(cache)井上拓真、兄・尚弥より“たくま”しいボディー「2年前よりはるかに自信」 : スポーツ報知

井上拓真、兄・尚弥より“たくま”しいボディー「2年前よりはるかに自信」

2018年12月28日6時10分  スポーツ報知
  • 予備検診を受ける井上拓真(左)(右はサラパット、カメラ・清水 武)

 ◆報知新聞社後援 プロボクシング・トリプル世界戦 ▽WBC世界バンタム級(53・5キロ)暫定王座決定戦12回戦 同級2位タサーナ・サラパット―同級5位・井上拓真(30日、東京・大田区総合体育館)

 WBC世界バンタム級5位・井上拓真が、兄超えの“たくま”しい体で王座獲得を狙う。同級2位タサーナ・サラパットとの暫定王座決定戦などが行われるトリプル世界戦(報知新聞社後援)の予備検診が27日、都内で行われた。拓真は首回りなどでWBA世界バンタム級王者の兄・尚弥(25)=大橋=を上回った。世界初挑戦の機会をけがで辞退した2年前より、成長した姿を見せる。WBO世界スーパーフェザー級王者・伊藤雅雪、WBC世界ライトフライ級王者・拳四朗ら出場6選手に異常はなかった。

 拓真の体はモンスターを超えた。初の予備検診では、首回り35・5センチ、胸囲91・5センチ。10月に測った兄・尚弥をそれぞれ1・5センチ、0・5センチ上回った。「相手と対面して、より一層試合への気持ちが高まった」。減量は残り1キロを切り、待望の世界戦へ高揚感を漂わせた。

 2年前、世界初挑戦を発表後に右拳の負傷で辞退。当時は体ができていなかったが、「バンタム級の体になってきた。2年前よりはるかに自信になっている」と、今は胸を張れる。兄と競い合いながら汗を流す練習の成果。「服がパツパツになった」と、TシャツはMからLにサイズアップした。

 リーチが11・4センチ長い相手と初対面し、「リーチが長い選手ともやってきたので問題ない」と強調した。父・真吾トレーナー(47)も、「拓真はスピードと出入り(の速さ)がある。問題ない」。パワー、スピード、耐久力など全てにおいて、たくましく成長した。

 尚弥は26日に、その年の最も活躍した選手に贈られる報知プロスポーツ大賞を受賞した。副賞は、昭和シェル石油のハイオクガソリン「Shell V―Power」1年分1000リットル。家族会議の結果、真吾氏は「勝ったら拓真にあげる」とした。勝てば、兄、父、大橋秀行会長(53)の3人から数百万円の高級腕時計も贈られる。毎日、神奈川・座間市の自宅からジムまで片道25キロを運転する拓真は、「楽しみが増えた」と、ニンジン作戦を喜んだ。日本初の「同期間に兄弟世界王者で防衛」を重ねれば、来年の報知プロスポーツ大賞も見えてくる。兄に続く栄冠へ、勝負の時を迎える。(浜田 洋平)

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