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【格闘技】

井上拓真にニンジン追加 新たにハイオクガソリン1年分

2018年12月28日 紙面から

予備検診後にポーズを取る井上拓真(左)とタサーナ・サラパット=東京都内のホテルで(神代雅夫撮影)

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 ボクシングのトリプル世界戦(30日、東京・大田区総合体育館)の予備検診が27日、東京都内で行われ、出場6選手がすべて異常なしと診断された。WBCバンタム級王座決定戦に出場する同級4位・井上拓真(23)=大橋=は大柄な対戦相手にリーチで11・4センチ下回ったが「問題ない」と断言。モンスターの異名を取るWBA同級王者の兄・井上尚弥(25)=大橋=に続く兄弟王者へ自信を見せた。

 鋭い目を光らせ、頬の肉もすっかりそげ落ちている。この日は予備検診で体重こそ量らなかったが、井上拓は、バンタム級リミット(53・5キロ)まであと1キロ弱に仕上げているという。もう戦闘態勢に入っている感じだった。

 「相手と対面して気持ちが盛り上がってくる。印象は映像で見ていた通り。身長差はもっとあるかと思っていたがそこまでではなく、やりやすそう」。既に対戦のイメージもできた。

 検診で唯一、大きな差が出たのはリーチ。対戦する同級2位タサーナ・サラパット(タイ)は手が長く、差は11・4センチとなった。だが、父の真吾トレーナーは前日の公開練習でサラパットの足運びはそれほど俊敏ではないと分析済み。「リーチ差は拓真のスピードと出入りで対応できる」と、自信を見せた。

 この日はさらなる「ニンジン」が用意された。戴冠すれば、所属ジム大橋会長、真吾トレーナー、兄・尚弥がお金を出し合って贈る数百万円の高級腕時計に加え、ハイオクガソリン1年分が新たに付けられたのだ。

 もとは尚弥が表彰の副賞としてもらったもの。自宅からジムまで往復約50キロを毎日“マイカー通勤”する拓真にとってはありがたい。「モチベーション上がります」と23歳は、ベルトとともに山盛りのご褒美も手にする。 (藤本敏和)

◆拳四朗 相手小さいなぁ~

ポーズを取る拳四朗(左)とフアレス

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 WBCライトフライ級5度目の防衛戦に臨む拳四朗(26)=BMB=は、同級7位サウル・フアレス(28)=メキシコ=の小ささに驚いていた。自称153センチだったが、公式計測では151・5センチで、実に12・5センチもの身長差となったのだ。

 「今までの相手で断トツ低いですね…。頭低くて当たりづらいと思うので、下(ボディー)にも散らしていかないと」と拳四朗。ただ、検診が終わればいつも通りのマイペース。今回提供を受けた「DLYNR」のフード付きパーカを「色使い、かわいいでしょ」とアピールしてニコニコ顔だった。

◆伊藤雅雪 日本だから気が楽

予備検診を受ける伊藤雅雪。後方右はチュプラコフ

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 7月に37年ぶりとなる米国(フロリダ州キシミー)での王座奪還を果たし、今回が初防衛戦となるWBOスーパーフェザー級王者・伊藤雅雪(27)=伴流=は、日本での世界戦は初。予備検診も初めてだが「イベントごとは好きだし、日本でやっているので気が楽です」と、明るい表情だった。

 挑戦者の同級1位チュプラコフ(ロシア)には身長で7・5センチ、リーチで13センチもの差をつけた。「有利ですけど、試合ではそれほど変わらない。気負いすぎず、しっかり倒して年を越したい」とクールにKO宣言した。

 

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