Windows 10での謎のフリーズ問題解決までの記録 - あまりに意外なところに原因が!(natsuki)
こんにちは、natsukiです。今回は、私が遭遇した不具合についてのご報告です。Windowsが、ほっておくとフリーズするという極めて深刻な不具合に遭遇しまして、解決までかなり苦労しました。相当なレアケースだと思うのですが、それだけにネット上にも情報が少なく、もし同様な症状に見舞われた人がいたら少しでも参考になるかと思い、ここに報告させてもらいます。
なお、記事中の画像は、実際に問題に遭遇したときのものではなく、解決後のものや、別のPCのものになります。スクショ撮っておく余裕もなかったので、あらかじめご了承ください。
目次 [非表示]
1.症状の詳細
不具合が発生した機体は、「YEPO 737A6」です。この機体はレビュー後、妻のメインマシンとして引き続き運用しています。その中でトラブルが発生しました。
症状は、一定時間操作をしないで放置すると、フリーズするというものです。操作をしているときは問題ありません。フリーズの仕方ですが、画面表示はそのまま、キーボードやマウス、タッチパッドなど、一切の入力を受け付けなくなります。シャットダウンの操作すらできず、キーボードが効かないので「Ctrl+Alt+Delete」もできません。こうなると、電源ボタン長押しによる強制シャットダウンしかなくなります。
はじめは、WPS Office使用時にこの症状が現れることが多かったのですが、だんだんと関係無く生じるようになってきて、何もソフトを立ち上げていない状態でもフリーズするようになってきました。
フリーズするまでの時間は、数分から数十分程度とばらつきが有り、頻度もだんだん上がってきました。
以上が、今回の症状になります。
以下、解決にいたるまでに試した方法を列挙していきます。「2」から「5」までは、結果的には意味のない行動だったんですが、こういう方法もあるということで、一応ご報告しておきます。結論を知りたい人は、「6」まで飛んでください。
2.WPS Officeの再インストール
はじめは、WPS Office使用時に症状が発生することが多かったので、WPS Officeのアンインストールと再インストールを行いましたが、解決せず。そのうち、上記のように何らかのソフトを立ち上げていなくてもフリーズが発生するようになったので、WPS Officeは原因ではないと判断しました。
3.セーフモードで起動するも、イマイチ問題箇所が特定できない
こういうときの定番は、セーフモードで起動して様子を見ることです。
Windows10のセーフモードでの起動は、「設定>更新とセキュリティ>回復>PCの起動をカスタマイズする>今すぐ再起動」で、「オプションの選択」が表示されたら、「トラブルシューティング>詳細オプション>その他の修復オプションを表示>スタートアップ設定>再起動」から再起動します。すると、再起動後に「スタートアップ設定」という画面になりますので、キーボードの数字キーで「セーフモードを有効にする」(「4」になると思います)を選択して起動するとセーフモードで起動します。
この流れについては、NECの解説ページが分かりやすいのでご参照ください。
Windows 10をセーフモードで起動する方法:NEC LAVIE公式サイト
セーフモードで起動することで、フリーズは発症しませんでしたが、そもそも、頻度は上がっていたとはいえ毎回必ず発症するものでもないので、これだけでは原因は特定できませんでした。
4.Windowsシステムのエラーを疑う
Windowsのシステムエラーを疑ってみます。
Windows Updateを確認
まずは定番。「設定>更新とセキュリティ>Windows Update>更新プログラムのチェック」で、最新のアップデートを行います。
コマンドプロンプトからシステムエラーをチェック
システムエラーをチェックします。コマンドプロンプトを管理者として起動し、「sfc /scannow」と打ち込んで、Enter。コマンドプロンプトは、コルタナに「コマンドプロンプト」と打ち込むなり、スタートメニューの「Windows システムツールフォルダ」から起動するなりで。このとき、そのまま起動するのではなく、右クリックから「管理者として実行」で起動するのを忘れずに。これで、システムにエラーがあれば自己修復が行われるはずです。しかし、特にエラーは見つかりませんでした。
ドライバを地道にアップデート
スタートボタンの右クリックから「デバイスマネージャー」を選び、すべての項目を片っ端から右クリックして「ドライバーの更新>ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」を行い、ドライバーを更新します。非常に地道な作業です。最後に再起動して仕上げ。しかし、これでも症状は改善しませんでした。
5.SSDを疑う
一番、疑ったのがこれです。結果としては違ったんですけどね。
YEPO 737A6には、追加ストレージとして、500GBのSSDであるCrucialの「CT500MX500SSD1」を増設して、さらに、そちらにOSをクリーンインストールするということをやっていました。そのため、このSSDの増設とOSの移行に何らかの原因があるんじゃないかと考えたわけです。なお、OSの移行はクリーンインストールによって行ったので、クローンソフトは使っていません。
CrystalDiskInfoでSSDの状態をチェック
まずは、定番のストレージチェックソフト「CrystalDiskInfo」を使って、SSDの状態をチェックします(画像は後から撮ったものなのでドライブレターなどが変わっています)。結果、まったく問題なし。
SSDファームウェアのアップデート
SSDのファームウェアも最新のものにしてみました。Crucialのサポートページから「Crucial Storage Executive」をインストールして、ファームウェアのアップデートを行います。これでも、解決しませんでした。
LPM問題を疑う
「Crucial」「フリーズ」で検索すると、「LPM問題」というキーワードが大量にヒットします。要は、SSDの電源管理がうまくいっていない状態で発生するもので、その症状は今回のケースと酷似しています。この可能性を最も疑いました。
仕組みについては、次のロジテックの記事がわかりやすく解説しています。
PCの動作が突然止まってしまう!SSDの謎の不具合「プチフリ」の原因と対策は?:ロジテック
このLPM問題は、PCとSSDの条件によって発生する可能性があるかどうか判別できます。そして、電机本舗の「ディスク用の節電機能LPM(Link Power Management)検査ツール「LPMChk」でチェックしたところ、まさに、YEPO 737A6とCrucial CT500MX500SSD1の組み合わせは、LPM問題が発生する可能性のある組み合わせでした。なお、上記のロジテックの記事は、電机本舗の「SSD最適化設定」を利用していますが、「LPMChk」も「SSD最適化設定」も同様の機能を持っているので、どちらを使ってもかまいません。
このLPM問題を回避するためには、電源に絡む設定をいじればよく、その方法はロジテックの記事に解説されている通りです。しかし、この電源がらみの設定は、通常は隠されているので、まずレジストリエディタ(コルタナに「regedit」と入力で呼び出せます)で、設定をそのものを表示するようにする必要があります。
レジストリエディタで、「HKEY_LOCAL_MACHINE>SYSTEM>CurrentControlSet>Control>Power>PowerSettings>0012ee47-9041-4b5d-9b77-535fba8b1442>0b2d69d7-a2a1-449c-9680-f91c70521c60」とたどり、そこの「Attributes」の値が「1」になっているはずなので、これを「0」に修正します。これで、あとはロジテックの記事に書いてある通り、電机本舗の「LPMChk」か「SSD最適化設定」を使って、もしくはコントロールパネルから該当箇所を変更すればOKです。
しかし、それでも解決しませんでした。正確に言うと、症状が、フリーズする場合と勝手に再起動する場合の2種類が現れるようになりました。とりあえず変化が起こったので、やはりここが原因なんじゃなかろうかとは思ったものの、これ以上どうすることもできずお手上げです。
OSを本来のストレージであるeMMCに戻す
かくなる上は、もしLPM問題が原因だとすれば、増設したSSD側にOSを置いているからいけないわけで、もともとのストレージであるeMMC側にOSを戻してしまえ! ということで、戻しました。が、それでもフリーズの症状が出る。これで、どうもLPM問題ではなさそうだった、ということが分かりました。
6.解決 ― まさかのランタイム「Microsoft Visual C++ 2010 再頒布可能パッケージ」が原因だった
ここまでやって分からなければ、もうどうしようもないと、機体そのものの不具合を疑いはじめたころ、「Microsoft Visual C++ 2010 再頒布可能パッケージ」が悪さをする可能性がある、という情報に行き当たりました。これは、レガシーなソフトを動作させるためのランタイムですね。詳しい解説は省略。通常のソフトと同様に、実行ファイルからインストール、「設定>アプリ」からアンインストールが可能です。
「設定>アプリ」から調べてみると、確かに入っていました(YEPO 737A6のはアンインストールしたので画像は別のPCのものです)。何らかのソフトをインストールしたときに、追加で入ったものと思われます。いやでも、対象となるソフトを起動しない限り、普段は動いていないはずのものだから、まさかねぇ…… とは思ったものの、もう、稾にもすがる思いで、x64、x86の両バージョンともにアンインストール。2010以外は大丈夫らしいんで、他のは残してあります。
結果的に、これがビンゴ! 症状はピッタリ治まりました。いったい、どういう理屈でフリーズにつながるのかまったく分かりませんが、解決したので良しとしましょう。
7.まとめ
その後、他のPCも調べたところ、「Microsoft Visual C++ 2010 再頒布可能パッケージ」は、他の多くのWindows10のPCにも入っていました。しかし、YEPO 737A6以外では今回のようなフリーズの症状は現れていません。なぜ、YEPO 737A6のみこのような症状が現れたのかは謎です。相性の問題というしかないのでしょう。
ともあれ、普通に理屈で考えていったなら、まず思いつかないようなところが原因でした。「Microsoft Visual C++ 2010 再頒布可能パッケージ」は、Microsoftの公式ダウンロードセンターでも配布しているものなので、他のところに原因があることが分かったりアンインストールした事による問題が発生しても、いつでも再導入することができます。もし、同様な症状にみまわれて、色々試しても解決せずに行き詰まったら、「Microsoft Visual C++ 2010 再頒布可能パッケージ」のアンインストールも試してみてください。