【競馬・ボート・競輪】[競馬]中山金杯 遅れも心配なし タニノフランケル態勢整った2019年1月4日 紙面から
父は14戦無敗の怪物フランケル。母は日本ダービーを含めてGI7勝を挙げた名牝ウオッカ。珠玉の配合で誕生したタニノフランケルが、中山金杯に向けて臨戦態勢を整えた。 最終追い切りの舞台は、栗東坂路。併走したアールジオール(3歳未勝利)と歩調を合わせて坂を駆け上がり、最後は約2馬身ほど先着を許した。ただ、前に出られたのは坂上寸前。無理をして追うという意識はなく、自分のリズムを守って登坂した、という印象が強い。 4F55秒6-12秒8を刻んだ内容を辻野助手は「輸送もありますし、併せ馬でおしまいは流す程度に。ですから、遅れたことに関しては、気にしなくていいでしょう」と振り返り「放牧を挟んでいるので、緩さが残っている面はあるのですが」と付け加えた。まだ、成長の余地を残してはいるが、伸びしろは大きいとも言える。 ◆前走の収穫前走は2番手からしっかりと伸びての勝利。それ以前の勝ち星(3勝)は、すべて逃げ切りだったことを考えると、階段を1つ上ったと言っていい。「今までは逃げないと駄目だったのですが、2番手から勝ち切ってくれましたからね。まだ馬を気にするところはありますが、収穫は多かったと思います」。戦い方の幅が広がった、と辻野助手は話す。 1800メートルから2000メートルでは【4112】。中山の芝2000メートルは未経験だが、力を発揮できる距離なのは間違いなさそう。「重賞ですから相手も違いますが、ハンデは軽いですからね」。53キロをフルに生かして立ち向かいたい、と辻野助手は期待を込めた。勢いをキープして挑む試金石の一戦。初春の中山で秘めた才能がきらめく。 (栗東取材班)
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