巨人の原辰徳監督(60)が8日、客員教授を務める千葉県勝浦市の国際武道大で講義を行い、FA補強による人的補償で失った内海哲也投手(36)、長野久義外野手(34)について「2人を守ることができなかった。心境的には残念だが、ルール上しょうがない」と語った。
一方で、新たな縁に目を丸くした。同大での講義は15年連続15回目だったが、勝浦市はFAで獲得した丸の地元。「今回、知ったよ」と話し、「ドラフトの順位が低かったら、国際武道大に来ていたはずだったんだよ。(3位と)評価が高かったので広島に行ったんだけど」と秘話も明かした。同大から直線わずか1・6キロの距離で理髪店を営む丸の父・浩二さんもあいさつに訪れ丸の母校である勝浦中の3年生98人も講義を受けた。
「長きにわたって、ともに戦ってきた同志」と評した内海、長野には「(相手)球団が評価してくれたのは素晴らしいこと。頑張ってくれ」と直接エールを送ったという。生え抜きの功労者の流出を嘆くG党も多いが、「勝負は足し算ばっかりじゃない。答えが出た時にどういう結果を残すか、これが勝負の世界」とキッパリ。断行した血の入れ替えでチームを力強く前進させ、好結果を残す決意を強くにじませた。 (小林孝一郎)