反日感情の強い中国とは異なり、東南アジアには親日国が比較的多く、中国に対してあまり良い感情を持っていない国も少なくない。中国メディアの捜狐は12日、東南アジアには「日本は自分たちを解放してくれた国」と見なして親日家な国があると紹介し、「理解できない」とする記事を掲載した。

 記事は、2017年12月に日本が自衛隊をベトナム・ホーチミンに派遣したように、日本は東南アジアと関係が良く、なかでもミャンマーとベトナムにとっては「解放してくれた国」でさえあると紹介。それぞれ、英国とフランスの植民地統治から解放してくれた存在であると伝えた。

 ミャンマーに行ってみれば、東南アジアの親日ぶりがよくわかるという。現地で戦死した旧日本軍兵士のために墓が残され、軍馬にまで寺で線香が手向けられているという。墓もフラワーガーデンのようにきれいに整備されているのに驚くだろうと伝えている。これは、戦死した中国軍のための墓とは全く違う扱いで、中国軍の墓はすでにひどい有様で、その上にグラウンドが建設されていたりするそうだ。

 さらに、ミャンマーの高速道路は中国が建設したものだが、高速道路から村への道路の修理や駅の建設などに関わっているのは日本人で、ミャンマー人から非常に感謝されていると記事は紹介。ある駅には、「日本人はミャンマー人の友人」という言葉が掲げられていて、「すべて日本人が建設したことになっている」ほどであり、親日ぶりが分かると伝えている。

 ではなぜミャンマー人は日本と中国に対する態度が違うのだろうか。記事は、中国軍は植民地を継続させるのを助けた存在だが、日本軍はビルマ(現在のミャンマー)の建国の父として知られるアウンサン将軍とともに中国軍と戦ったほどであり、「解放者」なのだという。

 ベトナムも同じく、日本を当時の解放者とみなしているという。記事は、日本のベトナムに対する態度は良かったと紹介した。ベトナムの内戦が終わると、日本はより積極的にベトナムと関わるようになり、経済援助もして、関係の悪化していたベトナムとASEANが良好な関係を築けるように架け橋となったと紹介した。

 こうしてみると、東南アジアの国は親日国が多いことがよく分かる。むしろ、アジアの中で反日傾向が強いのは中国と韓国くらいではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)