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伊藤雅雪、タイガーマスク運動で献身!ファイトマネー一部を施設に寄付

2018年12月29日6時0分  スポーツ報知
  • 30日に対戦する伊藤(左)とチュプラコフがポーズ(カメラ・森田 俊弥)

 ◆報知新聞社後援 プロボクシング・トリプル世界戦 ▽WBO世界スーパーフェザー級(58・9キロ)タイトルマッチ12回戦 王者・伊藤雅雪―同級1位エフゲニー・シュプラコフ(30日、東京・大田区総合体育館)

 トリプル世界戦の会見が28日、都内のホテルで行われ、メインを務めるWBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪が、初防衛戦の舞台で社会貢献活動“タイガーマスク運動”を実施する。動物愛護や児童養護施設のためのチャリティーで、ファイトマネーの一部も寄付すると明かした。WBC世界バンタム級暫定王座決定戦に挑む井上拓真、V5戦に臨むWBC世界ライトフライ級王者・拳四朗らも会見に出席した。

 伊藤が、素顔をさらした“タイガーマスク運動”を年末のリングで行う。動物愛護、児童養護施設のためのチャリティーで、個人ブログのタイトルで「テッペンを取れ」という意味の「Aim for the STARS!!!」と入れた1枚3000円のTシャツ80枚、1本500円のシリコンバンド250本を販売。全額にファイトマネーの一部も加え寄付する。

 リングを降りれば2人の娘の父で、ペットにはマイクロぶたと2匹の猫。猫はともに里親探しで引き取った。「僕を癒やしてくれる子供や動物のために何か社会貢献活動をしたいと思っていた」。慈善活動は恩返しの意味が込められている。

 7月に日本人選手では37年ぶりの米国での王座奪取に成功。30日は自身初の国内での凱旋初防衛戦となる。防衛を重ねた世界王者のチャリティーは多くあるが、初防衛戦の王者はほとんどいない。まして大トリの重圧もかかるリングで余裕はないはずだが、伊藤は「せっかくいただいた年末のリングだし、発信力のある世界王者になったからこそやりたかった。王者でいる限りは社会貢献活動をしていきたい。ゆくゆくは家の中も動物園にしたいぐらい」と熱かった。

 2階級制覇の畑山隆則らを育てたルディ・エルナンデス・トレーナー(56)も伊藤の超プラス思考ぶりに太鼓判を押す。4週間前の米国合宿。19ラウンドのきつい練習をした翌日に「きょうは18ラウンドだな」とプチ意地悪しても、さわやかな笑顔に名伯楽も「すごい前向きな男だよ」。

 WBAスーパー王者・内山高志ら偉大なボクサーを輩出したスーパーフェザー級日本人王者の看板も背負う。2年前の年末は内山の前座だったが、今回は主役だ。「メインにふさわしい熱い試合をしたい」。拳にたくさんの熱き思いと無償の愛を詰め込みリングに上がる。(小河原 俊哉)

 ◆タイガーマスク運動

 2010年12月から11年1月にかけて全国各地で相次いだ慈善運動。漫画「タイガーマスク」の児童養護施設で育った設定の主人公「伊達直人」を名乗る匿名の差出人から、施設にランドセルなどが届けられた。心を打つ慈善行為は、連鎖反応的に無償の寄付行為が全国に広がるきっかけとなった。

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