今回は改めて、ニッカのザ・ブレンドを飲みます。
実はこのウイスキー、このブログで最初に採り上げたのですが、残念ながら2015年で販売が終了してしまいました。
ということで、今回は古酒として採り上げます。
ザ・ブレンドは1986年から2015年まで販売されていました。
それまでのジャパニーズブレンデッドウイスキーは、モルト原酒の比率が3割以上にできる特級であっても、グレーンウイスキーの割合の多いものが殆どでした。
ザ・ブレンドでは、モルトウイスキーの比率を5割以上に上げて、シングルモルトほどではないものの、個性を引き出そうという意図があったと言えます。
アルコール度数も少々高めの45度で、濃厚さも兼ね備えたブレンドに仕上げられています。
なお、同じ1986年にザ・ブレンドの17年、1989年にはザ・ブレンド セレクションが発売されていました(いずれも終売)。
今回購入したボトルは、キャップがコルク栓になっていました。
最後に飲んだときのボトルはスクリューキャップだったと記憶しているので、おそらくは比較的古い(消費税施行後)もののように思えます。
ただ、液漏れが発生していたのが少々残念です。
グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはブドウとピートが主体になっています。
口に含むと、アルコールの刺激は少なく、ブドウ、ゴム、バニラ、カカオ、ピートと続きます。
味わいは、渋みが前に来るものの、後からは酸味が大勢を占めます。
ロックでは、石けんのようなフローラルさが揮発します。その後はシナモン、ピートのスモーキーさが広がり、その奥からブドウやバニラが見えてきます。
味わいは、苦味が前に来ますが、嫌みな感じはありません。奥からはほのかに酸味を得られます。
ハイボールでは、スモーキーなピートが表に出てきて、後から石けんブドウが続きます。
味わいは、引き続き渋みが主体で、酸味がほのかに追いかける印象です。
ブログを書く前から何度か飲んでいたのですが、当時はもっと余市モルトのスモーキーさと重厚感がある印象でしたが、改めて飲んでみると、宮城峡モルトのフローラルな印象が強めに感じられました。
モルト原酒の比率を上げて個性を引き出そうという意味で言えば、その意図はうまくいっていると言えるでしょう。
ニッカらしさという点では反主流の印象ですが、ストレートやロックでも辛くて飲めないと言うことはなく、シングルモルトのように楽しめるようにも思えます。
年数表記はないものの、10年近い熟成したモルトとグレーンを使っているように思えます。
販売当時は3000円台で購入できましたが、販売終了後はプレミアがついて、だいたい9000円前後が相場のようです。
改めて飲んで、加水の度合いによって個性の違いが出る絶妙なブレンドで、ファンが多いからこそのプレミアなのかな、と感じました。
6年前の私の書いた記事を見ると、これを買うなら余市10年を買え、と断じましたが、確かに当時手に入った余市10年の方が力強くてニッカらしいのは否定しません。
しかし、ロックの時の飲み始めから加水が進む過程での変化は興味深く、ブレンデッドの面白さがあって、良い千代比べてはいけないというのが、2019年初頭の私の感想です。
実はこのウイスキー、このブログで最初に採り上げたのですが、残念ながら2015年で販売が終了してしまいました。
ということで、今回は古酒として採り上げます。
モルト原酒の比率を多くしたブレンデッドウイスキー
それまでのジャパニーズブレンデッドウイスキーは、モルト原酒の比率が3割以上にできる特級であっても、グレーンウイスキーの割合の多いものが殆どでした。
ザ・ブレンドでは、モルトウイスキーの比率を5割以上に上げて、シングルモルトほどではないものの、個性を引き出そうという意図があったと言えます。
アルコール度数も少々高めの45度で、濃厚さも兼ね備えたブレンドに仕上げられています。
なお、同じ1986年にザ・ブレンドの17年、1989年にはザ・ブレンド セレクションが発売されていました(いずれも終売)。
今回購入したボトルは、キャップがコルク栓になっていました。
最後に飲んだときのボトルはスクリューキャップだったと記憶しているので、おそらくは比較的古い(消費税施行後)もののように思えます。
ただ、液漏れが発生していたのが少々残念です。
フローラルさが目立つブレンド
では、ストレートから飲んでみます。グラスに注ぐと、液色は中庸な琥珀色、香りはブドウとピートが主体になっています。
口に含むと、アルコールの刺激は少なく、ブドウ、ゴム、バニラ、カカオ、ピートと続きます。
味わいは、渋みが前に来るものの、後からは酸味が大勢を占めます。
ロックでは、石けんのようなフローラルさが揮発します。その後はシナモン、ピートのスモーキーさが広がり、その奥からブドウやバニラが見えてきます。
味わいは、苦味が前に来ますが、嫌みな感じはありません。奥からはほのかに酸味を得られます。
ハイボールでは、スモーキーなピートが表に出てきて、後から石けんブドウが続きます。
味わいは、引き続き渋みが主体で、酸味がほのかに追いかける印象です。
ブログを書く前から何度か飲んでいたのですが、当時はもっと余市モルトのスモーキーさと重厚感がある印象でしたが、改めて飲んでみると、宮城峡モルトのフローラルな印象が強めに感じられました。
モルト原酒の比率を上げて個性を引き出そうという意味で言えば、その意図はうまくいっていると言えるでしょう。
ニッカらしさという点では反主流の印象ですが、ストレートやロックでも辛くて飲めないと言うことはなく、シングルモルトのように楽しめるようにも思えます。
年数表記はないものの、10年近い熟成したモルトとグレーンを使っているように思えます。
販売当時は3000円台で購入できましたが、販売終了後はプレミアがついて、だいたい9000円前後が相場のようです。
改めて飲んで、加水の度合いによって個性の違いが出る絶妙なブレンドで、ファンが多いからこそのプレミアなのかな、と感じました。
6年前の私の書いた記事を見ると、これを買うなら余市10年を買え、と断じましたが、確かに当時手に入った余市10年の方が力強くてニッカらしいのは否定しません。
しかし、ロックの時の飲み始めから加水が進む過程での変化は興味深く、ブレンデッドの面白さがあって、良い千代比べてはいけないというのが、2019年初頭の私の感想です。
<個人的評価>
- 香り B: ストレートではブドウ、ゴム、バニラが目立つが、加水でフローラルさが強まる。
- 味わい C: 苦味が主体で、甘み、うま味の点では足りず、癖が強い印象。
- 総評 B: 飲み方を変えて、それぞれで新鮮な気持ちを得られる興味深いボトル。
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