【過去問題】
57歳の女性。歯周病の治療を希望して来院し、8か月間の治療を行った。
初診時と歯周基本治療終了時の歯周組織検査結果の一部を表に示す。
治療後の変化で考えられるのはどれか、2つ選べ。
a 咬合性外傷の改善
b アタッチメントロス
c プロービングデプスの減少
d 歯周ポケット内の炎症の消失
第27回 歯科衛生士国家試験より
午後 問題68
<正解>
c,d
57歳の女性は、歯周病を主訴として来院し、8か月間の治療を行った。
歯周基本治療の終了時には治療効果を判定するために、歯周組織検査を行う。
この検査結果から歯周病が改善、治癒、もしくは病状が安定したと判断された場合、メインテナンスもしくはSPTに移行する。
終了後の検査結果を初診時と比較するとプロービングデプスはいずれの歯も減少している。また、歯周ポケットからの出血はポケット底部の炎症を反映する重要な指標であり、出血があれば炎症があるとみなされる。
治療終了時の検査結果は、プロービング時の出血がないため歯周ポケット内の炎症が消失したと考えられる。
咬合性外傷は、プラークとは関係なく早期接触や強い咬合圧によって引き起こされる。
アタッチメントロスは、アタッチメントレベルが根尖側に移動することをいう。
いずれも検査結果からは読み取ることはできない。