青少年に有害な図書などを無人店舗の自動販売機で販売したとして、愛知県警は21日、無人店チェーンの実質的経営者(60)=山梨県富士河口湖町=ら8人を、愛知県青少年保護育成条例違反(有害図書などの収納)の疑いで書類送検し、発表した。8人のうち経営者ら6人は関与を否定したり、「遠隔監視するシステムがあり、自販機ではない」などと説明したりして、容疑を否認しているという。
少年課によると、書類送検されたのは28~60歳の男8人。2015年11月~16年10月、愛知県瀬戸、豊田、小牧の3市の無人店に設置した自販機に、成人向けのわいせつDVDや玩具を収納し、販売していた疑いがある。有害図書や玩具は、青少年への販売や、自販機への収納が県条例で禁じられている。
経営者らは、商品の販売会社や開発会社など、独立した5法人で業務を分担。県警はグループ全体が摘発されるのを逃れる狙いがあったとみている。
捜査関係者などによると、グループは「こっそり堂」の名で東海、関東、九州などの22都県111店舗で自販機1357台を設置。販売会社は16年8月までの約1年間で約4億4千万円を売り上げていた。
カメラを通じて監視センターから客の年齢を確認する、とうたう一方、確認機能が不十分で、少年が商品を購入できた事例があったことが捜査で判明した。各地の自販機は現在、全て撤去されたという。
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朝日新聞社会部