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【政治】

勤労統計不正 予算組み替え検討 あすにも調査結果公表

 賃金や労働時間の動向を把握する厚生労働省の「毎月勤労統計」の調査が不適切だった問題で、政府が二〇一九年度予算案の組み替えを検討していることが十日、分かった。統計結果を算定基準とする雇用保険の失業給付などに少なくとも数十億円の過少給付が出ており、その支払いに必要となる国庫負担分の財源を確保する。

 政府は関係省庁に対し、一九年度予算案に影響するものがないか調査するよう指示した。影響額は数十億円からさらに膨らむ見通しで、政府は総額の精査を進めた上で予算案組み替えを最終判断する。厚労省は十一日にも、これまでに判明した事実関係を公表する。

 また、十数年間にわたり、抽出データを全数調査に近づけるための統計上の処理すらしていなかったことも判明。過去の結果が大きく変動し、統計自体の信頼性が損なわれる恐れが出てきた。

 予算案は先月二十一日に閣議決定されたばかり。一度閣議で決定した予算案の見直しは極めて異例の対応となる。勤労統計は政府の経済指標などでも活用されており、今月下旬からの通常国会で野党は追及する姿勢だ。

 政府関係者は「過少給付額が分かればすぐに支払い対応せざるを得ず、その裏付けとなる財源が必要だ」としている。

 

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