戦姫絶唱シンフォギア・KAIJIN 作:皇帝陛下
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ヒュウゥゥゥゥゥゥゥゥドオォォォォォォォォ──────ッッッッ!!!!!!
「痛てぇ!?」
俺は今どっかの空で落下して、訳も分からない場所に落ちてしまった。頭から落ちた影響で脳みそが少し揺れて立とうとしてもバランスが取れない。視界がゆらゆらと見える。しかしそんなゆらゆら視界に見たこともないモノが映っていた。
『────────────ッッッッ!!!!!!!!』
全長は5m位だろうか?2足歩行で立っていて、両腕は少し筋肉が発達しているのが若干太い。全身真っ白にピンク色のネオンラインが施されており輝いて見える。顔は生物ではないをしていて耳には兎のような形状をしており、まるで全てを壊すかのような雰囲気を漂わせている。
「あぁ?なんだこいつ?」
俺は脳の揺れが収まり、汚れているズボンを叩いていると何処からから
『お願いッ!逃げてッ!』
「あ?」
女の子の声が聞こえた。しかしそれを聞き終えた瞬間俺の横にいつの間にか白い怪物の右手が見え身体に衝撃が走った。
──────────────────────────
FISによる完全聖遺物【ネフィリム】の起動実験。
行った結果……それは失敗だった。暴走を起こしたネフィリムは実験場を破壊し始めた。このままで研究所ごとが破壊しかねないそれを阻止しようと、この実験に参加していたアガートラームの適合者セレナ・カデンツァヴナ・イヴ。彼女は絶唱による絶技でネフィリムを休眠状態に戻そうとしていたその時に"ソレ"は現れたのだ。
──ドォォオオオンッ!──
「キャッ!?な、何?」
実験場の天井から何かが突き抜けて落ちた音が聞こえた。セレナは落ちた場所に視線を動かすとそこに映っていたのは瓦礫の山に頭を手で抑えていて黒い服を着ていた自身と歳は同じぐらいの男性だった。
「えっ!?人!?ど、どうしてこんな所に人が」
落ちてきた正体が意外にも人間だった事に驚くセレナ。
落ちてきた少年は、落ちてきたせいか汚れてしまったズボンを両手で叩いていた。するとネフィリムはその少年に狙いをは定めるようにと口を大きく開けた
それに気づいたセレナは少年を殺すつもりだと思い、すぐさま大きな声で
「お願いッ!逃げてッ!」
叫んだものの彼はこちらに反応した。どうやら声は届いたようだがネフィリムが横に振るった巨腕が少年に重い一撃を与えて実験場の壁まで吹っ飛ばされた。
その吹っ飛びから壁に激突して命の保証がないように見えた。
「嘘……そんな…。」
目の前で謎の少年が無残にも命を散らされた光景を見たセレナは自分にとってとてもショックが大きいせいで思わず膝を地面に崩してしまった。
「……あぁ…ぁぁ」
セレナは家族を守る為にも絶唱を歌う事を固く決意したが、残酷な光景を目にしてしまったため戦える場合ではなかった。少年を倒した事を確認したネフィリムは次の獲物を狙うようにとセレナに接近し始めた。
───その時だった。
──ッッダァァァァァンン!!!!!!──
壁から爆発音がした。その音に気づいたネフィリムは振り向いた。セレナも同じく。
先程少年が吹き飛ばされていた場所を見つめていると、辺りの瓦礫を吹き飛ばした同時に
『ァァァァァ!!グォォォォォォォッッッッ!!!!!!』
「な、何!?何が起きてるのッ!?」
瓦礫吹っ飛ばし、実験場を震わせる程の獣のような雄叫びが響く。この叫びは一体なんなのか?何が起こっているのかその原因を探るためにセレナは少しずつ近づいて行った。
どんどを近づいていき、そして原因が明らかとなる。それはセレナの目に飛び込んだ。
「ッ!?…な、なんなの?……アレは」
彼女の目に映ったのは、先程吹き飛ばされた青年の姿ではない。
全身が灰色の異形。さっきより巨躯な身体付きになり、頭部から生えている巨大な2本の角と両腕に篭手らしき形でついた牙のついた龍の頭。
その少年……いやバケモノは
『オレハバケモノダ。オマエハオレガコロシテヤルヨォォォッッ!!!!』
今回の怪人
ドラゴンオルフェノク
仮面ライダーファイズから