東海大が出場46回目にして悲願の初優勝を飾った。往路2位から8区で東洋大を逆転。新記録となる10時間52分9秒で平成最後の箱根路を駆け抜けた。高校陸上界の名将、両角速(もろずみ・はやし)監督(52)が就任して8年目。期待に応えられない苦節の日々の末、監督と黄金世代と呼ばれた選手の壁が取り払われた先に頂点が待っていた。MVPの金栗四三杯は22年ぶりの区間新記録で優勝に貢献した8区の小松陽平(3年)が受賞した。5連覇を狙った青学大は2位だった。

雲1つない大手町の空と同じ青いユニホームを着た選手の手のひらが、次々に伸びた。少し遠慮がちにその輪の中心に進んだ両角監督を支え、5回も宙に舞わせた。15キロ痩せて69キロとなった指揮官に、選手たちは「胴上げしてほしいんだろうな」と思い続け、それを実現させた。「気持ちいい。最高!」と笑う姿に、秋以降に「共同作業」を重ねたみなで抱き合った。

冠雪の芦ノ湖を2番手で走りだした。堅実に箱根の山を駆け降りた6区の中島。7区の阪口が大学がある地元の湘南で大声援を受けて差を縮め、創部60年目での悲願へ突き進む。記録的な激走で8区の小松が首位を奪い、主将の9区湊谷がたすきをつなぐ。青学大の5連覇への猛追を快走で寄せつけず、アンカー郡司が「人生初のゴールテープは幸せ!」と飛び込み、少し前までは敵視すらした監督を担ぎ上げた。