目隠し 照れ隠し

いちばんたいせつな部分がえぐれておちちゃったから、ちょっともう立てないくらいになった。
やりたいこととやるべきことがちがう日常で、けっきょくどっちもできてない気がしてやになるな。
やっと朝がきたねもうだいじょうぶだよねひとりじゃないよね。
なんにもしらないくせに好きとかいってごめんね。きみはわたしを知っていたのかなあ。わかってあげたかった、わかってもらいたかった。きみがうたってたうたをくちずさんだらサビしかうたえないことに気づいたよ。笑っちゃうね。
東京の青は溶けたよ。

ゆっくりとおだやかに毎日はながれていくから忘れるきもちにも向きあわなくちゃいけないの、しあわせも、ふしあわせも、当たり前も当たり前じゃないことも、サビにもＡメロにもＢメロにもなれなかったこのメロディーはどこにいくの、ちょっとやさしくなりたかった、いっしょうけんめい過去を肯定したかったしてほしかったの、わたしもきみもなんもしらないくせに好きだとか嫌いだとか、それでもなんとなく好きだからバランスとれなくて、好きだから、
みみのおくで靖子ちゃんだけがやさしく鳴るでしょ、去年のことが５年前くらいにかんじる、あの日、ぼろぼろになりながら高円寺にいったことを、靖子ちゃんに会いにいったことを、あの日、好きなひとに嘘ついたことを、忘れたくないんだ。

あまったるい空気、まだ足りないまだ足りない。春はみんな死にながら生きてる、そんな気がする。好かれることにも嫌われることにも慣れてしまったら、なにも信じられなくなるんだって。高円寺にある大好きな古着屋さん、じぶんをたもつために好きな服を着るんだって。

わたしまだまだ歩けそうだから、たいせつなものとたいせつじゃないものの区別がつけられないまま区別してしまってもいいよね、たいせつってなんだろう