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【記者コラム】

五輪の頂点目指し自費修業 レスリング男子グレコローマン130キロ級 園田新

2019年1月14日 18時0分

ジャカルタでのアジア大会で銅メダルを獲得し、出身地の日野町役場で花束を受け取る園田

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 一般的な知名度は高くはないが、2019年要注目の好選手がいる。滋賀県日野町出身のレスリング男子グレコローマン130キロ級のアジア大会銅メダリスト・園田新(ALSOK)。昨年12月の全日本選手権では圧倒的な強さで他を寄せ付けずに5連覇を達成し、優勝インタビューでは「勝って当たり前と思われている。うれしいのひと言にしておきたい」と言ってのけた。とにかく国内無敵の強さなのだ。

 この園田が大胆なチャレンジを計画している。2月から約3カ月間、ヨーロッパの強豪国へ自費で武者修行に出掛ける。「海外には行きたいとずっと言ってきたけど、なかなか実現できず、自分の中で海外が怖いと思っていた部分があった。(海外に行くという)気持ちになれたのが誇らしい。強くなって帰ってきます」と血気盛んだ。

 レスリング男子はグレコローマン、特に重量級は層が薄く、世界との差が大きく開いている。園田もアジア大会でこそ好成績を残したが、世界選手権では初戦敗退を繰り返してきた。「そもそも日本には練習相手がいない」と園田。東京五輪に向けてレベルアップするため、今、強豪国でもまれる必要があると判断したようだ。

 自腹での出費額は3けたに達するらしい。安くはないが、園田は「自分のお金で行くわけですから、無駄にならないよう、今しかないという気持ちで使ってきます」。果たして自費修業は高くつくか、格安ツアーとなるのか。24歳の変身に期待したい。  (木村尚公)

 

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