2018年1月3日の「12月ISM製造業景況指数」は、予想よりだいぶ悪いものでした。
米雇用統計を控えて、直近のマーケット状況を整理しておきます。
12月の米製造業活動を示す指数は、2008年10月以来の大幅な低下となった。世界的に製造業が低迷する中、米経済に成長減速の新たな兆候が示された。
米供給管理協会(ISM)が発表した製造業総合景況指数は54.1と、2年ぶりの水準に低下した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は57.5だった。同指数は50が活動の拡大と縮小の境目を示す。構成する5主要指数は全て下げた。新規受注はほぼ5年ぶりの大幅低下となり、生産は2012年初め以来の急速な低下。雇用と入荷遅延、在庫の各指数も低下した。
引用:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-01-03/PKRGIC6TTDTK01
ISMは50超えているものの、予想値57.9に対して54.1とネガティブサプライズ。
今回のISMの指標結果をを受けてドル円は一時的に急落しました。
ISMが5%以上急落した時は、2000年のITバブルや2008年のリーマンショックの時以来だそうです。
この米指標の悪化を受けて、米10年債利回りも急低下しました。
そして、米国債利回りのイールドカーブ(現在は青色)もだいぶ凹んできました。
これは金利マーケットが長期的な景気減速を織り込みにいっていることを表します。
参考URL:https://jp.investing.com/rates-bonds/usa-government-bonds
2018年12月19日の時点では、2019年は2回程度の利上げがコンセンサスでしたが、マーケットでは年内の利上げ確率が5割まで織り込みにいっているようです。
【参考記事】→アメリカの利上げの織り込み度を見る「Fed Watch」
・ISM製造業景況指数が大幅悪化
・米長期金利の低下による景気減速の織り込み
・FRBは年内に利下げをするとの見方
これらの状況から考えると、景気減速かつ米金利低下から、直近は米ドル円の戻り売りが圧倒的に優位になりそうです。
まだまだロンガーが上のレートで捕まっている様子がわかりますね。
FRBが年内利上げできないとなれば、より一層米ドルが売られていく可能性が高いといえます。
【参考記事】→OANDAオープンオーダーの読み方と便利なインジケーターの紹介
参考までに、米ドル円の戻り売り参考目安を置いておきます。
セリリングクライマックスは前日に起きた以上、突っ込み売りは危険です。
しっかり戻りを待って、リスクリワードを心がけたトレードをおこないましょう。
前日のロスカットが多発した米ドル円・クロス円の急落については、以下の記事をどうぞ。
【参考記事】→【簡単解説】2019年1月3日ドル円暴落の原因と今後の対策