【スポーツ】[駅伝]3年ぶり出場・鈴木亜由子、再び愛知をVに導く2019年1月13日 紙面から
第37回都道府県対抗女子駅伝(13日、西京極陸上競技場発着=9区間、42・195キロ)は12日、京都市内で開会式を行い、各チームのエントリーが発表された。3年ぶり優勝を狙う愛知は、リオデジャネイロ五輪の女子5000メートル代表の鈴木亜由子(日本郵政グループ)がアンカーとしてエントリー。3年前の大会で逆転の初優勝に導いたエースが2度目の優勝に向け都大路を走る。 3年ぶりに、鈴木が都大路に帰って来る。「ベストを尽くして愛知に貢献したい」。一昨年、昨年は自身のコンディションを考慮してオファーを断ったが、ことしは、米田勝朗監督(50)からの「愛知から頼むのは最後」という熱烈なラブコールにこたえた。 米田監督は絶大な信頼を寄せる。「追う展開になっても、鈴木につないだときに先頭との差が1分以内なら逆転できる」。アンカーを務めた2016年は4位でたすきを受け、先頭との1分37秒差を鮮やかに逆転。初優勝に導いた。 この大会は鈴木にとって思い出深い。2006年、愛知県豊橋市の豊城中2年で出場した時に、兵庫・須磨学園高2年だった小林祐梨子に初めて会った。小林は「スーパー女子高生」と呼ばれ、後に1500メートルの日本記録を樹立した。憧れのランナーとチームの垣根を越えて対面した経験から「中高生たちにいい経験をしてほしい」と思いを寄せる。中高生の憧れの存在となり、いまや写真撮影を求められる立場になった。 昨年8月には北海道マラソンに出場し、初のフルマラソンで優勝。東京五輪代表の選考レースのマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権を獲得し、東京五輪のスター候補に名乗りを上げた。後輩たちの憧れのまなざしも力に変えて、愛知に3年ぶりの優勝旗を持ち帰る。 (広瀬美咲)
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