【過去問題】
60歳の男性。歯根の露出、冷水痛および義歯の不具合を訴えて来院した。
口腔診査終了後に検査を行い、次の結果を得た。
この結果から考えられるのはどれか。

26回午後71表

a 口腔乾燥
b 味覚障害
c 重度歯周炎
d 義歯の清掃不良

第26回 歯科衛生士国家試験より
午後 問題71

シカカラ過去問解説

<正解>
a

唾液分泌速度の特定にはパラフィンワックスを1分間かませてたまった唾液を嚥下させるか吐き出させる。
続いてパラフィンワックスを4分間かませながら、口腔内に溜まった唾液をメスシリンダーやスピッツ管に吐き出させる。
採取した唾液の総量を計り、4分間で割って唾液分泌速度(刺激時)を求める。

Normalの判定は1.0~3.0mL/minであり、0.3mL/minは、「Very Low」(0.7mL/min 未満)と判定される。
総菌数は、RDテスト®によって測定できる。菌数が10⁶未満の場合、低いと判定できる。

S.mutans 菌数測定は、ミューカウント®やDentcult®-SMなどを用いて測定することができる。
10⁶/mLは「Class0」と判定できる。
義歯の清掃不良などにより増加するCandida 菌数は「検出なし」、歯周炎の判定基準となる「BOPはなし」「PD3mm以下」の結果のため特に問題ない。
検査項目に味覚に関するものがないため、以上の結果を総合的に判断すると口腔乾燥であると考えられる。