糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの

12月23日の「今日のダーリン」

シャラド・ライという青年を紹介してくれたのは、
 立命館アジア太平洋大学の今村さん(現副学長)でした。
 今村さんは、有望な学生や卒業生がいると、
 ふらっとぼくのところに連れてきてくれるのです。

 ライくんは、ネパール出身です。
 特待生として都市の学校で学び、
 日本の大学(A.P.U)に留学しました。
 じぶんが「教育」を身につけたおかげで、
 どれだけ大きなものが与えられたかを、
 心底感じながら生きてきたので、
 その「恩返し」をしたいと考えるようになったのでした。
 そして、まず、実際にやったことが、
 地元の土地に学校をつくることでした。
 カトマンズから9時間も離れた小さな村に、
 20代の青年がほんとうに学校をつくりました。

 「ほぼ日」の「夢に手足を。」ということばの背景には、
 ライくんの存在があったと思っています。
 現在、日本のソフトバンクに勤めていて、
 そこで働きながら、いまは、
 ネパールの各地を結ぶ教育ネットワークを、
 つくるための実際的な動きを進めています。
 こっちも、「夢がほんとうに」なる道の上にいます。

 知っている人はSNSなどで見ていたかもしれませんが、
 「ほぼ日」の永田さんや、ライターの古賀史健さん
 スーパー無職の田中泰延さん、作家の浅生鴨さん
 そして、カメラマンの幡野広志さんたちのネパール行の、
 大元が、同行していたシャラド・ライくんでした。
 さらにそして、こういうクセの強い人たちをまとめて、
 「なにかのかたち」をつくってくれているのが、
 ぼくのマネージャーをしていた小池花恵さんです。
 今回の旅の帰り、小池ちゃんと、ライくんの妹さんが、
 8時間もクルマに揺られての道すがら、
 「人生は何で変わるか変えられるか」を話したそうです。
 二人の意見はいつも「じぶんの決断しだい」である
 ということで一致したのだそうです。
 そのメールを読んでいて、この一連のネパールの話を、
 予告編的にでも、書いておきたいなと思いました。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
いずれ、この旅の記事は「ほぼ日」に掲載される予定です。