プロリーグ
実業団の存在が強さに影響

 一方、女子バスケは、愛知の桜花学園高の一強時代が長く続いている。「桜花学園高から、直接、もしくは大学を経て、実業団のWJBL(バスケットボール女子日本リーグ機構)のチームに入団していく選手も多い」(バスケ関係者)。愛知県内には、トヨタ自動車、トヨタ紡織、デンソーが、WJBL所属のチームを持っており、女子バスケエリートの黄金ルートは愛知にあるといえそうだ。

 バレーは、男女共に東京がトップ。「春高バレーの開催地でもあることから、東京は3校の出場枠がある。小学校、中学校から強い学校が存在しており、強い選手が集まりやすい土壌がある」(スポーツライターの田中夕子氏)。

 今年の春高バレー女子の決勝戦では、八王子実践高vs下北沢成徳高と、東京同士がぶつかり合った。

 他地域では、社会人バレーのV・プレミアリーグのチームがある県は、おおむね高校バレーも強い。広島や愛知がそうで、特に愛知の星城高は、12~14年に主立った大会は軒並み制覇した。

 女子バレーは九州も強い。V・プレミアリーグのチームこそ存在しないものの、大分の東九州龍谷高(旧扇城高)が伝統的に強く、全国大会における優勝の常連だ。

 一方、プロや実業団のスポーツチームの存在は、地域振興の一助となる。そこで、高校スポーツで取り上げた四つのスポーツ(野球、サッカー、バスケ、バレー)で、プロリーグ、もしくは実業団のトップグループが、どの県に存在するかも調べてみた。

 どのチームも存在しなかったのは、福井、三重、和歌山、高知、宮崎の5県。高校スポーツの総合ランキングではいずれも20位以下だった。企業がスポーツチームを創設する際は、空白5県のいずれかを選んではいかがだろうか。(大会名はいずれも通称)