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【格闘技】

トリプル世界戦 王者・伊藤、動物保護チャリティー防衛戦

2018年12月29日 紙面から

愛犬、愛豚とくつろぐ伊藤(伊藤雅雪インスタグラムより)

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 ボクシングのトリプル世界戦(30日、東京・大田区総合体育館)の記者会見が28日、東京都内で行われ、出場6選手が好調をアピールした。メインイベントで初防衛戦を行うWBOスーパーフェザー級王者・伊藤雅雪(27)=伴流=は試合日にチャリティーとしてグッズ販売を行い、自らのファイトマネーの一部もプラスして動物保護活動などに寄付すると表明。慈善事業もモチベーションにして凱旋(がいせん)防衛する。

 伊藤は、決戦2日前とは思えない優しい表情を見せていた。「チャリティーは初めて。チャンピオンだからこそできることをやりたかった。(16日までの)米国合宿中に企画を始めたので時間はなかったのですが…」。恵まれない子どもや動物へのチャリティーとして、グッズ販売などを行う計画だ。

 試合会場で1着3000円のTシャツを80着、手首に巻く1本500円のシリコンバンドを250本、店頭に並べる。売り上げ全額に、自らのファイトマネーの一部も加えて寄付。チャリティー先に動物保護も含めたのは、大の動物好きだからだ。自宅では猫2匹、ミニブタ1匹と同居。実家にはゴールデンレトリバーもいる。信用のおけるところに募金を託すつもりだ。

 元WBAスーパーフェザー級スーパー王者の内山高志さんらがチャリティーグッズを販売した例は過去にもあるが、初防衛戦では異例。しかも、伊藤は7月に日本選手では37年ぶりとなる米国での世界王座奪取を果たしたばかりだ。「余裕ができてからというより、今できることをやりたい」。外部の雑音を気にしないのが王者のスタイルだ。

 もちろん、試合を最優先に考えている。「攻め続けるボクシングをつくってきた。メインにしてよかったと思ってもらえる熱い試合をしたい」。チャリティーへの思いも乗せ、30日のリングに上がる。 (藤本敏和)

 

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