【過去問題】
80歳の男性。2週前に下顎全部床義歯を紛失した。上顎には14本の歯を有し、普段の食事の飲み込みには問題ないという。
摂食嚥下の過程で影響がある時期はどれか。
a 先行期
b 準備期
c 口腔期
d 咽頭期
第27回 歯科衛生士国家試験より
午後 問題91
<正解>
b
80歳の男性は、下顎全部床義歯の紛失により咀嚼による食塊形成がしにくいと推測されることから準備期に影響があるといえる。
摂食嚥下の過程では、
- 食物を認知し口に入れるまでの段階を先行期
- 食物を口唇で取り込み咀嚼し食塊を形成する段階を準備期
- 食塊を口腔から咽頭まで移送する段階を口腔期
- 嚥下反射により食塊を咽頭から食道へ移送する段階を咽頭期
- 食道の蠕動運動により食塊を食道から胃へ移送する段階を食道期
とよぶ。