概要
種族 | 吸血鬼 |
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二つ名 | 悪魔の妹(紅、求)・恐ろしい波動(文) |
能力 | ありとあらゆるものを破壊する程度の能力 |
危険度 | 極高 |
人間友好度 | 極低 |
主な活動場所 | 紅魔館近辺 |
登場作品 | 紅魔郷 Extra・文花帖 LEVEL Ex |
テーマ曲 | U.N.オーエンは彼女なのか? |
※ただし危険度・人間友好度等の評価は作中登場人物である稗田阿求による。
フランドール・スカーレット(Flandre Scarlet)は、紅魔館の主レミリア・スカーレットの妹で、姉と同じ吸血鬼。
少なくとも495年以上生きているが、少々気がふれているという理由でその大半を紅魔館の地下室で過ごしてきた。
また本人も外に出ようともせず引きこもり状態だったようで、その箱入り娘っぷりは生身の人間は見たことがないという程。
だが紅魔郷の異変「紅霧異変」後は主人公たち(霊夢・魔理沙)と接触したことで外界に興味を持ったようで、「外に」とまではいかないものの、『東方文花帖(書籍)』で屋敷内を出歩いている姿が目撃されたり、屋敷のすぐ傍ながらも屋敷外にいる挿絵がある。
また、長い間閉じこもって生活していた関係で与えられたものしか食べたことが無いため、人間の襲い方を知らない。通常の吸血鬼は食事をするために人間を殺さない程度にしか襲わないが、彼女は手加減が出来ないため一滴の血も残さず吹き飛ばしてしまう。
その歯止めの効かない破壊力は、遥かに姉を凌ぐとされている。 レミリアの実妹か義妹かについては不詳。
容姿
濃い黄色の髪をサイドテールにまとめ、その上からナイトキャップと呼ばれるドアノブカバーに似た独特な帽子(ZUN帽)を被っている。 瞳の色は真紅。服装も真紅を基調としており、半袖とミニスカートを着用。スカートは一枚の布を腰に巻いて二つのクリップで留めている(ラップ・アラウンド・スカート) 。
またその背中からは、一対の枝に七色の結晶がぶら下ったような特殊な翼が生えている。さらに、手には先端にトランプのスペードのようなものが付いた、グネグネと折れ曲がった黒い棒のようなものを持っている。足元はソックスに赤のストラップシューズを履いている。
ピンクの服に水色の髪といった姉と違い、金髪など全体的に赤が強調されている。
見た目は10歳未満の幼女。
『東方求聞史紀』のレミリアの項に「十にも満たない幼児のよう」。フランの項に「背丈や年齢は姉のレミリアと同程度に見える」と書かれている。 身長は10代前半の人間で見るとかなり低い部類。
種族
姉と同じく吸血鬼 。
ただし『東方紅魔郷』のread.txtには「吸血鬼にして魔法少女」とある。
性格
発狂気味で情緒不安定。以下は公式設定からの抜粋。
吸血鬼にして魔法少女で、495年程、悪魔の妹をしています。
少々気がふれていて、通常は表に出してももらえません。
出ようともしません。
普段はあまり怒ったりしないのですが、常におかしいので他人には良く分かりません。
(『東方紅魔郷』のread.txtにある「3.キャラクタについて裏一言」から)
情緒不安定なので、通常は館の外に出してもらえない。
(『東方文花帖』のp52〜53から)
抜粋は以上。
姉の名前をレプリカと言い間違えた霊夢に「レミリア! レミリアお姉様よ」とわざわざ訂正したり、「お姉様」と呼んでいるが、
一方で、『文花帖(書籍)』では陰で姉を「アイツ」呼ばわりしているなど
原作での関係描写が一定しておらず、レミリアを慕っているのか嫌っているのか不明。もっとも、当のレミリアも紅魔郷EX.txtでは「ああ、 そうか、あいつのこと忘れてたわ」と言ってたのでどっこいどっこいであるが、また、「あいつ」呼ばわりされても「こら、姉をあいつ呼ばわりするんじゃないの」と軽く宥めていた。
姉からどう思われているかは殆ど描写が無いが、『永夜抄』では上白沢慧音をフランドールの家庭教師にするのはどうかというやり取りがある。
能力
ありとあらゆるものを破壊する程度の能力
名称通り、対象が物(『求聞史紀』では全ての物質)ならば問答無用で直接破壊できる能力である。
原理的には『全ての物には「目」という最も緊張している部分があり、そこに力を加えるとあっけなく破壊することができる』というものであるが、
フランドールはその「目」を自分の手の中に移動させることができ、彼女が拳を握りしめることで「目」を通して対象を破壊することができる。
その力を以って隕石をも破壊してみせたこともあり、本人いわくきゅっとしてドカーンとの事。
阿求は「幻想郷縁起」にてこの能力に関連して、フランが紅魔館内で孤立しているとしたうえで、「一緒に遊んでも作った物を片っ端から壊されてしまうので、誰も一緒に遊んでくれないのだろう」と考察している(『求聞史紀』)。
人物関係
基本的に閉じ篭っているため、公式な人物関係は姉を除いてほとんど存在しない(「食用に加工された人間以外の人間を見たことがない」という台詞から、主人公たちと会う前は咲夜とも面識がなかった可能性がある)。
この他では、『求聞史紀』で魔理沙が紅魔館に忍び込むと「たまに会う」としている以外は、先述のとおり『文花帖』で文の取材を受けた程度である。
これについても二次創作のほうをご覧ください。
出番
フランがセリフなどを伴って登場した作品は『東方紅魔郷』と『東方文花帖』のみである。
ファンは彼女のゲームへの出演を強く望んでいる(他の紅魔館キャラは黄昏フロンティア作品に出演している)が、現在はレミリアの2Pカラーとしてが精一杯のようだ。
『求聞史紀』によれば紅魔館の野外パーティにも参加せず館内を歩くそのシルエットのみが確認されていた他、『儚月抄』(漫画版)のロケット完成記念パーティ(紅魔館内で開催)でも姿は見られなかった。
ただし『儚月抄』4コマ版にて、同パーティ中に地下に迷い込んだ因幡てゐと鈴仙・優曇華院・イナバに襲いかかるシルエットとしてフランらしき影が登場している。
また、『鈴奈庵』にて、イメージカット的かつ後姿ではあるが、レミリアとともにペットのチュパカブラを眺める様子が描かれている。
このときのフランの表情は見る事ができないが、フランと一緒に時間を過ごしているレミリアの側はリラックスした柔和な表情をみせている。
スペルカード
東方紅魔郷
スペルカード名 | E | N | H | L | EX | |
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禁忌「クランベリートラップ」 | ◯ | |||||
禁忌「レーヴァテイン」 | ◯ | |||||
禁忌「フォーオブアカインド」 | ◯ | |||||
禁忌「カゴメカゴメ」 | ◯ | |||||
禁忌「恋の迷路」 | ◯ | |||||
禁弾「スターボウブレイク」 | ◯ | |||||
禁弾「カタディオプトリック」 | ◯ | |||||
禁弾「過去を刻む時計」 | ◯ | |||||
秘弾「そして誰もいなくなるか?」 | ◯ | |||||
QED「495年の波紋」 | ◯ |
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スペルカード名 | ステージ |
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禁忌「フォービドゥンフルーツ」 | LEVEL EX SCENE-1 |
禁忌「禁じられた遊び」 | LEVEL EX SCENE-2 |
二次創作設定
二次創作としてのフランドール・スカーレットについてはフランドール・スカーレット(二次創作)をご覧下さい。
元ネタ
フランの元ネタとして、16世紀に生きた実在の人物、”流血の伯爵夫人”こと「バートリ・エルジェーベト」を推す声が大きい。その理由としては以下のようなものがある。
- 魔法少女
少女時代からかどうかは不明だが、バートリ・エルジェーベトは錬金術や黒魔術に傾倒していた。
吸血鬼が魔法の使い手であるというのは、吸血鬼ものでは珍しくない描写であるのも事実。
魔法少女が「魔法の使い手」の意味だとすれば、元ネタとして「吸血鬼ドラキュラのドラキュラ伯爵も全く不自然とはいえなくなる(原作でのドラキュラ伯爵もまた、どちらかというと「吸血をする魔法使い」として描かれている)。
- 少々気がふれている
彼女は幼いときから感情の起伏が激しく、エキセントリックな性格を有していた。
エルジェーベト以外にも、バートリ家には精神的に病んだ人物が多かったといわれる。
また「フランドール」という名前の由来としては、発火しやすく反応が暴走すると爆発の恐れがある環状エーテルの「フラン」(化合物)や、英単語の”frantically” (半狂乱になって、の意)などが挙げられている。
- 表に出してももらえない
その他、レ・ファニュの小説に登場する女吸血鬼「カーミラ」を推す声もある。
「あなたが、コンティニューできないのさ!」
フランドールの有名なセリフ。
フラン「一緒に遊んでくれるのかしら?」
魔理沙「いくら出す?」
フラン「コインいっこ」
魔理沙「一個じゃ、人命も買えないぜ」
フラン「あなたが、コンティニューできないのさ!」
「コインいっこ」は、アタリのゲーム『スタンランナー』が由来。 この会社が注目された理由は、「Insert a Coin」を「コインいっこいれる」と訳すなど、直訳的かつどこか外した日本語テロップが支持を集めた。
『東方』のEXステージは紅魔郷に限らずコンティニュー不可である。つまりゲームセンターで「コインが今入れた分の一枚しかない」という事になる。
『そして誰もいなくなった』
フランのテーマ曲やスペルカードの多くはアガサ・クリスティの小説『そして誰もいなくなった』をモチーフとしている。また、自機として魔理沙を選んだ場合は、彼女を撃破した後もその小説絡みのショートストーリーが流れる。
フランは小説の中身は知っていたが、小説の元となった童謡までは知らなかった。
魔理沙は本当の歌をフランに教え、その意味通りにフランを外に連れ出そうとする。
レーヴァテイン
彼女のスペルカードの一つとして、禁忌「レーヴァテイン」が有名である。
このスペカは見た目から巨大な炎を放つ枝状の剣として描写されていることが多く、 彼女のイラストにはその剣を持ったものも多い。
この解釈には、グリモワールオブマリサにおける魔理沙の「巨大すぎる炎の剣」という表現も関係があると思われる。
そもそもレーヴァテイン自体の形状と用途については元ネタの北欧神話ではほとんど語られておらず、その訳語から「裏切りの”枝”」ないし「害をなす魔法の”杖”」と表現されることが多い。
日本ではその訳に従い「魔法の杖」等とされることが多かったが、スルトの「世界を焼き尽し”破壊”する”炎の剣”(”炎”と”剣”という説も)」をレーヴァテインと同一視する説がゲームなどでは採用された。それによって「剣」でもあるという認識が強まったようである。
このスペカと対になるスペカとして、姉のレミリアが所持する神槍「スピア・ザ・グングニル」がある。
余談だが、作成途中は「ヒノカグツチ」という日本神話的な名称だったが、西洋風の名前に変更したという経緯がある。
関連イラスト
関連タグ
東方Project 東方紅魔郷 東方文花帖
紅魔館 吸血鬼 悪魔 悪魔の妹 妹様
U.N.オーエンは彼女なのか? ありとあらゆるものを破壊する程度の能力
きゅっとしてドカーン コインいっこ あなたが、コンティニューできないのさ!
フランドール フラン
妹 黄髪 赤目 少女
フランドール・スカーレット(二次創作)(参照)
※なお、同名タグだが別に分けられてしまう【フランドール・スカーレット】がある。
これは真ん中の『・』が半角か全角かの違いによって引き起こされている。
統計的にみると「フランドール・スカーレット(『・』が全角)」の方が数も多いので、コチラで登録するのが良いだろう。