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 トレンドマイクロは2018年12月26日、米アップル(Apple)のiOS向けセキュリティー製品「ウイルスバスター モバイル」アプリを更新したと発表した。約1カ月ぶりに一部機能が使えない状態を是正した。

iOS版「ウイルスバスター モバイル」の機能提供再開に関する告知
(出所:トレンドマイクロ)
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 2018年9月上旬にiOSやmacOS向けのトレンドマイクロ製品がWebブラウザー閲覧履歴などの個人情報を不適切に取得している問題が発覚した。9月12日までに主力製品のウイルスバスターを含む多数のアプリがApp Store上で公開停止になった。トレンドマイクロは「セキュリティーに関連しないアプリにおいてもブラウザー履歴の収集を行っていた」などの非を認め、謝罪していた。

 その後トレンドマイクロはアップルと調整しながらアプリの改修や個人情報取得に関するWebサイトなどでの表示の変更など問題点の是正を進めてきたという。その結果、11月19日にウイルスバスターの提供を再開した。だがこの時点では、「Web脅威対策」「広告ブロック」「保護者による使用制限」の主要3機能が使えない状態だった。

 トレンドマイクロはさらにアップルとの調整を進め、12月26日時点で3機能を含む全ての機能が使えるようになった。トレンドマイクロ広報は「細部の変更はあるが、ウイルスバスターの公開停止前の機能がほぼ使えるようになった」とする。細部の変更点として、広告ブロック機能はSafariブラウザーでは使えるが、FacebookやLINEなどのアプリ内のブラウザーでは動作しなくなった。この点については、今後もアップルとの調整を続けるという。