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【首都スポ】

[高校サッカー]矢板中央、流通経大柏 ともに8強

2019年1月4日 紙面から

◇全国高校サッカー選手権<3回戦> 矢板中央1-0立正大淞南

立正大淞南-矢板中央 前半2分、先制ゴールを決め喜ぶ矢板中央の白井(右から2人目)=等々力陸上競技場で(高岡辰伍撮影)

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 3回戦8試合が行われ、関東勢はベスト8に矢板中央(栃木)、流通経大柏(千葉)、日本航空(山梨)の3校が勝ち進んだ。 

 矢板中央の主将、DF白井が攻守でチームをけん引した。攻めては電光石火で先制点を挙げ、守っては身体を張って「矢板中央らしさ」という堅守を体現。8強進出の立役者となった。

 歓喜の瞬間はいきなり訪れた。開始2分、DF五十嵐が放ったシュートを「とっさでした」という右足ヒールで合わせて方向を変え、それがゴールネットを揺らした。

 「五十嵐がシュートモーションに入って、こぼれ球を狙おうと思っていました。あいつがダフってそれがうまく足に当たったという感じでした」

 幸先良く先制したが、その後は縦に速いサッカーの立正大淞南に苦戦。自陣に押し込まれる展開となったが、白井を中心に粘り強い守備でその猛攻をはね返し続けた。「(失点)0が自分たちのサッカー」と胸を張る守備で完封勝利を収めた。これまでの2戦で計10得点をしていた立正大淞南を封じ、チームは自信をつかんだ様子。高橋監督は「劣勢が続いたが、ゼロで帰ってこられたのは成長だ。(白井は)チームの核。本当にいい選手になった」とご満悦だ。

 準々決勝では、青森山田と対戦する。白井は「組み合わせが決まった時からチームメートと話していた」という大一番を前に力を込めた。

 「(青森山田は)高校サッカー界ではトップチームの相手。ここを破って、真の日本一になれるように自分たちはやってきました。ここで勝ちきりたいと思います」

 自慢の堅守で優勝候補に挑み、目指すは2年連続の準決勝進出だ。 (馬場康平)

◇流通経大柏1-0星稜

星稜-流通経大柏 前半5分、流通経大柏の関川(中央)がヘディングシュートを決める

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 J1鹿島入りが内定しているDF関川の“1人ウノゼロ(1-0勝利)”で、流通経大柏が2大会連続で8強入り。関川の「自分が点を取らなくても、チームが勝てばそれでいい。結果が出てよかった」と控えめに話す顔に充実感が漂った。

 前半5分、MF芹田の右CKに呼応し、ゴール前で宙に舞った。「味方が(自分のマーカーを)ブロックしてくれたのでフリーになれた」と関川。長い滞空時間、高い打点からのヘディングシュートが相手ゴールに突き刺さった。最初のCKをものにし、それが結果、決勝点にもなった。アシスト役の芹田も「昨日も(CKが)8本あったのに1本も決められなかった。危機感があった。決まってよかった」と胸をなで下ろした。

 関川は本職の守備でも奮闘。「今年のチームはあまり点が取れないので、個人的には無失点にこだわっている。1-0で勝てるチームが強いチームだし、無失点なら負けない」と胸を張った。

ゴールを決め喜ぶ関川(中央)=フクダ電子アリーナで(武藤健一撮影)

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 前回大会後、痛めていた右膝の半月板手術で半年間も戦列を離れたことでサッカーへの向き合い方が変わり、人間的に一回り大きくなった。ただ「プロとしてやっていくにはもっと(選手としての)アベレージを上げていかないと」とおごりはなく、向上心も旺盛だ。

 過去に秋田、大岩(現監督)、岩政、昌子ら日本代表DFを輩出している鹿島に見初められた男。ここまでの戦いでは、その有資格者ぶりをいかんなく発揮している。 (内田修一)

◆本田監督辛口「情けない」

<流通経大柏・本田裕一郎監督> (優勝経験のある星稜に競り勝つも手厳しく)「情けない。内容は全く駄目。評価できるのは失点しなかったことと、勝ちきったところだけ。(準々決勝の秋田商戦まで)1日空くので、やり方を少し変えて、次は内容にこだわった試合にしたい」

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