陸地になった証拠
写真は、石灰岩層に挟まれた赤土の層(中央部)。厚さ30㎝ほどの赤土の層が石灰岩層の間に確実に挟まれている。
これは、サンゴ礁堆積物が隆起し陸地になり、その陸地が風化浸食され、そして風成塵などを含めた陸源物質などが堆積した。
おそらくかなりの厚さではあっただろう。その後沈降か、海水面の上昇により赤土を含む陸地は海没した。おそらく浅海となり、
そこに再びサンゴ礁堆積物が堆積した。その後何回となくそのような地学現象が繰り返され、今日に至ったと考えられる。
このような事例は「不整合」といい、地層が堆積中に陸化した、陸地になったと解釈される。
・・・野外観察で発見した小さな露頭(現場)であるが、そこには急には信じがたい巨大で壮大な物語が差し挟まれている
ようだ。崖を前に大人が何やら侃々諤々していることがある。可笑しい人々の集まりではなく、壮大な歴史書のページをめくり
ながら利益のない議論をしている風景なのである。(文責 大城逸朗)