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【首都スポ】

[高校ラグビー]桐蔭学園にまたも近畿の壁 2点届かず

2019年1月8日 紙面から

スタンドへのあいさつを終え、引き揚げる桐蔭学園フィフティーン=花園ラグビー場で(大友信彦撮影)

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◇全国高校ラグビー<決勝> 大阪桐蔭26-24桐蔭学園

 ラグビーの第98回全国高校大会は7日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で決勝が行われ、6度目の決勝進出となった桐蔭学園(神奈川)があと一歩及ばず、24-26で、同じAシードの大阪桐蔭(大阪第1)に敗れ、東福岡と両校優勝した第90回大会以来の王座を逃した。大阪桐蔭は13度目の出場で初優勝、甲子園と合わせた同一年度のダブル優勝は史上初の快挙となった。

 ゲームは残り3分を切っていた。9点差を追う桐蔭学園が、大阪桐蔭のディフェンスに挑み続ける。タックルされては味方が集まってボールを再確保。ボールを出してはまたタックルを浴びる……。苦しい展開が続いた12次攻撃で、2点差まで詰め寄った。

 SO津田貫汰(3年)がステップを利かせて相手防御ラインを突破。パスを受けてゴールラインに迫ったFB伊藤大祐(2年)が相手タックルを受けて倒れたが、そこにSH小西泰聖主将(3年)がはやてのように走り寄った。伊藤の手から引きちぎるようにボールを奪うと、相手タックルを受けながらもゴールラインにボールを押さえ付けた。津田がゴールキックを蹴り込んで、スコアボードには「24-26」の文字がともった。

 あと2点。残り時間はロスタイムを入れて2分少し。相手キックオフを受けて、桐蔭学園は最後のアタック。だが、全員で前に出てくる大阪桐蔭の圧力の前に、自陣ゴール前を抜けだして100メートルを攻め返す力は残っていなかった。「パスで抜ける自信はあったからキックは考えなかった。相手のプレッシャーが上だった」と小西主将。自陣ゴール前でボールを奪われ万事休した。

 「ウチが勝つには走り勝つしかない。最後、ロスタイムにあの点差からトライを取って勝つ練習をしてたけど、相手が上でした」。藤原秀之監督(50)も潔く力の差を認めたが、通用した部分もあった。

 「相手のFWは大きいと分かっていたけれど、タテにゲインしていく自分の強みは通用した。大会を通じて自信がつきました」と笑ったのは1年生ながらナンバー8で全試合に先発、準々決勝から3試合はフル出場の佐藤健次だ。4日に誕生日を迎えたばかりの16歳は「強さをもっと磨いて来年はここで勝てるようになって戻ってきたい」と目を輝かせた。

 先発では1年生の佐藤のほか、最初のトライを奪ったFW床田淳貴、最後のトライをアシストしたFB伊藤大祐、準決勝でトライをあげたFW渡辺誠人、WTB西川賢哉が2年生。優勝にはわずかに届かなかったが、3年ぶり決勝で頂点に肉薄した桐蔭学園の新たな挑戦が始まる。 (大友信彦)

前半25分、相手キックオフからボールをつなぎ、プロップ鈴木がトライ

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