【競馬・ボート・競輪】[競馬]フェアリーS フィリアプーラ、大外一気でクラシックへ名乗り2019年1月13日 紙面から
「第35回フェアリーS」(GIII・芝1600メートル)は12日、中山競馬場で行われ、3番人気のフィリアプーラが大外一気の末脚を決め、重賞初制覇を飾った。頭差の2着に4番人気のホウオウカトリーヌ、さらに半馬身遅れた3着に5番人気のグレイスアン。1番人気のアクアミラビリスは5着に敗れた。丸山元気騎手(28)=美浦・根本、菊沢隆徳調教師(48)=美浦=はともに同レース初勝利。 436キロの小さな体に、トップクラスのエンジンと勝負根性を兼備。ハービンジャー産駒のフィリアプーラが自慢の末脚でグイグイと脚を伸ばし重賞初制覇。牝馬クラシック戦線へ堂々と名乗りを上げた。 狙い通りのレース運びだった。1枠1番から好スタートを決めると、後方4、5番手までポジションを下げ、慌てず騒がずマイペースで運んだ。直線手前から外へと進路を切り替えると最後はホウオウカトリーヌとの激しい叩き合いへ。丸山の叱咤(しった)激励に応え、頭差でしのぎ先頭でフィニッシュした。「スタートは出ましたが、馬のリズムに合わせて後方の位置取りになりました。前半をいい感じで折り合えた分、しまいははじけてくれましたね」と丸山。今年の初勝利が重賞Vとなり、会心の笑顔を見せた。 過去フェアリーSでは2着2回、3着2回と惜敗続きだった菊沢師は、5頭目の挑戦で快勝。「ペースが遅くて心配しましたが、ジョッキーが上手に乗ってくれました」と笑みがこぼれる。今後はひと息入れる予定。まだ冬毛が出ている状態だけに、暖かくなればさらに成長が見込めそうだ。「もっと長い距離で末脚を生かしてみたい」。トレーナーは桜花賞はもちろん、オークスまでもしっかりと視界に入れていた。 (中山競馬取材班)
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