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【大相撲】

稀勢、白星スタートは吉兆の初日に全力!

2019年1月13日 紙面から

本場所に向け土俵祭りに臨む横綱稀勢の里=両国国技館で(神代雅夫撮影)

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 大相撲初場所初日を翌日に控えた12日、初日前日恒例の土俵祭りが東京・両国国技館で行われ、三役以上の力士や親方衆らが15日間の安全を祈願した。横綱審議委員会(横審)から激励の決議を受けるなど進退の懸かる横綱稀勢の里(32)=田子ノ浦=は「全力を尽くす」と横綱昇進後、明暗を分けてきた初日の必勝を誓った。

 力士人生を左右する土俵が清められるのを、稀勢の里は身じろぎもせずに見つめ続けた。

 「初日、全力を尽くすという感じ。全部大事になってくるが、しっかり流れをつくっていく」

 滑り出しの土俵が単なる15分の1でないことは、誰よりも分かっている。横綱昇進後、黒星発進の5場所はすべて途中休場に追い込まれた。一方で、初日に白星をもぎ取った2場所はいずれも2桁白星。2017年春場所は13勝で新横綱V、8場所連続休場明けの昨年秋場所は10勝で再起を果たした。

 初日に迎え撃つ小結御嶽海(出羽海)とは過去6勝1敗と好相性だが、12場所連続で三役の座を守る実力者。それだけに、「気合、入りますよ」と上位相手にも気後れしない26歳の挑戦をはね返せば、15日間を駆け抜ける勢いに弾みがつくことは間違いない。

 昨年の九州場所後、横審から史上初めて奮起を促す「激励」を決議された。今までになく追い込まれた状況。そんな窮地にも「またここからという気持ち。良い年にしたい」とバネにする考えしかない。復活か終焉(しゅうえん)か。運命の15日間、待ったなしだ。 (志村拓)

 

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