単行本作業に集中するため、予め描き溜めておいた漫画2本を勝手に使われた。
最初は企画とか言って誤魔化していたけど、何か怪しかったので、理由を聞いてみたら、
結局、向こうの都合で2本使わざるを得ない状況だった事を知らされた。
更には次号予告に名前が載ってるため、知らされた時点でギリギリだったのに、そのギリギリの時間で1本描かなければいけない状況になった。
嘘なんかつかずに一言教えてほしかった。
編集者と作家の間でコミュニケーションを取ってほしかった。
雑誌を救った英雄と言われた。
そんな英雄の末路がこれなのか。
どうして嘘をつくのか分からない。
描くのは遅いけど、必ず〆切は守っていたし、メールだってちゃんと返していた。
都合のいい時だけ社会人の常識を持ち出し、俺を責めてくる。
謝罪なんて求めていないのに、謝罪すれば信頼が取り戻せると思ってる。
形だけの謝罪なんかで、俺の精神は癒やされない。
何度も嘘をつかれているから、もう信頼できない。
何が正しくて間違っているのか分からない。
俺は、きっともうここで漫画を描くことが出来ないのかもしれない。