待望の日本出身横綱を出した地元として、稀勢の里関に期待を寄せ続けてきた茨城県では16日、再起を果たせぬままの引退にねぎらいと惜しむ声が上がった。稀勢の里関の父親萩原貞彦さん(73)は電話取材に「(引退の話は)聞いている。なんとも言えない」と言葉少なだった。
テレビの速報で引退を知り、「ただただ残念です」と落胆したのは地元後援会の石渡昇さん(67)。「ファンを大切にし、相撲道を追い求める姿は素晴らしかった」と話した。この日は会の仲間と東京・両国国技館に駆け付けて苦境続きの初場所を応援する予定にしていたが、最後の雄姿を見ることもかなわなかった。