの動画投稿を繰り返しているためで、市は大使としての活動を認めないことにする。

 須崎市などによると、「ちぃたん☆」は、元々コツメカワウソのペット。インターネット上で動画が話題になり、2016年の「ゆるキャラグランプリ」でグランプリに輝いた市の公式ご当地キャラ「しんじょう君」と同じカワウソであることから、昨年1月、市が観光大使を委嘱した。

 ところが、東京の芸能事務所が、しんじょう君と同じデザイナーによるちぃたん☆の着ぐるみを作製し、観光大使を自称し活動。市は容認していたが、着ぐるみは、しんじょう君と外見が酷似しながら、市のPRをほとんど行わず、ツイッターなどで草刈り機を振り回したり、バッティングセンターで頭頂部でボールを受けたりと過激な映像を次々に投稿した。市には「市のキャラクターがこんなことをしていいのか」など、100件ほどのクレームが寄せられ、市は、コツメカワウソのペットに委嘱していた大使を解任することにした。

 読売新聞の取材に、芸能事務所側はメールで「(須崎市とは)良好にやっている」と返答した。

 須崎市の楠瀬耕作市長は「地域密着で活動しているしんじょう君のイメージダウンにもなる。こういうことになり残念」と話した。