花形新派公演として、来年6月に名作「夜の蝶」を東京・三越劇場で上演することが決まった。
同名の原作小説は、第1回直木賞に輝いた川口松太郎の作品。1957年に発表され、同年7月に映画化、10月には新派の花柳章太郎、初代水谷八重子が新橋演舞場で舞台化した。銀座随一の酒場「リスボン」のマダム葉子と京都から進出して銀座にバーを開店する舞妓あがりのお菊の夜の女の闘いが描かれる。
昭和30年代の時代設定はそのままに、演出を手掛ける新派文芸部の成瀬芳一が新たな構想で脚本に手を入れる。
葉子を演じる河合雪之丞(48)は、「女形同士で、女の戦いをするのが見どころではないかと。また、篠井さんという素晴らしい女形さんとご一緒できて本当にうれしく楽しみに思っています」。
新派に初参加でお菊にふんする篠井英介(60)は、「40年前には想像できなかったあこがれの新派に参加! 夢のようです」とコメント。6月6~28日。