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2015年09月07日

男性医師と女性医師でこんなに違う!生涯未婚率を考える

男性医師の生涯未婚率=2.8%
女性医師の生涯未婚率=35.9%

女性医師は男性医師の実に12倍以上も生涯未婚率が高いという。3人に1人もの女医が生涯未婚という事実。この衝撃的なデータ(*)は、武蔵野大学、杏林大学講師の舞田敏彦氏が2012年の『就業構造基本調査』(総務省)より導き出したものだ。

いわゆる結婚市場で大人気の男性医師。女性医師より随分優位な状況だろうと予想はしていたものの、まさかここまでとは驚き! 職業を限らない男女別生涯未婚率は男性20.1%、女性10.6%というからその特異さも際立つ。

一体全体、このような衝撃的な数字が生まれる背景には何があるのか? 当事者である女性医師たちの考えを聞くべく「joy.netパートナー」の女性医師たちにアンケートを実施した。

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結婚適齢期=キャリアにとって重要な時期
だから、後回しになりがち

「結婚適齢期は一番医師としてキャリアを積むべき時期でもあり、彼氏がいても結婚へ踏み切るのは決意がいると思います。(一般内科、30代半ば)」

 

「臨床研修、専門医取得、などのフローに乗ろうと思えばタイミングを逃がすことが多いのではと思います。あとは、出会う時間がなかなかないのも・・・(一般内科、30代後半)」

 

「職場全体では女性の方が多く、また医師として働くまでに学生で6年かかり、一人である程度診療を経験するまでにも4-5年かかるので、なかなか落ち着くまでに時間がかかる。人事で毎年、勤務先が変わるので、遠距離になったりと続きにくい。(腎臓内科、30代前半)」

また、男性社会の医師の世界だからこそ、ブランクを気にして結婚に踏み切れないことへの指摘も多数あった。

「単純に男社会だから。妊娠・出産によるブランクは、まだこの差を埋めるに至らないし、これを考えると男性ほど安易に結婚を考えられない。(循環器内科、30代半ば)」

経済的自立が結婚を難しくする!?

「金があれば、大抵のことは解決できるから、一人で大丈夫。さみしいという感情は、他で解決できる。(泌尿器科)」

 

「自分の収入で十分生活ができる経済的安定面。仕事から得られる精神的充足感。条件ばかりを追うと満足ラインには達しづらく、婚期を逃しやすい。周囲にも独身の女医がけっこういるので孤立感も少ない。(形成外科、30代後半)」

 

「地位もお金もある女性に日本男児は引いてしまうから。女医自身に地位やお金もある場合、他の多くの女性のように男性に頼って生きる必要がないから。男の医者は常に狙われており、少々変わっていても相手がいる。(一般内科、30代後半)」

先日紹介した妻が女医のサラリーマン男性の記事でも、女性医師に気後れしてしまう男性の多さは指摘されていたが、女医自身もそれは感じているようだ。

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自分にも、相手にも理想を高く掲げてしまう・・・

「女医の既婚率がひくいのは真面目な人ほど両立が苦手で仕事一筋になってしまう、相手に妥協できないなどがあるのでは?なんでもできる女医ほど独身な気がします…(放射線科、30代後半)」

 

「女性医師は自分と同じあるいはそれ以上の社会的地位の高い男性と出会いたいと思う傾向が強く、プライドも高い人が多いのでなかなか相手を見つけにくいのではないかと、、、(耳鼻咽喉科、40代前半)」

 

「女性医師は経済面で男性に頼らずとも生きていけるため、妥協しないから。(精神科、20代後半)」

第一線で働いている者だからこその気の強さ!?
家事をしなそうなイメージも・・・

「女医の気の強さ。そもそも一線で医師として働きながら、家事をし、子育てするのは超人以外無理です。それを無理だと言えない女医の頑なさとあきらめの悪さが原因と思う。(科目非開示、30代後半)」

 

「男性医師にとって、女性医師は恋愛対象にはなり得ても、結婚相手としては敬遠されるような気がする。気位が高く戦闘的に映るのだろうか。仕事のために家事育児をおろそかにしそうなイメージもあるのかもしれない。女性医師側も、収入が安定しているため焦りがなく、婚期を逃す傾向にある。(科目非開示、40代半ば)」


医師のキャリアパス、出会いの少なさ、経済的自立、女性医師の理想の高さ、女性医師への敬遠・・・どの観点も事実だろう。多忙ながらも仕事にやりがいを感じ、経済的にも自立しているとなれば、家事の大部分を引き受けてまで結婚にメリットを感じられないのも頷ける。合理的に考えれば考えるほどそうだろう。事実、こんな達観したコメントも。

「経済的に自立するため、仮にシングルマザーで子育てをしていくとしても、必ずしも伴侶が必要ではないという事かと。そのうち、結婚という形式がなくなる日もくるかもしれませんね。(麻酔科、40代前半)

一方で、選択肢を狭めているのは男性側にも女性医師側にもあるという指摘も。

「女医側が選択肢を狭めている場合もあるし、医師だというと引かれてしまうというのもある。(眼科、40代後半)」

最後に、論理的に状況を分析いただいたコメントを紹介する。

「専門職の女性の未婚率と比べて有意差のある数字なのかどうかというところにもよるかと思いますが…専門職の女性は結婚後も働くことを想定して就職したり進路を決めたりしているので専業主婦を望む男性、あるいは家を守るということを重要視する男性には選んでもらえないということはあると思います。

 

まだ専業主婦(あるいはパートタイマー)を望む男性は多いですから、それだけでも、未婚率は十分上がるでしょう。かつ、医者の場合は、収入が高く安定しているので女性側からすると男性医師は引っ張りだこです。

 

しかし、女性医師は男性からすると以下のイメージがあり抵抗があるといろいろな男友達からは言われます。

 

 ・医師になるには強い意思がいるから、気がきつそう
 ・収入面で負けると思うから気負いをする
 ・家事をやってくれなさそう

 

これに関しては事実だと思いますし、女性医師は正直家庭を持つことには職業的にも忙しく、向いていないと思います。

 

収入面で男性医師からは選ばれやすいですが、医師という職業は忙しいので、専業主婦の女性を選ぶ男性医師も多いと思います。男性医師は結婚相手に医師以外が多いのに対し、女性医師は結婚相手が医師である確率が高いというのも、上記を示していると思います。(緩和ケア、30代前半)」

女性医師の生涯未婚率の高さを女性医師に分析してもらった今回。それでは実際に女医たちは結婚に向けてアクションは起こしているのか。次回は、女性医師たちの婚活事情に迫る。

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*  生涯未婚率は職業によってこんなに違う
   舞田敏彦 Newsweek 2015年9月1日

文/岡部聡子


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