本庶先生のノーベル賞に沸いた
免疫チェックポイント阻害剤に比べれば
地味なニュースかもしれませんが、
抗HER2分子標的薬ハーセプチンが
画期的新薬だったことを知っている
HER2タイプ乳癌患者としては
HER1(EGFRのこと)、2、4を阻害する
ネラチニブ
(だいぶ前から臨床試験をやっていて、
  時々話題になっていた)
はどうなったのかな?
と、こちらもウォッチしており、
12/20
   (日経BP社 がんナビ
    リンクを貼らせていただきました)
を、喜ばしく、期待をもって
読ませていただきました。
NALA試験 (国際第3相臨床試験)の結果、
PFSが
ネラチニブ+ゼローダ
>ラパチニブ(タイケルブ)+ゼローダ
と結果を出せたようで、
2019年に学会発表されるとのこと。
・進行乳癌患者の3次治療として
  ※HER2陽性転移性乳癌の標準治療は
    1次:ハーセプチン+パージェタ+タキサン
    2次:カドサイラ
    3次:ラパチニブ(タイケルブ)+ゼローダ
・621人
・ネラチニブ+ゼローダと
    ラパチニブ(タイケルブ)+ゼローダ
    を比較
===
先の記事
『☆分子標的薬とは』
で、分子標的薬の種類について書きましたが
ネラチニブは、ラパチニブ(タイケルブ)と
同様、小分子化合物
 (ハーセプチンやパージェタといった、
  モノクローナル抗体ではない)
で、経口のチロシンキナーゼ阻害剤。
ラパチニブは、HER2だけじゃなく
HER1(EGFR)も阻害するのですが、
ネラチニブは、HER2、HER1(EGFR)
に加えて、HER4も阻害する薬剤で、
FDAに承認されて米国では
早期乳癌の術後ハーセプチン治療後にも
使われています。
その承認の根拠になった試験(2840人)では、
・下痢
・悪心、腹痛、疲労、嘔吐、発疹、
   口内炎、食欲減退、筋痙攣、消化不良、
   ASTまたはALT増加、腹部膨満感
・皮膚乾燥
 ※ラパチニブ(タイケルブ)同様、
   下痢が一番問題みたい。
   16.8%の投与中止原因とのこと。
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